現代音楽というだけで、アレルギー反応をおこしてしまう人も多いと思います。でも、そんなことを言わずにだまされたと思って聞いてみてちょうだい。というのが、このページの主旨です。
 といっても、外人さんの超アヴァンギャルドかつ超芸術的な体育会系ノリの曲は、わたしにとってもつらいものがあります(^^)。そこで......、肉食の外人さんとはちょっと違う日本人の作曲した情緒あふれる名曲のいくつかを紹介します。
 ちなみに、わたしはけっしてクラシックおたくではありません。小学校時代にピアノ教師から破門を言い渡され、中学校・高校時代はヘビメタ小僧(当時はハードロックなどど言った。)。大学時代はJazz、FusionのバンドでKeyboadを担当しておりました。むしろ、素人です。あしからず。
クラシックの本格的なページをお探しの方は、是非森さんのページへ行ってみてください。

大好きな矢代秋雄についてはこちらにまとめてあります。

 


独断的なおすすめ


  1. 武満 徹:系図(1992) - 若い人たちのための音楽詩 -(語りとオーケストラのための)
    Family tree - musical verses for young people
    <-現代音楽であるという先入観は捨てて聴いて下さいね!!! 変な表現だけど、まるで気持ちのいい映画をみているような曲です。
    • 演奏:小澤征爾(cond.)、遠野凪子(語り)、御喜美江(アコーディオン)、サイトウ・キネン・オーケストラ、録音:1995.9.7,9(長野県松本文化会館)
      レーベル:PHILIPS(2500円)
      • 武満 徹(1930-1996)がニューヨーク・フィルハーモニックの創立150周年を記念して委嘱された作品。同氏の作品の中ではもっともわかりやすいの一つ曲です。遠野凪子さんの語り、----「むかしむかしわたしがいた。すっぱだかでめをきょろきょろさせていた。いまのたいようとおなじたようが、あおぞらのまんなかでぎらついていて、いまのかぜとおなじかぜがくさのうえをさあっとふいてきた....」---は泣ける。すべてがひらがなだけで書かれた谷川俊太郎氏の詩集「はだか」(筑摩書房刊、1988年)からのの6つの詩の朗読とオーケストラ演奏、「むかしむかし」「おじいちゃん」「おばあちゃん」「おとうさん」「おかあさん」「とおく」の6曲からなる。
      • 1995年4月20日、サラ・ヒックスの語り、レナード・スラットキン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックで世界初演。放送初演は岩城宏之指揮NHK交響楽団。日本語版舞台初演は1995年9月7日、サイトウ・キネン・フェスティヴァルで。
      • 1997年6月、NHK交響楽団の定期演奏会でシャルル・デュトアの指揮で演奏された。車の中で中継を聴いて感動。すぐにCDを求めた。このCDは、武満徹の追悼盤で、他に、エア(フルートのための)、エクリプス(蝕)、ノヴェンバー・ステップス、弦楽のためのレクイエムも収録されている。「私の大切な友人であり、日本が世界に誇る作曲家・武満徹氏の早すぎる死は残念で残念でたまりません。この追悼盤の演奏を武満さんの霊に捧げたいと思います。」とある。


  2. 矢代秋雄:ピアノ協奏曲(1967)
    • 演奏:岩城宏之(cond.)、中村紘子(p.)、NHK交響楽団、録音:1968.5.30、レーベル:DENON COCO-78444(2000円)
    • 演奏:若杉 弘/外山雄三(cond.)、中村紘子(p.)、東京都交響楽団/NHK交響楽団、録音:1977/1982(二種の録音)、レーベル:CBS/SONY 28DC5068(2800円)
    • 演奏:佐藤功太郎(cond.)、舘野 泉(p.)、東京都交響楽団、録音:1992.1.25(東京文化会館ライブ録音)、レーベル:fontec F0CD3303(3000円)
    • 演奏:湯浅卓雄(cond.)、岡田博美(p.)、アルスター管弦楽団、録音:2001.6、レーベル:ナクソス(8.555351J)最新版・注目!!
      • 矢代秋雄(1929-1976)、37歳のときの作品。あのオリヴィエ・メシアンに師事した人なんですよ。前衛的な要素もある程度あるのですが、不協和音・変拍子のかたまりではなく非常に聴きやすい曲です。(すみません。後日スコアをみると実は変拍子・不協和音の固まりでした。そう聞こえない所がスゴイと思います。)こんないい曲は外人さんには書けないでしょう。3楽章構成で25-6分の曲です。1996年3月25日に舘野 泉(p.)、佐藤功太郎(cond.)、東京都交響楽団の新録がでました(fontec F0CD3303)。
      • 1996年4月13日 fontecの新録買いました。こいつはいい。いままでのベスト盤じゃなかろうか?(といっても、3種類の録音しかなかった。)。録音も良いし、新しく購入する人はコレにして下さい。チェロ協奏曲もカップリングされてます。なお、ライナーノートによれば、この曲は従来リストの影響があると言われていたとありますが、そんなバカなことを言っちゃあいけませんぜ。バーバーにちょっと似たところがあるような気もしますが、やっぱり本質的には誰にも似ていない=全て矢代秋雄の音楽です。
      • CDを買いに行って店員さんに、「ヤシロアキオのCDありませんか?」と訪ねたら、演歌の「ヤシロアキ」コーナーにつれて行かれた。八代亜紀も悪くはないけどさ。
      • ポケットスコア出ています。音楽之友社 OGT305(ISBN4-276-91868-5) 2200円です。スコアを見ながらCDを聞くのも一興です。ピアノパートはたいへん難しくてこれを弾くのは人間業とは思われません(自分で弾こうとしてあえなく挫折)。
      • 2001年5月6日 ナクソスの新録買いました。これはまたいままでの録音とは全然解釈が違いました。早めのテンポで流れるように演奏されます。出だしの緊張感はすごいものがあります。名曲の交響曲(1958)とのカップリングでなんと720円。絶対に買いであります!!


  3. 尾高尚忠:フルート協奏曲(1948)<-是非聴てい下さい!! こんなきれいな曲もあるんですよ!
    • 演奏:森 正(cond.)、ジャン=ピエール・ランパル(fl.)、読売日本交響楽団、録音:1968.5.8、レーベル:DENON COCO-78444(2000円)
    • 演奏: 十束尚宏(cond.) 加藤元章(fl.) 東京フィルハーモニー交響楽団 録音:1997.10.28(サントリーホールでのライブ録音);「The Concerto Recital Live In Suntry Hall」(制作:ライブノーツ、発売元:ナミ・レコード WWCC-7315)(3000円) ←オススメ盤 Also Publishingでネット通販可能
      • 矢代秋雄のピアノ協奏曲と同じCDに入っています。
      • 1948年に、当時のフルート奏者として活躍されていた故・森正氏の依頼で作曲され、森正氏のフルート、作曲者の指揮により初演されました。これは、なんとも古風な美しい曲で、前衛的なところはこれぽっちもありません。第2楽章はこれぞ日本人!といった情緒にあふれかえります。頭でっかちなところはみじんもない名曲。喫茶店のBGMに使っても違和感なし。是非、聞かれたし。3楽章構成で約15分の曲です。こういうわかりやすい曲は、芸術性について評価がいまいちということが多いですが、難解=芸術的と誤解してはなりません。
      • DENON COCO-78444には矢代秋雄のピアノ協奏曲・チェロ協奏曲もカップリングされており、お徳用です。
      • 吉田雅夫(fl.)さんの演奏したCDがあるそうです(キングNKCD614)。武満 徹のページの中野洋一さんからメールを頂きました。ありがとうございました。さっそくさがしてみます。
      • スコアも出ているようです。
      • 加藤元章さんのもいいです。しかしこの曲って本当に現代曲なんだろうか?


  4. 黛 敏郎:涅槃交響曲(1958)
    • 演奏:外山雄三(cond.)、NHK交響楽団、日本プロ合唱団連合(合唱指揮;田中信昭)、録音:1978.2.4、レーベル:PHILIPS、PHCP-1430
    • 演奏:岩城宏之(cond.)、NHK交響楽団、日本プロ合唱団連合、録音:1982、レーベル:セブンシーズ KICC2020
    • 演奏:岩城宏之(cond.)、東京都交響楽団、東京混声合唱団、録音:1995.7.24-27、レーベル:DENON COCO-78839(3000円)
      • 1997年4月10日午前8時45分、肝不全のため川崎市の総合新川橋病院で68歳で死去した黛 敏郎(1929-1997)の代表作。黛 敏郎ってテレビにもよく出演したし、かっこいい人でしたね。
      • 奈良東大寺などの鐘の音を分析して、冒頭の和音で表現したそうな。小学生の頃、冒頭の和音をピアノで弾いてみたけど、あんまり、鐘の音には聞こえんかった(^^)。30年近くまえに、NHKの番組(岩城宏之指揮:たぶんNHKコンサートホール?)で聞いたときは、あまりのスケールの大きさ・前衛性に声もでないほどにぶったまげましたが、平成8年3月に発売された新録を聞くと、ずいぶんおとなしい曲だなあと思いました。むしろ、日本現代音楽の古典となってしまったようです。よく聞くと、ストラヴィンスキーのにおいもします。でも、名曲には間違いないです。子供のころ、独唱の歌詞は、「なむぽーぎゃぼちー」だと思ってましたが、今聞いてもそう聞こえます。実際は、なんと歌って?いるのでしょう。
      • この曲は客席後方に2群のオーケストラを配置して演奏されます。テレビでは岩城宏之指揮の演奏を何度か見る機会がありましたが、いつの日にか実際に生演奏を聴いてみたいと思います。
      • この曲の初演の指揮をしたのは、たぶんヴィルヘルム・シュヒターだと思う。かつて、シュヒター指揮・NHK交響楽団のLPが出ていた(放送初演のテイクかもしれない)のですが、残念ながら現在廃盤中です。


  5. 武満 徹:ノヴェンバー・ステップス(1967)
    • 演奏:小澤征爾(cond.)、鶴田錦史、横山勝也、トロント交響楽団、録音:1967.12.8、レーベル:RCA BVCC-9383(1800円)
    • 演奏:小澤征爾(cond.)、鶴田錦史、横山勝也、サイトウ・キネン・オーケストラ、録音:19989.9.15(ベルリン:イエスキリスト教会)
      レーベル:PHILIPS(2500円)
      • この曲はPRしなくとも皆さんご存じでしょう?平成8年2月20日に惜しくも亡くなってしまいまった武満 徹(1930-1996)のいわずとしれた名曲(レコード芸術4月号にはたった2ページの追悼文しかでていない。けしからん。)。タケミツの名前は、むしろ海外で有名なそうな。ただし、芸術性は超高く、聞くのには忍耐がいるようです。このCDは彼の代表作が5曲も入ってたった1800円。お買い得です。なお、この曲のCDは数多く出ており、ベルナルト・ハイティンク指揮/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団てなのもあります。
      • この曲のスコアの一部を見ました。オケのパートは信じられないくらい精密かつ複雑怪奇で、人間業とは思われない。和楽器のパートは図形楽譜でした。これを振る人や演奏する人はもっとすごい?
      • 石川セリが歌った「翼」(筑紫哲也のNEWS23の元エンディング・テーマ:石川セリ/武満 徹:ポップス・ソング、DENON COCY78624)はみなさんご存じでしょうか。一流の作曲家はすばらしいポップスも書けてしまうようです。
      • 武満 徹についてのもっと詳しい情報(Toru Takemitsu,his music and philosophy)こちらにあります。


  6. 矢代秋雄:交響的作品(1951)
    • 演奏:佐藤功太郎(cond.)、東京都交響楽団、録音:1992.1.25、レーベル:fontec FOCD3161(3100円)
      • またまた矢代秋雄です。この曲は21-2歳のときの作品で、代表作の「チェロ協奏曲」や「ピアノ協奏曲」と比べると、世間の評価はかなり低いものと思われます。しかし、あえてこの曲を聴いて下さい。この作曲家が若い頃から緻密に構成された作品を書く実力を持っていたことや、本当に優れたメロディーメーカーであったことが理解できると思います。交響的作品というタイトルは小品を連想させますが、おっとどっこい約32分もあり、交響曲と大差ありません。
        若書きですから、あちこちにシェーンベルク、ショスタコ、プロコフィエフなどの影響が見受けられますが(恥ずかしいくらいモロな所もあるけど、45年も前の作品なので許す(^^))、本当に美しい曲です。
        こういうマイナーな曲のCDを次々と発売してくれるfontecは本当にエライ。感謝します。でも商売になるだろうか?
        なお、このCDには、もっと芸術的評価が高い(であろうと予想される)、「交響曲」がカップリングされています。
      • 矢代秋雄の年譜・代表作はこちらにあります。

 

 


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