芦川-右左口峠-日蔭山


芦川のこの尾根は、東は黒岳から滝戸山まで歩き終えました。滝戸山から西の方は交通の便が悪く歩いていませんでしたが、芦川(あしがわ)駅から、滝戸山まで歩けばこの稜線は完全踏破することになります。朝一の中央線で行くと、甲府で身延線の乗り換えも良い。低いので、夏はつらい、冬がチャンスです。今回は、少し長いが頑張ってみる事にしました。
日時 2002年1月13日(晴れ)
晋 万
若葉台 5:27に乗って、橋本・八王子経由高尾 6:15は先週と同じ。甲府には 7:44着。身延線 7:50発鰍沢口行きに乗る。8:21 芦川着。降りたのは我々のみ。駅は無人駅。準備して出発 8:25。東へ向って車道を歩く。道は緩く右へ曲り、やがて X 字に交差する。左へ入ってすぐ生コン工場の脇から山へ入る 8:35。道ははっきりしている。古い道らしく、窪んでいて歩きにくい所もある。

9:00 544M の北を通過。正面の 593M の三角点を目指す。北側が開けると、茅ヶ岳が見え、その右に観音峠を挟んで曲岳がよく見える。奥に金峰。尾根は藪っぽいので、適当に歩きよさそうな所を歩く。593M は、山頂附近伐採で、バラ藪あり。歩ける所を拾って、山頂に見える木を目指すが、頂上附近は背の高いカヤトの藪になり行きつけず、南側を通過 9:30。後で調べると、伐採地ではなくて、昔は畑だったとか。放置された畑も藪になると始末が悪い。通過すると少し楽になり、下って桜峠 9:35。

猟の人の車が 10台ほど停まっていて、二人いた。他の人々は、山中に散っているのだろう。峠から上にあがっていくと、又、藪。かろうじて踏み跡を歩く。小さな石祠があり、石塔が三基。浅間神社とある (浅間山)。ここからも尾根上は伐採跡らしい (実は畑跡の) バラ藪で踏み跡を拾っても歩きにくい。北側の植林地との境の踏み跡を拾って歩くとなんとかなる。藪で、思ったよりも時間を要する。

660M 圏のピークに登って行くと、猟の人が下ってくるのに会う。「何処から」 と聞かれたので、「芦川駅から」と答えると、「ほう」 と言われた。そこから 654M までは、北側が植林で、まだ木が小さく素晴らしい展望。甲府盆地の向こうに、八ヶ岳から奥秩父、奥多摩まで一望。少しもやっているのが惜しい。猟の人が、二人何やら相談中だった。振り返ると鳳凰の向こうに北岳が大きく頭を出していた。

838M への登りは、踏み跡が出たり消えたり。上へ向えば良いので楽だが、出来るだけ踏み跡を追う 823M の三角点 (三ッ俣尾山) 10:40。ここも北側が植林で、まだ木が小さいので先ほどと同じで大展望だ。緩やか頂稜を過ぎて、下りは踏み跡がわかりにくく、良く見定めながら歩く。冬なので前方の山が見えるから、方向定めは楽。時々昔の道が出る。窪んでいるので良く分かるが、大体は藪になっていて歩けない。

鞍部から大峠への登りは、道を捨てて真っ直ぐ上がっていったら、黄色のテープがあった。この辺は地形がごちゃごちゃしているのでテープは助かる。進む方向が確認出来たので、地図上の大峠の方へ少し行ってみた。912M のほうへ行くと、藪だがしっかりした道が出てきたのでこの辺が大峠と確認。鞍部ではなくて山頂みたいなところが峠だ。戻って東北方向へ進む 11:30。932M へ登る所では、関原峠へ向って932M を巻いて行く道が良く分からず、とにかく真っ直ぐ上がっていった。932M を目指しているのは分かっていたが、この辺道を失わないように緊張して登る。結構広い山頂。

茶屋平の三角点
頂上に着いた所で、三角点をすぐに発見。良かった。11:50。これで位置もはっきりしたし安心。この山は茶屋平という。北へ下って行くと、5分ほどで地図の破線と出会った 11:55。破線路は見た所はっきりしているが、歩いたら藪がひどそうだ。さらに北ヘ 859M へは明瞭な道があって山頂は巻いてしまう。巻き終わって東へ向う。緩く登って関原峠手前のピークで昼食 12:10-12:40。倒木に腰かける。日差しもあり、寒くない。

食事を終えて下った鞍部が関原峠 12:45。左右に道があるが藪道。歩けるだろうか。ここから、相変わらずの藪道、良く分からぬ踏み跡を拾いながら登って行く。946M (七覚山) は、地図では直角に道が曲がっているようだが、そんな感じも特に無い。この辺から、道形が割合はっきりしてきた。13:00 トンネル頭。木の枝にトンネル頭と書いた筒がさしこんであった。946M の東の平坦な山稜附近。雑木林だが少々藪。少し先に小屋跡があり、その先に猪のヌタ場があった。泥の中に足跡がある。

下った所に下芦川分岐 (柏尾坂峠) 13:10。木の幹に青ペンキで矢印と下芦川と書いてある。軽く登って888M を越え、下ると右左口峠13:30。食事時間を考慮にしても予定より 1時間半の遅れ。滝戸山まで行くかどうか考えたが、やめにして日蔭山往復して右左口峠から下る事にした。日蔭山への道は割にはっきりしているが、道なりに行くと日蔭山を巻いてしまった。

13:50 行き過ぎた地点から、戻るように登る。道は無いが、藪も薄い。5分少しで山頂。今日初めての山名板があった(日蔭山山頂右の写真)。三等三角点も側にあり。14:00 山頂から西へ。薄いが踏み跡あり、7-8分で、登った時に道が山を巻き始めたところに出た。松の木の枝に古い赤テープがあり。14:15 右左口峠に戻り着く。下りは、峠の説明板の所から西に入って行く良い道があった。地図には無いが、たぶん今の右左口トンネル口の附近に降りる道だろうと推測して下る。

10分ほど下ると千手観音石仏。これで、この道が、説明板に書いてある道だとはっきりした。しばらく下りると、真新しい道標もある。14:35 中間点。かなり道は荒れているが、刈り払いはしてあるようで藪はないので助かる。沢に出た所で道が崩れた所あり、他にも一ヶ所崩れた所があった。危険というほどではないが注意は必要だ。

14:45-14:50 沢で水を汲む。飲むと冷たくて美味い。すぐに強清水。清水というが今は水はない。側に観音石仏もたっていた。15:00 トンネル入口に着く。この道はここまで千手観音三体、普通の観音ニ体あった。昔は 2.5万図に破線があったそうだが一時完全に廃道になり破線は消えたらしい。道路は車が多い。歩道が無いので怖い。静岡ナンバーの車が多い。15:10 日蔭トンネルを出た所で、左へ下って直接右左口へ出ようとしたが、結局道が無くて、又戻る。10分のロス。

車道をさらに行くと、右に旧道が出てきた。車止めになっているので、そちらに入る。少し行くと右にショートカットがあり、入って行くと藪道を下って敬泉寺の観音堂に出た。敬泉寺には、元禄 9年銘の六角石幢があった。山梨県には多いもの。寺を出てから、真っ直ぐ下って、中道町営バス乗り場には 15:46着。バスは15:53発。インターネットで調べた通りだった。日曜も運転するそうだ。良かっ た。

運転手の人が調べてくれて中道橋で降り 16:36 発の山交バスに乗って甲府に向う。バスは、二月までの休みの日は、200円以上の運賃は200円になる。17:05 甲府駅着。高尾行きの電車は 17:31 まで無い。特急「はまかいじ」が遅れてきたので 17:38 出る。高尾・八王子・橋本で乗り換えて自宅には 20:05着。46,000歩。


感想
想像以上の藪道でした。地図読み必須です。時間もかかります。でも北面植林地からの景色は素晴らしかった。唯、最近は歩く人がほとんどいないのだろうと思います。時間的にも右左口峠から降りたのは正解でした。猟の人々は、山屋が余り入り込まないような所でも、猟期で猟の出来る場所なら、若干休猟地に入り込んだ場所も含めて、必ずいますね。大したものです。山屋にとっては怖いのですが、挨拶すると山屋がうろついていることを無線で仲間に知らせてくれます。