遮光


狂っている時ほど心は穏やかで
日常化したそれは既に衝動ではなく

壊れている時間が大部分を支配して
正常だった時の記憶は薄れてゆく


それでも僕は未だ
君のことを覚えている


すぐに感情を高ぶらせてしまう
感情を制御する事が出来ない

子供のようなアノ人を見て
心が死んでしまえばいいと思った


それでも僕は未だ
君のことを信じている


僕が黙っていれば誰も困らないし
僕が何もしなければ誰も悲しまない

閉じ込めて押さえつけて
何度も何度も何度も殺したのに

隙間から漏れる光に手を伸ばして
手に入れたものは絶望だけだった


鮮やかな色彩をその目に映しても

もう君が見えない

強すぎる光が全てを奪い去ってしまう

もう君が見えない

心の支えは何ですか

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