▲Pumpkin Time▼ 空と君の間(中島みゆきの行方)


 

時代

みゆきの歌に振られ歌と応援歌とがある。時代は応援歌の部類に入る。
振られ歌とは、憎悪や自己嫌悪をテーマとし、応援歌とは励ますための歌のことをさす。
実際に歌の中で振った振られたが入っているかどうかではない。
この応援歌のことを人類愛と評する人がいるが、実はそうではない。
この歌詞をよく繰り返せば、誰のために歌っているのか理解できるであろう。
彼女の歌詞は全てにおいて統一して同じたぐいの人種のために作られている。
振られた人、傷ついた人、不器用な人、つまり弱者のために作られているのである。
どんな悲しみもいつかは忘れられる。
天は耐えられないほどの悲しみは与えないものだ。
この歌は、傷つき、希望を失った者に対する慰めの歌だ。
彼女は幸せな人や、傷つかない者のためには歌うことはない。
彼女たちは既に満ち足りているのだから。