また、 x × y = z (x, y, z は整数)のとき、 z は x の 倍数 である、 x は z の 約数 である、 と言います。
ある正の整数 n の正の約数を全部求めるには、 1 から n までの全部の整数について、 その数が n の約数かどうかを調べればよいです。
正の整数 n の約数について考えてみます。 1 と n は n の約数になります。 2 以上の正の整数 n で、1 と n 以外に正の約数がないものを、 素数 と言います。
ある正の整数 n (n≧2)が素数かどうかを調べるには、 1 から n までの全部の整数について、 その数が n の約数かどうかを調べればよいです。 約数が 1 と n しかなければ、n は素数です。
正の整数は、素数の積として表すことができます。
正の整数 n を、素数の積として表す方法を 求めるには、すべての素数(実際は、n の約数になる素数でよい) について、n がその素数で「何回割れるか」を 調べればよいです。正の整数 n を、素数の積として表す方法を使って、 n の正の約数を全部求めることができます。
例: 50 = 2 × 5 × 5 ですから、 1, 5, 5 × 5 = 25, 2, 2 × 5 = 10, 2 × 5 × 5 = 50 は 50 の約数ということがわかります。 また、50 の約数はこれで全部ということもわかります。
「公約数の中の最大もの」でも正の数になります。正の公倍数の中で最小のものを、最小公倍数 と言います。
正の公倍数は無限個あるので、無限個の中の最小のものということになります。正の整数を、素数の積として表す方法を使って、 最大公約数、最小公倍数を求めることができます。