(鶴巻温泉病院のサービス開発室の例:略)
「CSを超えCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客情報管理)を構築する」と力が入るのは、能登半島の中央、人口5万人の石川県七尾市にある恵寿総合病院。CRMは顧客一人一人の特性に応じたサービスを提供するワン・トォ・ワン・マーケティングだ。具体的には、周辺にある系列の診療所や介護施設など7ヵ所と病院をオンラインで結び、患者情報をデータベース化して一元管理できるようにした。
さらに昨年開設した、コールセンターでは、患者の医療・介護に関する相談、病院や治療に対する不満・苦情や診療の予約・変更なども一元管理する。在宅心電図検診サービスでは、異常を感じたときの携帯用心電図計の記録をセンターにFAXすれば、専門医師が診断してくれる。民間企業でいうカスタマーセンターのような存在だ。
同病院はクレジットカードによる支払いにもいち早く応じたほか、ホテルのようなロビーや待合室、温泉つき病棟、病院内外から自由利用できるコンビニエンスストア「ローソン」も開設した。できるだけ普段の生活を続けられるように、という配慮からだ。
(後略)