差し込みメール
BCC以外の方法で、他の受信者を知られずに複数の人にメールを配信する方法についてです。
Wordの差し込み印刷の機能を介して、一人ずつ一通ずつメールを作成することができます。
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はじめに
BCCのように複数の人にメールを送りたいけど、宛先に相手のアドレスが入っていないのは変…。
顧客各自に異なる額の振込明細のメールを送りたい…。
かっこいいダイレクトメールを送りたい…。
そんな便利なメールを、Wordの差し込み印刷の機能を応用して実現するのが今回の講座のテーマです。
確認事項
まず、OEが標準のメールクライアントのアプリケーションとなっているかを確認してください。
他のOutlook 9x/2000やNetscapeなどが標準となっている場合は、OEで配信することはできません。
(…というかこのテーマは別のメールソフトでも出来るってことです)
また動作確認したのはWord 2000ですが、Word 95・Word 97・Word 98の差し込み印刷の機能とほぼ同じなので、これらのバージョンにも対応していると思います。
メールを送る相手のアドレス情報の編集方法を三通り用意しました。
OEのアドレス帳をExchange/Outlookでインポートする方法(A)と、
OEのアドレス帳をExcelにエクスポートする方法(B)と、
Excelなどで空のデータから作成する方法(C)です。
ちなみにお勧めは(B)です。
アドレスや個別の情報を用意(A)
Outlookのアドレス帳(連絡先)を使う場合の手順です。
Exchangeを使っている人は極めて少ないと思いますのでOutlook 2000(以下Outlook)で説明します。
Outlookを併用していて、すでにOutlookのアドレス帳をそのまま全て使う場合や、
OEとOutlookのアドレス帳を共有する設定にしてある場合は、このインポートの手順は省いて構いません。
- Outlookを起動
- メニューの[ファイル]-[インポートとエクスポート]をクリック
- 一覧から[インターネットメールやアドレスをインポート]を選択
- 下部の[次へ]をクリック
- 一覧から[Outlook Express 4.x, 5]を選択
- 下の[メールのインポート]と[ルールのインポート]のチェックを外し、[アドレス帳のインポート]だけにチェックを付ける
- 下部の[次へ]をクリック
- [Outlook 連絡先フォルダ]にチェックを付ける
- [オプション]枠の3択を選ぶ
(2番目を選択しておけば無難)
- 下部の[終了]をクリック
これでOEからOutlook連絡先フォルダ(アドレス帳)にインポートされます。
アドレスや個別の情報を用意(B)
OEのアドレス帳をCSV形式ファイルにエクスポートし、それをExcelで開いて編集する方法です。
受信者個別の情報(「今月の利用明細」などの目的)を載せる場合や、本文の冒頭に「○×様」という受信者の氏名を入れたりするときに便利です。
- OEを起動
- メニューの[ファイル]-[エクスポート]-[アドレス帳]をクリック
- 一覧の[テキストファイル(CSV)]を選択
- 右の[エクスポート]ボタンをクリック
- [エクスポート先のファイル名]の右の[参照]ボタンをクリック
- 保存場所は[マイドキュメント]でいいので、ファイル名に適当なファイル名を入力
- 右下の[保存]ボタンをクリック
- 下部の[次へ]ボタンをクリック
- 一覧からエクスポートする項目だけにチェックを付ける
(少なくとも[表示名]と[電子メールアドレス]があれば良いでしょう)
- 下部の[完了]ボタンをクリック
これで指定した保存場所にCSV形式でアドレス帳のデータがエクスポートされます。
このデータファイルに手を加えるなら、Excelで編集して構いません。
また、これではアドレス帳の全てのアドレスにメールを送ってしまうので、Excelで送る必要のない行を削除してしまいましょう。
アドレスや個別の情報を用意(C)
すでにExcelのファイルで(XLS形式・CSV形式)でアドレスなどの情報を管理している場合は、それをそのまま使いましょう。
例えばWebサイトのアンケートなどで収集したデータをCSV形式で一元管理している場合などです。
このときに注意することは、必ず一行目に項目名を入れておくことです。
Wordの差し込み印刷機能では、一行目を必ず項目名として認識してしまいます。
差し込みのデータ指定
ここからはWordの出番です。
まず(A)の方法でアドレス情報を指定する方法がこれです。
- Wordを起動し、新規文書の状態にする
- メニューの[ツール]-[差し込み印刷ヘルパー]をクリック
- [作業中のウィンドウ]をクリック
- [作成]ボタンをクリックし、[定型書簡]をクリック
- [データファイル指定]ボタンをクリックし、[アドレス帳]をクリック
- 一覧から[Outlook アドレス帳]を選択して[OK]ボタンをクリック
- [メイン文書の編集]をクリック
あるいは(B)か(C)の方法でアドレス情報を指定する方法はこちらです。
- Wordを起動し、新規文書の状態にする
- メニューの[ツール]-[差し込み印刷ヘルパー]をクリック
- [作業中のウィンドウ]をクリック
- [作成]ボタンをクリックし、[定型書簡]をクリック
- [データファイル指定]ボタンをクリックし、[データファイルを開く]をクリック
- [ファイルの場所]は上記6.で保存した場所を選択
- 下部の[ファイルの種類]は[すべてのファイル]を選択
- ファイルの一覧から、(B)の7.で保存したCSV形式かXLS形式のExcelのファイルを選択
- 右下の[開く]ボタンをクリック
- [メイン文書の編集]をクリック
これで準備は整いました。
本文の編集、メールに差し込み
メールの本文はこの白紙のWordに入力して行きます。
「○×様」のように、本文中に受信者の名前を挿入したりするには、
ツールバーの[差し込みフィールドの挿入]をクリックし、受信者の名前に該当する項目名を指定します。(例:[表示名])
またその他、(C)の追加情報の項目などを本文中に挿入するには、やはりツールバーの[差し込みフィールドの挿入]ボタンから指定します。
※本文中にいずれかの差し込みフィールドが存在しないと、以下の手順2.の[差し込み]ボタンが淡色表示でクリックできません。[表示名]などのフィールドを挿入することで対応してください。(別の対応方法に付いては研究しておきます。2000/11/23)
最後にメールへの差し込みを行います。
- Wordのメニューの[ツール]-[差し込み印刷ヘルパー]をクリック
- [差し込み]ボタンをクリック
- [差し込み先]の一覧(新規文書となっている)から[電子メール]を選択
- 右の[設定]ボタンをクリック
- [メールファックスの宛先のフィールド]の一覧から、送信先のメールアドレスの項目名を選択
- [件名]に配信するメールの件名を入力
(ここにもフィールドの値が指定できれば良かったんだが…)
- 右上の[差し込み]ボタンをクリック
(OEの送信トレイに差し込まれたメールが入る)
あとはOEの[送受信]でメールを配信するだけです。
冒頭の通り、受信者の数だけメールがあるので、送信には時間が掛かることがあります。
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