棚洞山南尾根


棚洞山はお坊山東尾根の途中にある 1201mの小ピークです。この山に笹子から南尾根を直登してみようという考えです。お坊山から笹子に下る時はこの尾根が早いという記録もあります。
日時: 2021年1月14日(快晴)
晋 万
5:32に乗って出る。調布で乗り換え、高尾でJR 6:30の大月行に乗って車内でおにぎりの朝食。四方津辺りで明け六つ時、空が明るくなってきた。鳥沢で百蔵山扇山の中腹から上に朝日が当たっているのが見える。良い天気だ。大月で後ろから来る松本行に乗る。笹子着 7:33。下車したのは我々のみ。準備して 7:40出発。

甲府方向へ 5分ほど歩き、右へ日向橋を渡る 7:45。分岐を左へ上がり高速の下をくぐると、すぐ正面から取り付けそうだが、そこはパスして道なりに左へ進む。30mくらい行くと、コンクリート石垣の擁壁の脇に踏み跡があり、取り付けそうなので、そこから取り付くことにした 7:50。もう少し行くと、お坊山東峰の南尾根から 10号鉄塔跡を経て下って来る道と別れて 9号鉄塔跡へ上がる巡視路がある筈なので、それを上がろうかとも思ったが、万の尾根末端から上がるというアイデアに引かれた。

急登を上がる
すぐ植林地の中の急登になる。踏み跡というよりも獣道を拾いながらジグザグに登る。いきなりのきつい登りだ。770mくらいから雑木林になり、上の方に鉄塔跡が見えてきた。四つん這いになりながら登って 8:10 9号鉄塔跡に到着 800m。鉄塔の場所は平坦なところが多いが、ここは鉄塔跡も急斜面だ。5分で鉄塔跡を抜けてさらに 5分ほど上がり、少し平坦な場所でシャツを脱ぐ 8:20。ここから尾根上の踏み跡になり、少し緩んでホ!。桧林だ。でも 5分ほどで、880mくらいからまた急登。8:30 930m付近で立って休める所があるが、すぐ急登。8:35 965m付近で一息ついて、すぐ急登。8:40上の方に岩が見える悪い急登になり、右に獣道を辿りながら登り切ってホ!、1025m付近 8:50。岩のゴロゴロある尾根になって 9:00 1120m付近で右が広葉樹になった。9:10松の幼木が出てくると頂上は近い。両手両足を使って登り切り 9:20棚洞山到着。山名板の丁度裏側だった。頂上には薄い雪あり。アア疲れた。

ここからの尾根は北側は薄い雪が全面に残っているが、南側は全く雪が無く、対照的だ。東尾根を登ってきた人の足跡がある。足跡は一度融けて、凍っているので昨日だろう。少し下って登り返し、1270m位から緩む。木の間から、左に南アルプスが、左後方に富士山が、見える、9:45 1300m付近。10:00-05 お坊山東峰。薄い雪。狐の足跡があった。4-5センチの雪道を緩く下って大鹿峠分岐 10:10。少し上がって大鹿峠への旧分岐からは滝子山から大菩薩方面が良く見える。大鹿峠方面に下っていく足跡があった。10:15お坊山。甲斐駒から聖までの南アルプスが全部見える。右は奥秩父から八ヶ岳。八ヶ岳は雲を被っていた。米沢山方面への下り口からは富士山。雁ヶ腹摺山に行く事にする。

下りは急だが雪は無い。少し上がって 10:30トクモリ。ここから滑りやすい雪道を慎重に下る。アイゼンつければよかったのだが下ってからアイゼンを付けた 10:40。登り始めるとすぐ雪が無くなって歩きにくい。結局アイゼンを外す。11:10米沢山。ここから先は先行者の足跡が無くなった。北尾根を下った様子もないので、ここから戻ったようだ。下りは鎖場になるが雪が無いので問題ない。長い鎖場と短い鎖場が続き 11:25鞍部に降り立つ。少し上がると雪が出てきて 11:35富士山が良く見える展望台。前方の様子を見てアイゼンを付けるが、短い下りが終わると雪は無い。又、外す。

足跡の無い雪道は辛い
雁ヶ腹摺山への登りになると雪がべったりある。雪の上に狸の足跡があった。危険な感じは無かったのでアイゼンを付けなかったが、上の方は滑りやすく、特に植林地が終わってからの広葉樹のトラバース道はアイゼンを付けた方がよかった。滑って雪に手を付くので軍手がびしょびしょだ。時間がかかった。道標のところ(北尾根が分岐するところ)までは山頂からきた人の足跡があった。ここまで来て戻ったようだ。12:20雁ヶ腹摺山に到着。笹子峠方面は足跡が無かった。風の来ない電波反射板寄りの斜面で昼食にした。日が当たって上着が要らないほど暖かい。ゆっくり食事して 13:05出発。笹子駅に向かって南に下る。濡れた軍手は替えた。

下りは良い道ではかどる。雪も無い。最初の急斜面は細かいジグザグ道だ。13:15 1200m付近まで下って、平坦になる。13:30 1100m付近、13:35 1000m付近。良い道で、どんどん進める。ペースが速くなって足に来る。晋は攣りそうになって塩を舐める。万は調子よく下り過ぎて落ち葉で滑って尻もちを搗く。13:45鉄塔 850m。その先で左に入るところを、そのまま尾根を直進した。すぐ小さな祠がある。13:50墓地の上に出た。墓地の左側を下って、墓地の下から左へ降りると本来の登山道に出てすぐ県道(旧国道)に出た。左へいくとすぐ国道 13:55。14:28の電車に間に合いそうなので少し急いで歩く。天気が良いので左に今日歩いた山々が良く見える。14:15朝渡った日向橋のところを通過。ちょうど一周だ。左に棚洞山と今日登った尾根が見える。14:20笹子駅に到着。1時間15分で下りてきた。早かった。

無事 14:28に乗れた。まだ学生が帰る時間には早いので電車は空いていた。途中の駅から乗って来た登山者は少なかった。高尾で京王線に乗り換え。調布から快速急行に乗ってしまい、慌てて稲田堤で次の快速に乗り換えた。16:45帰宅。


取り付きから急登で、棚洞山まで休みなく急登が続きました。踏み跡らしい踏み跡もなく、両手両足フル稼働でした。棚洞山に着くと今日の山行はこれだけでもう満腹、満足でした。このコースはテープもありません。棚洞山からはお坊山、米沢山、雁ヶ腹摺山と回りました。南斜面は雪がありませんが、北斜面は雪が付いていて、ほんの僅かの斜面の向きで雪の有無がありました。アイゼンを持って行ったのですが、晋の判断最悪で、要らないところで付けて要る所では付けない馬鹿状態でした。米沢山と雁ヶ腹摺山の間は雪に先行足跡が無く、昨日今日の 2日間は我々だけだったようです。今日も、一日、誰にも会わず静かな山行でした。

当初は古部山の予定でしたが、徳並山付近にキレット状の鞍部があり倒木で通過がややこしいとネット情報にあり、一昨日、少し雪が降ったので、もし雪が残っていると面倒になる恐れもあるので、方向転換しました。万が行きたかった棚洞山南尾根は手ごたえがあって良かったです。