Hiroshi Ikezawa
ikezawa@tkb.att.ne.jp
ゲームデーまであと２日と迫った金曜日は、両チームのヘッドコーチがそれぞれ30分 程度の記者会見に応じ、そのあとにポール・タグリアブー・コミッショナーが１時間あまり会見をするのが恒例となっている。メディアが選手と直接にコンタクトを取れるのは木曜日のインタビューデーまで。木曜日から選手・コーチの家族がタンパに入る。チームは練習を軽めに切り上げ、週末は家族と過ごす時間を作る。
最初に会見場に現れたジム・ファッセル・ヘッドコーチ。ノーネクタイにジャケットという比較的カジュアルな服装で、メディアの質問に応じた。その後に行われたレイヴァンズ側の会見では、ブライアン・ビリックはスーツにネクタイといういでたち。どちらかというとまじめなコメントに終始したファッセルがラフで、ユーモアたっぷり 笑いをとっていたビリックが正装のがミスマッチで面白かった。
ファッセル「タンパに来てからはすべてが予定通りに行われている。選手やスタッフもよく集中しているし、試合の準備に関しては何ら問題がない。ひとついつもと違っていることは、金曜日の午後にしているＢＢＱパーティを中止して、それぞれが家族と過ごす時間を設けたことくらいだ」
Ｑ：レイヴァンズとのマッチアップをどう見ているか?
ファッセル「まず我々のＲＢと彼らのランディフェンスの戦いだ。彼らはレイ・ルイスを（ブロックから）守ろうとする。そうすることによって、ルイスが縦横無尽に走ってタックルすることができる。彼はスピードとパワーに長けたＬＢだ。我々のＯＬがルイスの動きを捉えてブロックできるかどうかが重要なポイントになると思う。
ディフェンスの観点から言えば、シャノン・シャープにどう対処するかが常に課題だ。
ＬＢでカバーするには速すぎるし、ＤＢでマークするにはフィジカル過ぎる。彼こそはビッグプレーを生み出すことのできるgo-to
guyだ。要注意だと思っている」
Ｑ：あなたはビリックと仲がいいが、試合が終わって数日後、または数週間後に一緒に食事をしたとして、どんな話をするのか。今までのような楽しい関係でいられるのは難しいと思うか。
ファッセル「そう思う。彼とは古くからの友人だ。試合に勝ったほうが食事をオゴる約束になっているんだ。私たちはお互いに尊敬しあっているし、共にいる時間を本当に楽しんでいるよ」
ビリック「試合まで２日となって、いよいよコーチにとっては大変な瞬間を迎えた。今日の午後に練習をして、土曜日に軽く練習をしてあとは試合を待つ。このときが私がコーチとして迎える、最もタフな時間なのだと思う。今週はアート・モデール・オーナーの親友であるハンク・アーロンやマイク・シングレタリーが来てくれて、選手に話をしてくれた。今日はジム・ブラウンが練習場を訪れることになっている。選手の集中力も高まってきた」
Ｑ：この試合でキーとなるマッチアップは?
ビリック：重要なマッチアップがたくさんあると思う。まずハリー・スウェイン対マイク・ストレイハン。ストレイハンは素晴らしい選手だし、スウェインは何度もスーパーボウルの経験がある。レイ・ルイスはティキ・バーバーに注目している。
ジャイアンツはいいレシーバーがたくさんいるから、面白い対決になるだろう。オフェンスの観点からは、ジェイソン・シホーンが要注意だ。シホーンは運動能力が高く、常に冷静沈着だ。彼とマッチアップする我々のレシーバーは、それが誰であれ、大きなチャレンジとなることは間違いない。
Ｑ：今週あなたはよくエゴを強調してきたが。
ビリック：私はこの仕事にまじめに取り組んでいるし、オーナーやボルティモア市に対して多大な忠誠心を持っているつもりだ。自分自身に自信を持っていなければこの仕事はできないと私は思っている。自信のない人間が「俺について来い」と言ってもそれは説得力がない。
Ｑ：ファッセルとフットボールの話ができるとしたら、何を聞きたい?
ビリック：「今度の試合の第1プレーはなんだい?」（笑）
取材裏話 筆者の宿泊しているホテルはメディアのヘッドクオーターで、いろんな有名人が泊まっている。今日はロビーでスティーヴ・ヤングが自分の赤ちゃんを籠に入れて持っているのを見たし、エレベーターではマーティ・ショッテンハイマーと一緒になり、いきなり「ハロー」と声をかけられてしまった。未確認情報だが、ジェリー・ライス、トニー・ダンジーらもこのホテルに泊まっているらしい。惜しむらくは、ＮＦＬを取材に来ているメディアはサインをもらってはいけないということだ。ウ～ン、悔しい!
今年のスーパーボウルは10連勝中のレイヴァンズ対７連勝中のジャイアンツの対戦。両方あわせると連勝は17にもなるハイレベルの戦いだ。しかし、長いスーパーボウルの歴史の中ではこれでも史上２番目。さて、対戦する両チームの連勝が史上最多となった大会はいつでしょう。
（ヒント）データがないから分からない? そんなこと言わないで。あのチームがいるじゃないですか。あの快挙を成し遂げたチームが…。
前回の答 ２）のパントリターンＴＤ。 これはスティーラーズが関係しないクイズでした。
１）キックオフリターンＴＤ： 過去5人が記録。
３）インターセプトリターンＴＤ：過去４選手が記録。
４）ファンブルリターンＴＤ：過去５人が記録。スティーラーズは79年に37ヤードのファンブルリターンＴＤを喫している。
以上はいずれも1試合に1回。1試合に2度達成すればスーパーボウル記録となる。
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