はじめに
Internet Explorer 4.0(以下IE4)から注目されるようになった、Webページのオフライン閲覧について研究してみます。
当サイトのオススメのFrontPage 98によるオフライン機能も紹介いたします。
オフラインとは
ダイヤルアップによってインターネットに接続しているユーザーが大半だと思います。
この接続しているときのことを「オンライン」と呼んでいます。逆に接続していないときが「オフライン」なのです。
最近の通信環境では、高速なモデムやISDNが普及したおかげで、快適なネットサーフィンが一般家庭にも提供されるようになったと思います。
しかしホームページを見ているときの通信状況を計算すると、
あるページを見ながら次のリンクをクリックするまでの時間は、
まったくインターネットとの通信が行われていないことが多いです。
原則的に、ホームページを開くとそのページのすべての画像などがダウンロードされると、
次のページへ移動しない限りは、別のファイルのダウンロードは行わません。
つまりそれまでは、まったく通信が行われない状態であり、この時間は無駄に接続していることになります。
利口な人なら、いったん切断しているマメな人もいると思います。接続と切断をこまめに行っているのです。
しかしご存知だと思いますが、一回の接続がどんなに短くても、通話料金は最初の3分(最低基本時間)の料金(10円)が発生します。
プロバイダの接続料金も、最低基本時間の料金が発生します。
こまめな接続と切断は返って余計な料金の発生にもなります。
このようなダイヤルアップに不可欠なジレンマについて深く考えたことはありませか?それは私のような希少な人間だけでしょうか?
一括でページをダウンロード
オフライン機能について開設しておきます。
接続しなくてもWebページが見れる、というのは大まかな言い回しで、
現実は必ず一度は接続(オンライン)して、Webページをダウンロードしなければなりません。
IE4などで注目されたオフライン機能(購読)は、この一度の接続のときに、
指定されたWebページに関連するファイルを一括でダウンロードします。
複数のページで構成されるサイトやフレームでレイアウトされたサイトでも、
指定した範囲(ページ画像のリンクの深さなど)のファイルを全てダウンロードします。
この「一括」でダウンロードすることで、無駄な無通信の時間をカットでき、結果として接続時間を大幅に短縮できます。
この一括でダウンロードすることを「同期化」と呼んでいます。
IE5でオフライン
IE5でオフラインのための同期化の設定の手順です。お気に入りに追加する方法です。
- インターネットへ接続する
- オフラインで利用したいページをIEで表示する
- メニューの[お気に入り]→[お気に入りに追加]をクリック
- [オフラインで利用する]にチェックを付ける
- [オフラインお気に入りウィザード]が始まるので、確認ダイアログで[次へ]をクリック
- [このページにはほかの〜表示できるようにしますか?]で[はい]を選択
- [このページからダウンロードするページの深さ]を適当な数値にする
※リンクするページの数(深さ)を予想して決めます。 深いほど同期化に時間がかかります。
- [次へ]をクリック
- [このページの同期方法を選択してください]に対して、[ツールメニューの同期をクリックした場合のみ]を選択
※ページの内容が更新された場合に、定期的に更新内容を反映したい場合はスケジュールを選択します
- [次へ]をクリック
- [このサイトに接続するためにパスワードは必要ですか?]は[いいえ]を選択
※必要なら[ユーザー名]と[パスワード]を入力
- [完了]をクリック
- あとは通常通りにお気に入りに追加する
お気に入りに追加しない場合は、デスクトップやフォルダにショートカットを作成し、
そのアイコンを右クリックし[オフラインで利用する]にチェックを付けます。5.からは同じ手順です。
同期化の設定が完了すると、初めての同期化が行われます。
オフラインに必要なファイルを全てダウンロードできたら、インターネット接続を切断します。
オフラインでWebページを表示するには、IEを起動してメニューの[ファイル]→[オフライン作業]にチェックを付けます。
IEのタイトルバーに[オフライン]と表示されたら、[お気に入り]からWebページのリンクを開きます。
あとは、通常の接続された状態と同じ操作でページが表示されます。画像やリンクも、オフラインの設定でダウンロードされたファイルならOKです。
オフラインによる閲覧が終ったら、IEのメニューの[ファイル]→[オフライン作業]のチェックを外します。
またオフラインでリンク先のページに移動できない場合は、[オフライン継続]か[再試行]のメッセージが現れます。
オフラインのままでそのページを表示しない場合は[オフライン継続]、インターネットに接続してそのページを表示する場合は[再試行]をクリックします。
FrontPage 98でオフライン
えーなんでFrontPage(以下FP98)で?と思われるでしょう。IEのオフライン機能のディメリットを先に述べます。
IEのオフライン機能では、キャッシュ(Temporary Internet Files フォルダ)にダウンロードされた「インターネット一時ファイル」を削除するときに[すべてのオフラインコンテンツを削除する]と、他のすべてのオフライン用のファイルも削除されてしまいます。
複数のオフライン用のサイトがある場合、特定のオフラインサイトだけを削除することはできません。
FP98はFrontPage Explorer(FPX)とFrontPage Editorの二つで構成されます。
後者はHTMLのページをデザインするためのものです。前者はWebサイト全体の管理やWebのアップロードなどを行うものです。
このうちの前者のFPXには、Webのインポート機能があり、これがオフライン機能にうってつけなのです。
FPXは、自分のWindows上で動作するパーソナルWebサーバー(FP98に付属)に、Webサイト(ローカルWeb)を構築して、この中でサイト全体を管理しています。
FPXのWebサイトのインポート機能は、外部(インターネット上)のWebサイトのファイルを一括でダウンロードする機能があります。
ここまではIEのオフライン機能の同期化と同じです。
FPXの場合は、ローカルWebにインポートする際に、ページや画像のリンクの参照方法を、外部のときのURLからローカルのURLに変換してくれます。
例えば、http://www2.biglobe.ne.jp/~snagano/factory/ をインポートしたとき、
/~snagano/factory/home.html に対するリンクがあった場合は、
インポート後のローカルWebが http://mypc/nagano/ なら /nagano/home.html に変換してくれるのです。
この参照URLの変換機能がFPXを使う最大のメリットです。
FPXのアップロード機能(発行ウィザード)には、アップロード後のサイトでの参照URLも変換してくれるので、インポート機能とあわせれば簡単にミラーサイトを構築することもできるのです。
FPXでWebサイトをインポートする手順は以下のとおりです。
- FP98を起動([スタート]ボタン→[Microsoft FrontPage]をクリック)
- [新しい FrontPage Web を作成する]にチェックを付ける
- [OK]をクリック
- [既存のWebをインポートする]にチェックを付ける
- 下部のWebのタイトルを入力する欄(My New Webと入力されている)に、ローカルでのタイトル(例:nagano)を入力
- [OK]をクリック
- [インポート Web ウィザード]が起動する
- [World Wide Web サイト]にチェックを付ける
- [場所]の欄にインポートするサイトのURLを入力
(例: http://www2.biglobe.ne.jp/~snagano/factory/oe/ )
- [次へ]をクリック
- [このページと??レベル下までに制限する]にチェックを付ける
- [??レベル]の値に、インポートの際のリンクの深さを指定する
※IEのオフラインの設定と同様にリンクの深さを予想して決める
- [次のサイズに制限する]のチェックを外す
あまりにも大きなムービーファイル(*.aviや*.mpg)を避ける場合はチェックを付けて指定する
- [次へ]をクリック
- インターネットへの接続の準備ができたら、[完了]をクリック
同期化が始まる
パーソナルWebサーバーで公開されているWebのファイルは、C:\Webshare\WWWROOT\にあります。
http://mypc/nagano なら C:\Webshare\WWWROOT\nagano です。
ローカルWebにインポートできたら、IEなどのブラウザでローカルWebを開きます。前述のオフライン作業にする必要はありません。
最後に
私のところだけかもしれませんが、FPXによるインポートでURLの変換にバグが見られました。
リンクの参照先が間違っているというより、HTML自体が崩れているところが多く見られました。
COPYRIGHT 1999
COPYWRONG 1987, 1999 |