日川(ニッカワ)尾根


今日は久し振りに大菩薩方面です。塩山からバスで大菩薩峠登山口 (裂石) まで入り、手前の大久保平から中日川峠に登り、日川尾根を歩いて源次郎岳から恩若峰に下って塩山迄歩きます。長丁場です。晋はこのところ調子が良くないのですが、これを歩ければ、懸案の富士の宝永山へ行ける自信が付くと思います。
日時: 2023年9月13日 (晴)
晋 万
中央線はいつもより早く、高尾 6:15の松本行に乗らねばならないので、4時起床。まだ暗い。急いで準備して 4:30頃には準備が出来たので、ゆったり気分になり、シャワーを浴び着替えして出る。薄明りだ。5:12に乗って調布からの各停は 2分の乗り換えだが問題ない。明るくなった。北野で乗り換え、高尾から JR 6:15の松本行に乗った。これに乗るのも久し振りだ。山行の人がちらほら乗っていて大荷物が多い。八ヶ岳あたりに良い時間で行けるのだろう。車内で朝食。塩山 7:22着。塩山の駅前が整備されバス停の位置が変わっていた。7:35のバスに乗る。山行きは我々だけ。通勤らしい人が 4人、途中で降りた。8:00裂石に着く。バス停前の売店が、建物そのものが取り壊されてしまって、無くなっていた。準備して 8:05に出る。

橋を渡って、二本木の方へ、戻る感じで、向かう。8:15 大久保平バス停の 20m先の高原荘への道を入る。すぐ高原荘の横を過ぎる。8:20民家を過ぎたところで左へ上がる。8:15家があって地図の三叉路を左へ。三叉路とは言うが右からの道は、幅はあるが非舗装で藪道だ。進んで、大きく右に曲がって 150m位で右下へ道が分かれるが左へ進む 8:30。100mで先ほど分かれた道が右から来る。この辺りは昔の別荘地みたいで、道が分岐するが、良さそうな上に向かう道を選んで行けばよい。8:40 太平寺。建物はあるが前庭も草ぼうぼうで廃寺みたいだ。お茶飲んで少し休む。

ここから登山道になる
寺を過ぎて左に上がって行くと正面に家があり、小型のユンボ (ショベルカー) がおいてあるので農家のようだ 8:45。家の前を右に上がる。左奥に廃屋を見て上がると、大きなビニールハウスが左にあるが、もう使われていない。8:50 舗装路が右に曲がって行くところに、道標があり、左へ入る。道はあるが廃道で草ぼうぼうだ。100mで右へ上がる。案内には道標があると書いてあるので探したら、柱があり、道標はうつ伏せに落ちていた。ひっくり返して柱の下に置いた。ここから峠道を上がっていく。窪んでいて枝が落ちたり落ち葉が積ったりして歩きにくいので適当に歩きやすいところを拾って行く。左寄りの尾根筋に出て登って行く。9:10はっきりした尾根筋になり右へ。

峠道は枝とか落ち葉がなければ、ちゃんとジグザグを切った良い道なのだが、如何せん、歩きにくい。尾根は右は植林、左は広葉樹だ。1250mの平坦地を過ぎると 9:15頃には植林地が終わって広葉樹の尾根になった。緑が綺麗だ。9:30 1310mの平坦地。その先の登りから岩が出てくる。峠道も尾根筋も歩きにくい。それでも峠道は岩を縫ってジグザグに切ってあり、元は歩きやすい道だったと分かる。9:40 1400m付近に伐採のワイヤがある。9:50 1470m付近の平坦地は短い痩せ尾根。9:55 1500m付近には又伐採のワイヤがあり、付近には良いブナが多い。笹が出てきて、2分で左上にL字型のブナがあり、左へトラバース気味に日川尾根に出た 10:05 1570mくらいのところだ。最後は笹で道形が隠れてしまっている。

やっと日川尾根に出た
出たところには道標も何もなく、木に、元は道標だったらしい、文字の消えた小さい板が打ち付けてあるだけ。左下を見ると 50m位先に、舗装の林道が見え、そこが中日川峠だ。右に 50m位行くと、右側に笹で覆われて隠れてしまった踏み跡がある。どうやらこれが地図の破線路だろう。日川尾根から大久保平に下るときには、ここから入るか、先ほどの元道標の板から入って、L字型のブナを目指せば良い。お茶飲んで 10:15出発。マルバダケブキは終わっている。

膝下の笹の道を緩く下って、ぐいと 50mほど登る。ゆるゆる道だと思っていたのできつい。10:25 1621m、「下日川<-->上日川」の道標がある。少し先にオクヤマオトギリ (花が小さいので多分間違いないと思う) が咲いていた。水平に少し行くと、左に伐採林道が来ていた 10:30。そこから緩い登りで 1630m圏 10:35。下って、次の 1620m圏と 1627m三角点のピーク (下日川山) は左を巻いて過ぎ、緩い下りになる。右は明るいカラマツ林。10:50 NTTのアンテナに到着。ここから林道を下る。東側に三つ峠が見える。三つ峠と御坂黒岳の間に富士山が見えるはずだが今日は雲を被っている。林道が大きく左に曲がった辺りに下日川峠へ下る山道が有るはずだが踏み跡はない。そのまま林道を下って行くとゲートがあり、右へ鋭角に林道が分岐し、源次郎岳を指す道標があった 11:00。2-3分行くと右への道標がある。入るとすぐに左への道標。この辺りが下日川峠だ 。

源次郎岳山頂
左側は植林したばかりなので新しい鹿柵がある。それに沿って少し進み、鹿柵から離れて、又、カラマツ林に入る 11:10。緩く上がって 1510m付近 11:15。緩い上下があって最後にちょっと登ると源次郎分岐、源次郎まで行って昼食することにして、ここでドライマンゴーを食べる 11:30-35。ここから左に行くと林道を横切って嵯峨塩鉱泉へ下れるし、さらに進んで三角コンバから古部山を経て甲斐大和に下れる。この付近は良いブナが多い。下って、少し上がると源次郎岳 11:50。分岐から 30分くらいと思っていたが 15分で着いた。三角点の周囲は木が切ってあり展望が良い。八ヶ岳が正面に見え、右寄りに金峰山の五丈岩がよく見える。木影で昼食にする。今日は晋も結構食欲が有る。

12:40出発。恩若峰まで 2時間20分の道標が木についているがちょっと長すぎると思う。下りはトラロープが沢山ついている急坂を下る。120m位下ると悟空岩 12:50。更に下り 1300mくらいで少し落ち着いた 12:55。さらに下ってキリガ尾根分岐 13:05 1240m。すぐ源次郎平、1221.1mとあるが細かすぎるよね。少し下って平坦から少し登ると 1210m圏 13:20。13:30 1150mから左寄りに下る。50mほど下って落ち着く 13:35。緩く下って少し上がると 1090m圏のピーク (おったて)、木に「こしあぶら」と書いてある 13:40。木の名前らしい。新芽を取って天ぷらとかにすると美味しいそうだが、此処の木は高木で、新芽を取るなんて無理だろう。

恩若峰山頂
この辺りから右が植林地になった。下ってまた上がり 1050m圏 13:50。次の 1050m標高点のピークは左を巻く。ゆるく左に行き、下って 950m。次の 1010m圏は右を巻く。970mくらいまで下って正面ピークは左を巻く。標高 960mを辿る感じで次のピークは左側を巻き、その次の恩若峰北峰も左側を巻き終えると道標がある。北峰へ登って行く方向は八天宮を指している。北峰から北尾根を下ると八天宮に出られるのだ。そこから上がってすぐ恩若峰に到着 983m 14:10、二等三角点だ。源次郎から 1時間半で来た。お茶飲んで一息つく。

14:15出る。1-2分下ると恩若峰を巻いて行く踏み跡が分岐し、登って来る人の為に山頂を指す道標がある。そこからさらに 1-2分で西尾根を分けて左へ下ると三ッ沢乗越 885m 14:25。直進すると勝沼に出る。塩山へは右に曲がり、西尾根の南側をトラバースして行く。14:40下ってくる西尾根と会って左へ鋭角に曲がる。少し行って右に曲がり、あとは道なりに下って 14:50林道に出た。すぐ鹿柵があり扉を開けて出ると桃畑に突き当たって左へ。少し行って右へ曲がり、ブドウ畑の間を真っ直ぐに下る。15:00 文殊院の道標のところでフルーツラインを横切り、階段を下って旧道に出る。浅間塚、馬頭観音を右に見て直進し、鉄道の上を跨ぐ橋の手前に四等三角点があった 15:05。渡ってすぐ六地蔵幢を右に見て、更に進み、左折して右折すると雨敬橋 15:10。渡って進み、15:20塩山駅に到着。

北口のトイレで体を拭き着替えしてさっぱりする。15:35改札を入ってホームに降りると 15:56発の小淵沢行が停まっていた。我々が乗る高尾行は 15:53なので、それまで冷房の効いている車内で休み、15:53に乗る。コーヒーとお菓子で一息つく。大月で抜かされる特急が遅れたので、もう一本特急を待ち、だいぶ遅れた。さらに四方津でも特急待ちがあった。特急が遅れると各停にしわ寄せがくる。相模湖は特急待ち無しで高尾 17:25着。長かった。高尾 17:32の京王に乗り、北野、調布で乗り換え。18:40帰宅。


日川尾根は 2005年以来で、裂石から上日川峠に上がり、日川尾根を歩いて、三角コンバ、古部山、徳並山から甲斐大和に降りています。それよりも短いとはいえ今日も結構な長丁場でした。

大久保平から中日川峠までは思ったよりも長かったです。昔は良い道だったのだろうと思わせる峠道ですが、今は枯葉が積り、枝が落ちて歩きにくいですから、適当に歩きやすいところを登ります。日川尾根は源次郎分岐迄大きな登り下りもない歩きやすい道です。源次郎岳は昔はあまり展望のない山頂だったと思うのですが、木が切ってあって、八ヶ岳方面がよく見えました。源次郎から恩若峰の間も、最初の大下りを過ぎれば、緩やかな道でした。恩若峰からの下りは、道標は三ッ沢乗越くらいしかありませんが、道形ははっきりしているし、あまり問題はありません。登りは文殊院を目指して塩山駅から歩くことになりますが、取付きに道標が無いので注意が必要でしょう。

晋は、腰痛、コロナとちょっと不調が続いたのですが、なんとか治ったようです。今日は長いので、万はとても心配していたのですが、元気に歩けてビックリ。良かった良かった。今日も誰にも会わず静かな山行でした。

小林経雄の『甲斐の山山』には、日川は元はミッカワ、ニッカワと読むようになって、今はヒカワと読まれることが多くなってきたとあります。最近の道標にはヒカワと仮名が振ってあったりします。