電子メールを活用しよう!    最終更新日時 1999年02月01日

 今やインターネットとその上になりたつ電子メールは、ビジネスでもプライベート でもあらゆるシーンに登場してきて我々の生活の中に入ってこようとしています。 筆者の周辺でも友達や知人など多くの人達が電子メールを利用するようになってきて います。少し前にあった高校時代の同窓会の席で、電子メールのアドレスの交換会が 行われました。中にはコンピュータ業界の人もいましたが、多くはその他の業界の 人達で彼らの多くが自分で、または会社でメールアドレスを取得して活用していたの です。この時は、時代の進歩に驚いたものです。しかしながら、まだ電子メールを 活用するにいたっていない人も多いと思います。プロバイダに契約してネットサー フィンはするのだけど、電子メールはまだ...。そんな声を聞くこともあります。 『電子メールを活用しよう!』では、電子メールの基本的な設定、そして代表的な 機能、おなじみOutlookExpress以外にどんな電子メールソフトがあるのかを解説する。


第1部 いざ、電子メールの世界へ!


1.電子メールの世界に参加するには


 インターネットメール(電子メール)を使用するにあたっては、通常のインターネット 接続と同じようにプロパイダに契約することが第1歩となります。一般的なプロパイダでは 契約すると同時に1つの電子メールアカウントを配布してくれます。この契約時に自分で 使うメールアカウント、パスワードを指定することになります。インターネットの契約を して月々お金を支払ってはいるけど、自分のアドレスやメールアカウントを覚えていない という人も多いので十分注意して忘れにくいものにしてください。またプロパイダ毎に サーバー情報などが違うので契約時に確認して、一緒にメモしておくことが重要です。 ここまでできたら、お使いの電子メールソフトにこれらの情報を登録します。



2.電子メールソフトを設定する


■メールアカウントとパスワード
 プロパイダによってインターネット接続時のユーザー名がそのままメールアカウントに なる場合と、別に指定される場合があります。パスワードは任意に指定できますが、 このとき忘れにくいものでかつ盗まれにくいものにします。また、時々パスワードを変更 するのもセキュリティを考えると必要かもしれません。

■電子メールアドレス
 通常は、「メールアカウント+@******.**.**」というふうになります。 例えば、メールアカウントが「tarou」の場合「tarou@fukuoka-net.ne.jp」のように なります。この@以降のアドレスは、プロパイダによって決まってきます。

■サーバー情報
 通常、メールを送信するときに使用するSMTPサーバーと受信するときに使うPOP3サーバー をそれぞれ指定します。SMTPサーバーとPOP3サーバーは、プロパイダによっては同一の 場合もありますし別々の場合もあります。



第2部 電子メールの最初の1歩


1.メールの受信

 電子メールの受信はいたって簡単です。代表的な電子メールソフトのほとんどはダイヤル アップ(インターネット接続)後に「受信」か「送受信」のアイコンをクリックするだけ でメールを受信することができます。このとき受信したメールにクリップマークなどが 付いていたら添付ファイルがあるかもしれませんので注意してください。添付ファイルは その種類によってダブルクリックなどするだけで読めるものや、圧縮ファイルとなって いるもの、「Microsoft Word」 や 「Microsoft Excel」、画像ファイルなどがあります。





2.メールの送信

 電子メールの送信は、「作成」のアイコンをクリックして電子メールの文章を作成すること から始めます。また、既に受信した電子メールを選択して「返信」や「転送」を行うことも できます。



 「作成」のアイコンをクリックすると、電子メールの本文を作成するためのエディタソフト が起動します。これは小型軽量のワープロソフトみたいなものでワープロと同じように文章を 作成することができます。プライベートな電子メールでは、手紙と違い口語体の軽い文章に するのが一般的です。仕事上の電子メールは、要点を押さえた簡潔な文章にすることを心がけ ましょう。



※電子メールの文章は、できるだけ70文字前後で改行を入れてあげると見やすくなりま す。
※OutlookExpressなどの電子メールソフトは標準でHTML形式の 電子メールを送信してしまいます。HTML形式の電子メールは高度な デザインで見栄え良くできますが、メールの受信者が電子メールを送る貴方と同じソフト を使用していなければ正しく見ることができません。電子メールはできるだけ、 テキスト形式のものを送るのがマナーです。 OutlookExpressでは、「ツール(T)」−「オプション(O)」−「送信タグ」 の中に設定がありますので事前に変更してください。


3.アドレス帳

 電子メールでの交流が広がると、今度は相手のメールアドレスを覚えておくことができなく なります。そんなとき、電子メールソフトのアドレス帳が役に立ちます。電子メールは、 通常の手紙と違い、1つのメールを複数の相手に同時に送信することができます。その場合も 全てのメールアドレスを手入力するのではなく、アドレス帳から選択すると便利なのです。





第3部 電子メールの次の1歩


1.メールの振り分け

 電子メールを継続的に使用していると、やがて受信トレイがいっぱいになってしまい 必要な電子メールの1つを探し出すのに困ってしまうことがあります。そんな場合、電子 メールを整理するためのフォルダを用意して種類分けしてそれぞれのフォルダに移動して しまいます。この作業を自動的に行ってくれるのが「メールの振り分け」です。これは、 特定の相手からきたメールや、特定のキーワードが含まれる電子メールを事前に指定して おいたフォルダに自動的に移動してくれる便利な機能です。


AL-Mail32


2.複数アカウントの登録

 仕事とプライベートで電子メールアカウントを別にもちたい場合があります。そんな 場合、複数のプロパイダと契約するか電子メールアカウントを追加でもらうことができ ます。そうなってくると問題になるのが、電子メールアカウント毎の設定です。通常は 接続の度に設定を変更する必要がありますが、複数アカウントの登録が可能な電子メール ソフトを使用するのが簡単です。

3.リモートメール

 モバイル端末などで電子メールのチェックを行う場合も、重要なメールは自宅や会社 に帰ってから読みたいものです。そんな場合に便利なのがリモートメール機能です。 リモートメール機能を使えば、プロパイダのメールボックスを直接参照することにより、 任意の電子メールをすぐに受信するかそのまま置いておくかなどの操作ができるのです。 但し、リモートメール機能を持っている電子メールソフトはそんなに多くはありません。

4.NIFTY-ServeとE-Mail

 NITY-Serveは国内最大手のパソコン通信ネットワークですが、ここの会員も少なくあり ません。貴方のお友達がインターネットをしていないけどNIFTY-Serveの会員である場合 は電子メールをあきらめる必要はありません。現在は、NIFTY-Serveの会員との電子メール のやりとりが可能となっています。但し、通常は添付ファイルなどのない普通のメールに 限られています。





第4部 電子メールソフトのいろいろ


1.Outlook Express

 Microsoft社がWindows98やInternetExprolerに標準で付属している電子メールソフトが OutlookExpressです。MicrosoftOffice97に搭載しているOutlookがメール+スケジュール 管理+アドレス管理などPIM的なものであるのに対して、OutlookExpressは名前こそ 似ていますが基本的にインターネットメールの機能しかない別ソフトです。しかし、 複数アカウントを持つほか、HTMLメールなども実装してなかなか高機能です。ただし、 OutlookExpressで送信したメールにはMicrosoft社独自のタグがつく場合が多いなど 問題も多いソフトです。OutlookExpressの入手方法は、パソコン雑誌などに付録で付いて いるCD-ROMに最新版のInternetExprolerと同梱されているはずなのでいたって簡単です。

特徴
●Windows98やInternetExprolerに標準で付属している。
●複数アカウントに対応。
●操作方法などがMicrosoftOffice97などと同じため覚えやすい。
●クリッカブルURL&E−mailアドレスの機能をサポートしています。
●HTMLメールに対応。
●アドレス帳のインポート/エクスポート機能が便利です。




2.AL-Mail32

 AL-Mail32は、有限会社クレアルがシェアウェアとして販売しているWindows95/WindowsNT4.0 用のインターネット電子メールプログラムです。直感的で分かりやすいインタフェース、 エクスプローラーライクな階層化されたフォルダ、メールの自動振り分け機能などが特徴です。 シンプルな画面構成をしていますが、電子メールソフトとしての機能はなかなか強力で初心者 からパワーユーザーまで広くおすすめできます。入手方法は、インターネットから直接ダウン ロードするか、インターネット関係の雑誌を購入すると付録のCD-ROMに入っていることが 多いです。AL-Mail32はシェアウェアです。試用期間は1ヶ月間で、それ以降継続して使用する 場合は、代金を送金してユーザー登録を行う必要があります。

特徴
●直感的で分かりやすいインタフェース。
●エクスプローラーライクな階層化されたフォルダ。
●電子メールの自動振り分け機能に対応。
●複数アカウントに対応。
●クリッカブルURL&E−mailアドレスの機能をサポートしています。
●HTMLメールに対応。




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価格\2,000


3.Becky! Internet Mail for Windows95

 「Becky! インターネットメール for Windows95」は、有限会社リムアーツがシェアウェアとして 販売しているWindows95用のインターネット電子メールプログラムです。Becky!は今回の特集 でとりあげた全ての機能を装備するなど多機能な電子メールソフトです。さらにBecky!ならで はのユニーク且つ実用的な機能を数多く装備しています。多機能さはパワーユーザーを満足 させるものでありおすすめしたい一品です。入手方法は、インターネットから直接ダウン ロードするか、インターネット関係の雑誌を購入すると付録のCD-ROMに入っていることが 多いです。Becky!はシェアウェアです。試用期間は1ヶ月間で、それ以降継続して使用する 場合は、代金を送金してユーザー登録を行う必要があります。

特徴
●Windows95のエクスプローラライクなルック&フィール。
●電子メールの自動振り分け機能に対応。
●複数アカウントに対応。
●オフラインを前提にした設計になっているため、送受信以外の操作は
全てインターネットに接続して
いない状態で可能です。
●クリッカブルURL&E−mailアドレスの機能をサポートしています。
●リモートメール機能を持っています。
●HTMLメールに対応。




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価格\4,000


4.PostPet2001


 ポストペットはもともとSonetのユーザー向けの専用の電子メールソフトしたが、 メーラーという枠を超えて、ペット育成ソフトの機能を盛り込むことで多くのユーザー の支持を集めています。電子メールソフトとしては限られた機能しかもっていません。 しかしながら、自分で選んだペットがメールを運ぶという発想はさすがソニーです。 電子メールソフトとして機能が劣る部分をおぎなってあまりある何かを感じさせます。 それは、マニュアルの最初に載っている「PostPetは、あなたとあなたのお友達を少し 幸せにしてくれる...」からでしょうか?PostPet2001は、パッケージソフトとして 販売されておりSonet以外のプロパイダに契約されている人でも使用することができます。

特徴
●電子メールソフト+ペット飼育ソフト。
●あなたのペットが電子メールを運んでくれます。
●電子メールを運んでもらうには、えさをあげたり、おもちゃを与えたり 洗ってみたり色々と大変です。
●ペットは時々、あなた宛てにメールを出してみたりアドレス帳の
お友達に勝手にメールを出してしまいます。
●アドレス帳は『おともだち帳』といいます。
●複数フォルダは持っていますが、名前は変えられません。
●電子メールソフトとしては基本的な機能しかありません。




5.電子メールソフトを選ぶにあたって


 ここで紹介した代表的な電子メールソフトは、どれもインターネットメールソフトとして 必要な機能をほぼ揃えています。この中から自分に合った電子メールソフトを選ぶためには 自分がメールを使用するシーンを想像しなければなりません。例えば、自宅の デスクトップパソコンを家族で使用しているならば、家族それぞれの電子メール アカウントを用意しておくと便利です。そんな場合、AL-Mail32やBecky!ならこのメーラー ひとつで複数のメールアカウントに接続できるため便利です。もし、電子メールをノート パソコンでモバイルで利用することが多いならば、Becky!が持つリモートメールの機能は 大変便利でしょう。もし、あなたが電子メールの初心者であるか遊びで電子メールを使う だけであるなら、PostPet2001はあなたとあなたのお友達に少しの幸せをもたらすこと でしょう。

メーラー OutlookExpress AL-Mail32 Becky! ポストペット
オフラインでの操作○(ペットの世話に限る)
メールの振り分け処理×
複数アカウントに対応×
リモートメール×××
可愛らしさ×××


 さあ、今までOutlookExpressしか知らなかった人は、そろそろ自分なりのメールソフト を探す旅に出てはいかがですか...。


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