大杉山


中央線沿線か、富士山を見に明神辺りか、と考えていましたが、久し振りに西丹沢方面も良いかなと思いつき、案内書を眺めて、大杉山に行こうと思いたちました。20年前に登った時のことは、晋は戸沢の頭まですごい笹薮の急登で苦労したことしか覚えていませんが、万は大杉山が杉林の中だったことと、オオルリを見たことも覚えていました。あらためて地図をチェックすると遠見山からは 900m前後の尾根が続くので、まあルンルンの山行だなと思って出かけました。
日時: 2023年12月5日 (晴)
晋 万
久し振りに西丹、大杉山に行く事にした。どこで朝食しようかと考えて新松田ですることにして早目に出る。5:45に乗って出発。新百合の乗り換えは 3分。満席で万はなんとか座れた。晋は町田で座る。今日は冬支度にした。ズボンも下着も冬用、上着も綿入れ、長袖も冬用だ。電車の中はちょっと暑い。新松田 6:45着。谷峨迄行って朝食することにして急いで乗り換え。松田駅のホームに上がって行くと電車が入線してきた。6:50発。松田駅から富士山が綺麗に見える。7:04谷峨着。小さい駅舎のベンチで朝食にする。バスは 7:41なのでゆっくりだ。駅前にふく石という笑った顔の石があった。バスは 3分くらい遅れてきた。バスから見ると新東名の架橋工事は両側から橋が伸びて来ている。8:00玄倉着。中国人?の老人が降りて「富士山の展望台は何処か?」と聞かれたが玄倉には無い。どこでそんな情報を?。

ここから取り付きます
8:05出発。玄倉川橋を渡って丹沢湖の対岸に出て左へ林道を行く。紅葉が綺麗だ。8:10 20年前に取付いた階段。8:25大きな擁壁の手前の登山口に着く。富士山がちらっと頭だけ見える。準備して、埋もれた石段を上がって、出発 8:35。踏み跡も無いが、なんとなく道形みたいに見えるところを左寄りに登って行く。擁壁に近づいて来ると、上方にロープが見えた 8:40。ロープを掴んで登る。ロープは左寄りに登っていく。急斜面だし、枯葉で滑るので、ロープを掴んだ手が疲れてくる。ロープが終わったところからは四つん這いで上がる。9:00尾根に出て右へすぐに 475m。六角形のセメントの台みたいなのがあった。何かな?。

お茶飲んで 9:05出る。紅葉が素晴らしく綺麗だ。今年はあまり紅葉を見ていないので、ここで見れて良かった。少し下って痩せ尾根になる 9:15。上がって少しホッとする 9:20。紅葉が綺麗。9:25痩せ尾根終わって広がる 515m位。不老山の向こうに富士山が見えるが雲に隠れて頂上だけ。広い登りになる。この高さでも紅葉は綺麗。9:35 550m付近で尾根は左へ曲がる。少し平坦。570m位のところにイタヤカエデの黄色が綺麗。9:40 600mくらいは平坦。葉の落ちた木が多いがイロハモミジやイタヤカエデはまだまだある。登りにかかると左から古い鹿柵が出てきた 9:45。9:55 660mくらい、少し平坦。まだまだ綺麗な紅葉がある。10:00 700m、ミツマタがあって、アブラチャンの大きな株を右に過ぎて植林地に入る。急登して、壊れた鹿柵を跨いで戸沢の頭 750m 10:10。

大杉山山頂
一息ついて広葉樹の林を北へ向かう。780mから 800m付近は急登。植林地になり 10:30 遠見山 880m、植林の中で展望は無い。綺麗な杉林の中を北東へ向かう。下木にミツマタがある。少し進むと右に鹿柵があるのでそれに沿って進む。10:45 鹿柵は右に曲がって行き、我々は直進する。緩く下り、右に広葉樹があるところを通り、またスギ林になり、また右に広葉樹があり、少し平坦になる。ミツマタの群落を過ぎて、杉林をゆるく登って大杉山 860mに到着 10:55-11:00。三角点があり、小さい山名標が鹿柵に付けてあるだけの山頂とも言い難い山頂だ。

ここから北に行くのだが、ちょっと方向感覚を失って北東に行きそうになり、磁石で確認する。鹿柵を潜って北尾根に向かう。北側は広葉樹で、葉が落ちていて明るい。赤杭から短い急降下。下ると少し痩せ尾根があり、過ぎると気持ちの良い尾根になる。緩く上がって小割沢の頭 11:15。右へ下る。痩せ尾根を注意して少し下り、上がって 820mから北へ進む。下ってキレット状を通る 11:25。滑りやすく危ない崖を四つん這いで登って 11:35 810m。痩せた平坦な尾根を少し進み、緩く上がって左へ下る。キレットから木の根っこを掴みながら慎重に上がって 810m圏に着く 11:45。

大杉山を出てからは、痩せ尾根が多い。痩せた上り下りがあり、キレット状になると横に逃げる事も出来ず、直降・直登で、滑ると危険だ。木の根や石を手がかり足がかりにするが、枯葉も滑るし、木の根は枯れていたり、石はぐらついたりで、確かめながら使う必要があり、神経を使い疲れた。ここで昼食にする。風がなく、日が差すので気持ちが良い。食事してやっと気分が落ち着いた。

12:25出る。平坦な痩せ尾根を北へ進み、やや左寄りになって登りになると正面に岩場がある 12:35。真っ直ぐも行けそうだがザラザラで滑りそうなので左に巻く。一応踏み跡らしいものもあり、赤テープもあったが、あまり良くないので木の根などを掴んで慎重に登る (昔の記録を読むと、ここは直登したらしい)。過ぎてさらに急登を登り、12:50 900m付近で落ち着く。12:55 956m。広々とした山頂。木の葉が落ちているので日がよく当たって明るい。北へ進む。ミヤマシキミの群落があった。北東になって 13:10弥七沢の頭に到着。ここも明るくて広々した山頂だ。山名標がある筈と探したが無い。周囲を偵察し、どちらの方向も下りになるので、間違いないと判断し南東へ下ることにする。

13:15出発。磁石を確認して幅広の尾根を南東へ下る。真南の尾根に入ってしまわないようにだけ気を付ける。平坦な痩せ尾根が左寄り下方に見えた。そちらへ下る。途中に古いテープがあった。820mで平坦になり、すこしホッとする 13:35。位置を地図で確認し安心。南向きになる。770mで右に尾根が分かれる。左前方へ。13:45鹿柵が出てきた 750mくらい鹿柵沿いに急な坂を下る。13:55鹿柵が左へ曲がって行く。710mくらいの所だ。右へ行く。この付近から右後方への分岐があると案内書にはあるが見つけられなかった。

間違って林道に降り立つ
南に尾根伝いに行く。14:10 600m付近で尾根が分岐する。右に赤テープが見えるのでそちらに行く (ここは左に行くべきだったのかもしれない)。550m辺りから最後は急斜面になって枯葉で滑るところを何とか下る。緩くなって下に林道が見え、安心して行くと、法面の上だ。沢筋に降り口がある場合が多いので、晋は右側の弥七沢の方を偵察するが険しくてとても駄目。戻ると万が下に降りている。「どうやって降りたの」と聞くと、法面が格子状のセメントで格子に落ち葉が溜まっているので、それを足止めに使って。法面の低いところを降りたという。晋も降りてみると意外に簡単に下れた。14:25仲ノ沢林道に降り立つ。

15:06のバスには間に合わないと思われたので、のんびり歩くことにする。14:45橋を渡るとユーシンに行く林道が分岐する。14:50砂利取りしているところの山側にミツマタの大群落があった。15:05発電所。15:12バス停。近くにいた人に聞くと、さっき出て行ったとのこと。急げば間に合ったかもしれないので残念だが、のんびり歩いたので良かったとも言える。1時間近くあるし、肉体的にはそれ程疲れてないので神縄まで歩くことにした。15:30丹沢湖の対岸に巨大擁壁 (法面) が見え、朝の取付き地点が見えた。15:35神縄トンネル。15:40神尾田トンネルバス停。温度計があり 5度だった。15:50神縄バス停、朝のバスで一緒だった老人がバスを待っていた。まだちょっと時間があるのでさらに歩く。16:00 湯本平バス停。ここまでにしてバスを待つ。バスは 16:12だったが 16:15ころ来た。

神縄のバス停にいた老人が乗っていた。登山者は 1人だけだった。途中で朝の JRで一緒だった新東名工事の警備員らしい人が乗ってきた。16:23谷峨駅着。JRは 16:40。新松田で乗り換える。17:09の急行に乗った。18:20帰宅。


取付きから 475m迄でへとへとになりました。そこから遠見山を経て大杉山までは、まずまず普通の山道でしたが、大杉山から北は痩せ尾根が多く、2-30mの登り下りは痩せているし滑りやすいしで神経を使いました。950m圏から南東への下りも最後の 50mほどの林道への下りは良くなかったし法面に出てしまって苦労でした。久し振りに神経を使った面白い山行でしたけどルンルンとは言い難かったですね。20年前の山行は、4月だったので樹には葉があり怖いとは感じませんでしたが、今のシーズンは葉が落ちて下まで見えかつ落ち葉で木の根が生きているか触ってみないと分かりません。その為神経を使ったのでしょう。はたまた年齢のせいかな?と思ったりしました。ミツマタのシーズンに違う行き方をしたいものです。

昔は「遠見山」を「戸沢の頭」と言う人もいました。南西から「遠見山」に突き上げている沢が「戸沢」ですから、その方が合っているとも言えます。「弥七沢の頭」も 956mの山頂だと言う人もいます。「西丹沢頂稜河川名称図」では 756mが戸沢の頭、880mが遠見山、956mは無名、950m圏 (名称図では 953m) が弥七沢の頭です。この山域はテープが殆どなく、踏み跡も薄いので、磁石と地図は必携でしょう。