恵寿総合病院では、2002年4月初旬に、感染性廃棄物を院内処理するための「廃棄物油化装置」(国内の医療機関では当院が初めて)を導入し、5月7日より運転を開始しました。
1日約200キロの感染性廃棄物が発生する当院におきまして、この装置の導入は、
北陸中日新聞2002年5月16日朝刊能登版、北国新聞2002年5月15日夕刊・16日朝刊能登版、朝日新聞2002年5月16日朝刊石川版、北陸放送テレビ2002年5月15日テレポート6
使用済み注射器など感染性廃棄物
七尾市の恵寿総合病院(神野正博理事長)は、使用済み注射器などのプラスチック製感染性医療廃棄物を。油と水などに分解処理する油化装置の稼動を院内で始めた。病院によると、同装置の導入は国内の医療機関では初めて。
同病院では1日約200キロの感染性廃棄物が発生し、これまでは金沢市内の業者に処理を委託していた。同装置の導入により、コスト軽減につながるという。
装置はリースで導入し、高さ2.5メートル、幅2メートル、奥行き3メートル。最大200キロの廃棄物を投入し400−600度で過熱すると、8時間後には油約80リットルと水などに分解する。出た油はボイラー用燃料として再利用する。
同病院は「廃棄物処理法に定められた排出者責任への対応と医療事故の防止、環境保全にも役立つ」としている。
(北陸中日新聞より)
週刊循環経済新聞2002年4月29日
(記事)
恵寿総合病院(石川県七尾市、神野正博院長)は4月、感染性医療廃棄物を院内処理するためのハイプラ油化装置を導入した。排出者責任に対応し、事故を防止することが目的。レンタルすることで初期投資を抑えたほか、従来の委託処理と比較して経費削減も実現している。
同院では1日に約200キロの感染性廃棄物が発生しており、特に近年は紙おむつが急増、委託経費が増大していた。経費削減と合わせ、排出者責任に伴う事故防止を期待し、院内処理に踏み切ったという。油化装置はエコーシステムズ(福岡県大刀洗町、吉村清己社長、0942-77-4866)が提供するレンタル契約とすることで初期投資を抑えた。保守管理は関係会社のジェイ・ウッズ(東京・港区、村田博光社長、03-5573-8641)が担当する。
処理能力は1日当たり200キロ。再生油は恵寿総合病院が運営する老人保健施設などで利用する。
エコーシステムズでは発電機のレンタルで医療施設との関係が深く、今後はハイプラ油化装置の普及を図る方針。事務手続きから納入後の保守管理までを一括して契約することで、ユーザーの負担を軽減する、としている。院内感染を防ぎ効率よく感染性廃棄物を回収する院内流通ボックスの開発にも着手しており、油化装置と合わせて提案していく。