日本人が中学校で3年、高校で3年、大学では教養で2年、英語教育を受けているのになぜ英会話ができないのであろうか?最近は小学校にまで英会話教育が拡大しようとしている。駅前には各種の英会話学校、英会話に力を入れている幼稚園まである。

 学校教育で英会話に力を入れることで、外国人とちゃんと英語で会話できるようになるのであろうか?結論からいうとどんなに小さいときから英会話に力を入れても、ほとんど効果は無いように思われる。

 英会話能力が日本人に定着しないのは、英語をしゃべる機会があまりにも少ないことにある。人間の脳は必要でないことはどんどん忘れる。忘れることによって新しいことを覚えられるのである。使う必要がない英会話能力は、本人がかなりの努力をしない限り維持できるとは思われない。必要のない数学の公式や、化学式を事細かに覚えている人はどのくらいいるだろう?

 商業主義に毒され、小さな時から無理矢理英会話を押しつけるよりも、今の小学生や中学生にとって英会話能力を鍛えるのにはるかに有効な方法がある。E-MAILである。世界中に文通相手はいる。地球の裏側からリアルタイムで返事が来る。自分の好きな時間にメールを開けるし、メールを書ける。わざわざ英会話学校に行く必要もない。英語による自己表現能力は限りなく成長し続けるであろう。英会話は英語を使う能力の一部分である。自己表現力がどんどん身につけば、英会話も自然に身に付くはずである

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