まりちゃん通信(2)
まりちゃん通信の第二弾はまたまた食べ物の話です。でもくいしんぼではありませんよ念のため。


バナナの葉っぱのお皿から、手づかみでカレーを食べる。

 これが、インド系の大衆レストランなら必ずあるバナナリーフカレーです。3RM(120円)ぐらいです。

 まず席について、「バナナリーフカレー、一つ!」と注文。すると、大きなバナナの葉っぱを切っただけのお皿がテーブルに敷かれます。こんな小さなコンテナに入った野菜のおかずが向こう側に2、3種類置かれ、ご飯が手前に盛られます。おせんべのような揚げ菓子?も付きます。おかずは時々種類が違い、お客はそれに対して文句や注文は付けられないようです。大抵は、あまり辛くない物。たまに、めちゃくちゃ甘いジャムのような物が出るときもあります。しかし、このジャムがこのカレーには救いの神となるのです。

 ご飯の上にカレーの汁をかけます。大抵、鳥or魚or山羊のカレー3種類の他、あまり辛くない豆のカレーが用意されています。コンテナの中には具も入っているのですが、お店の人がかけてくれるときは、いつも汁ばっかり。具が欲しいときは別注文です。(これって、ひょっとして日本人だからかもしれない・・・)最初の頃はどれも辛いばっかりでしたが、最近ようやく舌が慣れて、魚のカレーはちょっと酸っぱいということを発見。

 別注文のおかずもいろいろあります。キュウリとパイナップルの甘辛いサラダ以外は、どれも火を通したおかずです。日本と同じカニのこうら揚げもあります。うずらの素揚げなんていうのもよくあります。

 さて、いよいよ手で食べます。右手で食べます。ぽろぽろの程良く室温まで冷めたご飯に、さらさらのカレー(これもよく冷めています)を吸わせるようにまぶします。日本式の熱々ご飯に熱々カレーだと手では食べられませんよね。以前、ご飯が熱くて食べられないと怒っているおじさんを見たことがあります。親指以外の3本もしくは4本の指にのせるようにご飯をすくいます。口元に持っていき、親指で押して口の中に入れるようにして食べます。おかずも手でつまんで食べます。魚は、手で食べた方が骨を探りながら食べられるので便利。

 あまり辛いときは、スープやヨーグルトをさらにまぶして食べます。それでも辛いと言ったら、砂糖を出された人もいました。カレーが辛いので、飲み物は甘い物が普通です。相当甘くないと、このカレーに味が負けてしまって駄目です。恐ろしいほど甘いミルクティーや、甘いドリンクヨーグルトが好まれているようです。

 何がなんでも左手を使ってはいけないと言うわけではありません。飲み物は左手で構わないし、食べにくい物は、左手でちょっと押さえていいのだそうです。

 食べ終わったら、葉を手前に折ってごちそうさま。向こう側に折ると、まずかったの合図です。レストランには必ず、手洗い場があり液体石鹸と鏡が備え付けられています。食後誰もが行くのに、食前にいく人は少ない、と言うより、ほとんどいない・・・!

 使用済みの葉はこのままごみ箱に捨てられます。一回使いきりで衛生的。雑草のようにはえているバナナですから、惜しくもなく使えます。皿を洗う手間もいらない。洗剤も使わない。葉っぱは自然に帰るしで、本当に地球に優しい食べ方です。バナナの葉はとても丈夫で、焼いたり煮たり、熱を加えてもへなへなになりにくく、アルミホイルの代わりにも使えるほどです。

 インド系、マレー系は手で食べることも普通ですが、中国系は手で食べることはありません。麺類は、誰もが、はしで、あるいはフォークとスプーンで食べます。

 では、Jumpa lagi!



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1996,4,10更新