大久保山-岡松の峰


万はちょっと忙しいので久し振りに一人で山へ行きました。懸案の大久保山-岡松の峰です。掘抜ドウミの通過が心配なので恵能野川からまず掘抜ドウミに上がって様子を見ようかとも思いましたが、普通に大久保山から越えて行く事にしました。そうすると大谷ヶ丸の近くに上がってしまうので、ついでに西尾根を下までおりてみようと欲張りました。山自体も久し振りなので長くないコースと思いながらも結局は長いコースになりました。
日時 2004年10月16日(曇)

久し振りに週末が晴の予報なので楽しみに起きたが星が見えない。5:15過ぎに若葉台。始発の電車が入線してきた。乗り継いで大月で下りる。空は曇りだ。ハマイバ前行きのバスは客が 3人。前は桑西行きだったと思うのだが。1人は地元の人。1人は山支度。遊仙橋で下車 7:33。もう 1人は更に先迄乗って行った。もう結構寒い。靴紐締めてすぐに出発 7:35。

右の山側に取り付けるような道は無いか見ながら歩く。7:50 恵能野川を渡って 5-60Mの所で右に木橋あり。渡って入る道があったのでこれを行く事にする。良い道を 5分ほどで分岐、左へ。右上に墓地あり、この道は墓地への道だった。過ぎると道が悪くなる、と言っても普通の山道。8:00 道が不明瞭になった。右方向へ上がり 8:05 尾根に出た。730M 圏の平坦地と思う。予想通りしっかりした踏み跡があった。8:15 810M 圏の頂上、右から尾根が上がってきている。踏み跡不明瞭ながらも続く。8:25 816M、松と雑木の林の中、薮っぽい山頂。右から上がってくる薄い踏み跡あり。

少し行くと尾根が広がる。右よりに行くと少しで明瞭な踏み跡が出てきたが方向が少し違うみたいなので 8:30 戻る。今度は左よりに下るがこちらは全く踏み跡ないので山腹をトラバースして戻ると先の道に出てほんの少し下るとキリメ峠に出た 8:40。10分程のロス。正面に見える三角形の山 (1037.8の三角点峰) が目指す方向と思ったのが間違いだった。峠は左右に道あり。真っ直ぐすすむ。道形ははっきりしている。テープをはじめてみた。

9:00 890M 石標のあるコブ (ツチノオト)。直角に曲がる。カケスが鳴いている。紅葉にはまだ早い。右下に桑西の集落が見えた。923M (ハコスラ) は知らずに過ぎて、9:25 道を塞ぐようにたつコナラの大木、1000M を越えたあたり。左側松林の間から富士山が見えた。

大久保山
9:50 大久保山 1241.7M 三角点。山歩クラブの木の道標もあり。紅葉が始まりかかっていて緑に黄と赤が少し混じる。お茶飲んで少し休憩。10:00 出るとすぐに鉄塔、18号と思う。富士山が良く見える。晴れていればなあ。恵能野川を挟んだ向こうは以前に滝子山東尾根を登った時の鉄塔が見えた。鉄塔から真っ赤に紅葉したウルシの脇を通って下る。笹が出てきた。道形しっかりあり、笹の背も低い。右が急に落ちている所あり気をつけて歩く。

10:30 岡松の峰 1345M。久し振りなので馬力が出ない。山頂の少し開けたところで昼飯にする。お握りとスペアリブが美味しい。11:00 出発。山頂の林の中にも岡松の峰の山名板が 2枚あった。道はどこかな。真っ直ぐには無いし。で、少し見まわすと、右側にあり。カラマツの林に沿って下る。急なので笹につかまりながら下る。

岡松の峰

11:00 小沢ドウミ。林道が横切っていて、桑西側舗装と恵能野側砂利道の境の所に下りついた。車が一台通りすぎて行った。すぐ正面に上がって行く踏み跡。といっても、すぐに無くなってしまった、というか、笹薮に沿って上がって行けるみたいだが、滑ると林道まで転がり落ちそうなので、真っ直ぐに笹薮を漕いで上がると踏み跡に出た。ここからは背丈の薮を漕いで上がる。踏み跡はあるが、人間の踏み跡なのか鹿の踏み跡なのかわからないくらい細い。11:25 やっと笹薮が低くなってきた。ここからは道形もはっきりしているので助かる。

11:50 赤テープがあるだけの山頂 1447M。いかにも薮の山頂。小沢ドウミからここまでテープは全然無い。そういえばこの山域、テープは非常に少ない。この高さでも、紅葉はまだまだ。真っ直ぐ少し行って尾根が落ち込む所で左へ行く。テープは無い、踏み跡もか細い。少し下って左に行き細い尾根に乗った。どうやらこれが掘抜ドウミに続く尾根らしい。

尾根の白ザレを慎重に通り越して松の木の所。さあどうする。すこし進んで覗きこんでみたが、どうやら岩。松の木の所に戻る。ここから恵能野側に下りられそう。急だが、笹薮なので、笹や木の根を掴んでなんとか下りた。一息ついて、掘抜ドウミへ向かって上がる。といっても結局ドウミの手前から左の薮に上がりこみ、薮を漕いでドウミの西側に上がっただけ。また一息つく 12:15。

掘抜きドウミを恵能野側から見上げる
折角来たので、掘抜ドウミまで降りてみたドウミ自体は問題無いが、東側 (1447M峰側) の岩が問題。西から下りてきた時は、岩の左下 (桑西側) を巻けそうな踏み跡が、岩のすぐ下にある。ドウミの桑西側の白ザレを少し下がった所にも踏み跡がある。1447Mから下りて来た時は、多分、ドウミに続く細い尾根には乗らずに、そのまま尾根に沿って下れば良いのではないかと思う。十分な注意は必要。参考にした記録 (「ようこそ山へ」のHP )を見ると、岩の上まで細い尾根を下りてきて、岩を恵能野側へ下りている。下りられないことはなさそうだがこれは中々のもので、真似はしたくない。

12:25出発。足がつりそうになるので少しあがった所で水飲んで休む。登りは道無し。上がって行くだけ。尾根が広がっているので、ここを下ってうまく掘抜ドウミに出るのは地図読みの腕がいるだろう。ただ、冬なら 1447Mを目標に出来る。ブナが多い。紅葉も少し進んではいるがやっぱりまだまだ。1550M 付近からははっきりした尾根になる。なったあたりから、打って変って痩せ尾根の急登で結構気を使った。緩くなるとじきに縦走路に出た 13:00。赤テープあり。トリカブトが一株だけ咲いていた、今年の初見。

疲れたので大谷ヶ丸西尾根は止めと思い左方向、南に向かう (向かったつもりだった)。前方に山が見えて 1567Mかなと思う。道標があったので見ると大谷ヶ丸を指している。アレッ、方向が違う。磁石を取り出して見ると西に向かっている。前方の山は大谷ヶ丸だ。南に向かったつもりが北に向かったのだ。何故間違ったのかどう考えても分からない。間違う筈が無い場所。でも間違えた。こんな事もあるのだ。狐にばかされたというのはこう言う時のことを言うのだろうか。気をつけなければならない。

13:20 大谷ヶ丸。正面に南アルプスがシルエットになって良く見える。右手には八ヶ岳も。薮漕ぎもう一本はつらいので曲沢峠から下ろうかとまた迷ったが、ここに上がってしまったのも何かの縁と予定通り西尾根を下ることにした。13:30 出る。

13:35 北峰。富士山を見ながら出発。大岩のゴロゴロした所を過ぎてずんずん下る。テープがあった。テープはこの辺りだけで尾根に乗ってはっきりするともう無い。尾根上はイノシシの跡が多い。薄日がさしたが今日は結局晴れなかった。広葉樹の林が美しい。1450M 付近で右へ尾根が派生するが下るほうが明瞭で問題無い。14:00 1370Mの手前で左に沢の源頭の岩場あり、注意する。14:05 1370M 麻生山。伐採用のエンジンが放置されている所。少し笹も出るが道は尾根上一本道。迷う事は無い。1350M位の所、イノシシの糞 14:15。

14:30 1240M圏。植林地で左前方に富士山。休憩。富士山の手前のお坊山の稜線がすごくボリュームある。14:40 出る。14:55 1199M。ここも道不明瞭で迷いやすいらしくテープあり。はじめ少し北西へ行ってから西へ。1120M も尾根が分かれて不明瞭、左へ行く。ここもテープあり。15:10 1030Mのコブの分岐、左へ。右は道形無い。テープあり。15:25 本日最後の 956M 鉄塔のピーク。鉄塔はピークでなくすぐ下にある。1199Mからはずっと道形はちゃんとあるのだが薄く、薮道だった。ここからは巡視路。今までにくらべるとビューティフルな道だ。15:35 巡視路入口。黄色の柱に205号に至るとあり、テープもある。車道はすぐだった。ここは白柱あり。田野から来た場合には曲沢峠道を来て、ヘヤピンカーブを過ぎ、高圧線の下を過ぎてすぐの所。

車道を歩いていると後から車が来た。15:50 曲沢峠入口。16:20 甲斐大和駅。16:42に乗って帰る。18:45 帰宅。


今日は遊仙橋でバスをおりてから曲沢峠入口まで、小沢ドウミで一台と下りてから一台の車二台に会っただけで人には全く会いませんでした。全く静かな山旅でした。久し振りにしては長いコースを歩いたので疲れましたが満足しました。岡松の峰あたりからもう足が出ませんでしたが、掘抜ドウミから先はとにかく登りになると足が出なくて厳しかったです。大谷ヶ丸西尾根のテープは本当に必要な所だけ、大変上手につけてありました。