戦後教育の総決算という言葉が使われ始めて久しい。中央教育審議会をはじめとした、教育関係の審議会やら、諮問機関なども多数存在する。「総合的な学習の時間」や「インターンシップ」など新しい試みも、始められようとしている。

 新しい試みは常に行政主導で行われる。現場の声が尊重されることなどほとんどない。教壇に立たないものは自分で教育を実行することはないので、どんなことでもいうことが可能で、責任もとる必要がない。政治家も文部省や教育委員会の役人も大学の教授も教育評論家も教壇に立つことはない。教育現場とは関係のないところで議論が行われ、その責任は現場に押しつけられる。

 理想を持っていない教師なんていないし、また理想に実現しようと日夜努力している。制度を改革することは大切であるが、政治家の点数稼ぎで制度を変えないで欲しい。今本当に改革が必要なのは、教育現場の声を反映させた改革と、大学入試に依存しすぎた学力偏重の教育制度の是正である。

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