温度


冷え切った僕の手も
時が経てば
暖かい血が通うのだと思っていた

不完全な僕の心も
時が経てば
オトナになるのだと思っていた

一人ぼっちじゃなくなると
信じていたのに


僕と似ている君を好きになったけれど
やっぱり違う事に気が付いて
僕は泣きたくなった

君もいつか僕をすり抜けて
遠くに行くんだ


君に嫌われてしまう前に
僕からサヨナラを言おう

僕の温度に君が気づく前に
どこかに消えてしまおう


君をもっと好きになる前に
僕からサヨナラを言おう

きっと僕を暖めようとしてくれる
優しい君を殺してしまわないように

あなたの手は暖かいですか

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