髭僧の滝から春岳沢右岸尾根


昨日の午後から晴れて、今日は夕方までは晴れそうです。早く出て昼頃までには下山するつもりで髭僧の滝の奥の尾根 (春岳沢右岸尾根) を考えました。先日、モミジ沢右岸尾根を登った時から気になっていました。滝の巻道が荒れているという情報もあり、一人なので、荒れていて危なければ無理しないつもりです。2003年の秋に登って以来です。当時は結構な藪尾根でしたが、最近はどこもかしこも笹が枯れてしまって藪尾根は減っています。ネット情報でも藪については誰も書いていません。なお、髭僧の滝上の二股の、右股が春岳沢、左股がモミジ沢のようです。よって、髭僧の滝の奥の尾根は春岳沢右岸、もみじ沢左岸になります。
日時: 2022年4月23日(晴)

万は留守。今日は午後までは晴れるらしいが、早出して昼頃には下山したい。髭僧の滝の奥の尾根を登ってみることにした。一人なので滝の巻道の状態が悪ければ無理しないで戻るつもりだ。4時過ぎに目が覚めたので、起床。時間があるのでゆっくりだ。5:03の始発で出発。5:09新百合、5:20の伊勢原行きに乗り 5:58伊勢原で乗り換え 6:05発。本厚木で乗り換えても同じだ。秦野 6:15着。蓑毛行きのバスは 6:25で登山者は数人。6:40蓑毛。準備して 6:45出発。

髭僧の滝
7:05春岳沢の木橋。すぐ先の分岐を髭僧の滝へ向かう。7:15金目ダム (堰堤)。ヤマルリソウが咲いている。7:20髭僧の滝へ下ると、すぐ、滝。綺麗な滝だ。左岸を落ち口まであがれそうだ。7:25下り口まで戻って前進。道はぐっと悪くなる。すぐ問題の壊れた桟道だ。巻道が左に出来ている。ロープもある。巻道は固まってなくて少し緩いがロープを辿れば安心だ。巻き終わった反対側にもロープがあって安心して道に降りられた。すぐ下に滝の落ち口が見える。左岸をあがってきた場合は落ち口の上で沢を渡れるが滑りやすそうな岩なので気を付ける必要がありそうだ。沢筋に一旦降りるが、岩が濡れていて滑るので、嫌なところだ。前方の堰堤は左を越える踏み跡が見えるので早めに左に上がる。堰堤手前の踏み跡は薄くてザラザラしているので左手をついて、注意しながら進み堰堤を越える。すぐ前方で沢は二股になり、その中間尾根が目指す尾根だ。

正面からでも登れるが、右に 3-40m進んでから取りつく 7:35。適当に上がると平坦な広場だ。広場の真ん中付近に宝篋印塔の基礎だけがあった。銘文が無いかとコケや土を軍手で払ってみたが分からなかった。写真を撮り終えて気付くとヒルが軍手を這っている。慌てて見ると靴に上がってきているヒルが左にも右にも数匹以上。大急ぎで払い落してホ!。靴の中も靴下の中も確認する。4月というのに暖かいからヒルが出てきたのだ。上がってくるヒルがすぐに分かるようにズボンの裾を折り上げておく。

宝篋印塔の残欠がある
7:45出発。ここから急な登りになる。1-2分毎に足元にヒルがいないか確認する。少し上がると正面に岩場。直登も出来そうだが岩が濡れていて滑りそう。一人なので安全を期して右を巻く。ヒルが 1匹靴の上をうろうろ。尾根上に出ると踏み跡がある。8:00新緑がきれい。8:05 765m付近で少し緩くなり 780m付近では木に鹿避けの網鞘がしてある。8:10壊れた鹿柵、800mくらい。伐採のロープやドラム缶、その蓋などが残されている。この辺りはほぼ平坦な緩い登り。8:15壊れた鹿柵を跨いでヒノキの植林帯に入る。ここまでヒルに気を付けながら登ってきた。ヒルはいなかったが、ここから植林帯なので特にヒルに注意する。8:25軍手に違和感あり、赤いのに気付く。どうやら宝篋印塔を払ったときに軍手の中にヒルが入ったらしい。もういないが掌にヒルに食われた跡があった。

8:30 900m位で植林地が終わる。すぐ上で壊れた鹿柵を跨ぐ。足元にコーン型の木の筒が落ちていた。久しぶりに見た。茶の湯の花活けに珍重されると聞いたことがあるので、綺麗なら拾うのだがちょっと汚い。8:40岩がある 990m位。8:45 ミツバツツジ、桜。8:50 1020m位。8:55 1070m、一息つく、白花のスミレが多い。すぐまた急登。9:00すこし緩んで 1100m。9:05登山道に出た 1130m。木道の続いている場所だ。前に赤テープを見て髭僧の滝尾根入口と思った通りの場所だった。大山は省略して下る。

登山道は上がってくる人が引きも切らない。土曜日なのでヤビツ峠までのバス便も多いのだ。下っていくと桜が満開で綺麗だ。登山道に出たときには少し雲が出ていたが晴れて来た。9:25 930m位のところで西の斜面にミツバツツジが咲いていた。桜はマメザクラもあるが、少し花が大きくてピンクの桜が多い。9:30鎖場 900mくらい。880m付近の平坦地の東側 (下りの左側) にマルバダケブキの新芽が沢山出ていた。すぐモミジ沢右岸尾根下り口のベンチ 9:35。おにぎりを一つ食べて休憩。高校生かな?団体が上がってきて、ここで上着を脱ぐとか脱がないとかにぎやかだ。時間も早いので久しぶりにヤビツ峠に行ってみることにして 9:50出る。

ヤビツ峠のバス乗り場
ほんとに良い道で、ぐんぐん下る。あっという間に 9:55分には峠上のベンチのところに着いてしまった。すぐ下に綺麗な建物が出来ている。レストハウスだった。去年 3月末にオープンしたらしい。そこからバス停の方をのぞくと続々と登山者が上がってきていた。バスは 2台来ていた。峠に降りるのはやめてレストハウスから柏木林道に向かう 10:00。こちらは誰もいない。良い道を気持ちよく下る。10:10右岸尾根に出会い、ここからは尾根を行ったり来たりしながら下る。10:20尾根をかすめて曲がり、右へ水平にしばらく行くと 10:25沢筋に出会う。降りれば水が汲めそうだが上流がヤビツ峠なのでやめたほうが良いだろう。左へ曲がって戻るように進み、10:30ガードレールのある道に降りる。ヤビツ峠を指す道標があり、右へ行くと林道が来ている。左へ進み、すぐ右岸尾根登り口、すぐ髭僧の滝入り口、すぐ春岳沢の木橋で水場。コーヒー用に水を 2L汲み 10:40出る。ここまで 10人ほどに会った。ここから 1kmちょっとの下りを少し急いで 10:50蓑毛バス停に到着。10:58のバスに乗る。シャツを着替える時間はあった。

バスは他に登山者 2人。秦野から 11:29の町田行に乗り、町田で途中下車して昼食などして帰る。14:05帰宅。


滝の巻道の壊れた桟道には巻道が出来ているだろうと予想はしましたが、ロープまであるとは思いませんでした。短いですが、足元が緩いので注意は必要です。尾根に上がったところに良い形の宝篋印塔基礎がありました。塔身や笠は見当たりませんでしたが、小平地に仏教遺物が残っているのは、昔、お堂があった名残かもしれません。室町時代には、髭僧の滝で滝行した僧が参籠などしたのかなと想像しました。写真を撮っている間に沢山のヒルに取りつかれましたが早めに気付いたので払い落しました。尾根には藪は全くありませんでした。良かったというか残念というか。。。。土曜日でもあり、ヤビツ峠からの尾根は登山者がひっきりなし、10人以上の団体も幾つかありました。大山はきっと満員、山頂省略は正解でしょう。それに比べて柏木林道は静かで良いです。柏木林道は道が良いのでモミジ沢右岸尾根を下るのとほとんど時間が変わらないことが分かりました。