まりちゃん通信(4)
タイプーサムのお話の続きですよ。


 半島マレーシアのインド系マレーシア人は約10%、そのうちの80%がヒンズー教といわれています。つまり、半島マレーシアの全人口のたったの8%。でも数にすれば120万人ぐらいでしょうか。私達が見に行ったバツーケーブ(Batu Caves)という場所には、110万人が集まったと新聞にありました。

 そもそもバツーケーブ(Batu Cave)とは・・・ Kuala Lumpurから10Km ほど離れたところにある石灰岩質の山にある洞窟で、そこにヒンズー教の神がまつられてインド人の聖地となったそうです。今は観光コースの一つとなっていて、急勾配の272段の石段があります。上りは息が切れるし、下りは幅の狭い石段から足を踏み外してそのまま落ちてしまいそうだし、下りると膝ががくがく、翌日は筋肉痛となり、とてもにこやかに観光できるところではありません。おまけにいたずら好きの猿がたくさんいて、持ち物をひったくられることもよくあります。

 そのバツーケーブの階段から少し離れた川でインド人たちが身を清め、支度をして、カバディを持って階段を上るお祭りがタイプーサムです。これは、ムルガという神様にお願い事をして、それがかなった人が感謝の気持ちを表すお祭りなのだそうです。

 感謝の気持ちの表し方はいろいろ。頭をすっかり剃ってしまうのもそのひとつ(前ページ参照)。カバディという担ぎ物を背負ってお参りする。体に針(これもカバディの一つ)を刺してお参りするetc・・・。

 カバディという担ぎ物もいくつか種類があります。前号の女性が頭にのせていたのミルクカバディ。重さ20Kg ほどのこんなカバディもあります。これは、肩とウエストで支えてあります。もっと軽そうな、半円形の肩に担ぐタイプのもあります。
















赤ちゃんを下さいとお願いしてかなった人は、こんな赤ちゃんカバディを担ぐそうです。








 この人は、人間綱引き状態。背中に大きな鈎針をぶつぶつ刺して、背中の皮が恐ろしいほど引っ張られています。ときどき、猛犬が飼い主を引っ張るように突進してしまうので、後ろの人が引っ張りながら付いていきます。











 針の刺し方も様々。短いと20cmぐらい、長い物は1mぐらいのもありました。かつては3mなんていうのもあったそうですが、危険なので今はそんなに長いのは禁止されているのだそうです。刺す場所も、額、頬、舌、背中・・・

 1mもの串は、太さが5mm以上あります。それでぶっつりと頬を突き刺しているのに血が出ない!!!

 次号は、その針刺しの儀式です。では、Jumpa lagi!



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1996,4,10更新