波をおこそう(2)

操作法と解説

 媒質の性質が途中で変化すると,それぞれの領域やその境目で波はどのように振る舞うでしょう。このアプレットでは,つるまきばねでつながれた小球の質量が途中で変化しており,そのような振る舞いを見ることができます。初めの設定では,中央を境にして左側の小球は右側よりも質量が10分の1と小さくしています。
 それではさっそく,左端から波を入射し,波がどのようになるか観察しましょう。どうですか?よく見ると,中央の境目で反射波と透過波に分かれることに気づくと思います。そのときは,反射波は山と谷が逆転し,反射波では逆転は起こりません。また,小球の質量の小さい左側の領域では,波は速く進み,逆に質量の大きな右側の領域では,波がゆっくり進むこともわかります。左下のmassの調節棒の右端をドラッグして,1よりも大きくしてみましょう。そうすると,今度は中央から左側の小球の質量が,右側のものよりも多きくなります。このようにして,また左端から波を入射します。今度はどうなりますか。特に大きな違いは,反射波の山と谷が逆転しないことです。このように,波の反射では,小球の質量の大小によって,山と谷の逆転が起こるか起こらないかが決まってくるのです。これと同じ現象は,ガラスの表面で反射する,光の波などでも見られます。空気中からガラスに入射した光は,一部がガラスの表面で反射し,残りがガラス内に入射しますが,このとき反射波は,山谷が逆転します。


制作:加藤徳善 (norimari@mxb.mesh.ne.jp)

(2003.11.2)


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