バブル崩壊後、大学のおかれている状況はずいぶん変わってきた。以前は偏差値教育がまかり通っていたので、ただ入試の段階の偏差値が高ければそれだけで就職も約束されていた。バブル崩壊後、企業にゆとりが無くなると即戦力で使える専門知識・技術・資格等が求められるようになった。

 18歳人口は減少し続けているのにも関わらず、大学の新設や学部の新設はどんどん増えている。ほぼすべての短大は定員割れ状態であるし、地方の大学を中心に、私立の大学の半数以上が定員割れかそれに近い状態になっている。私立大学のみならず、国立大学も定員割れの危機が近づいている。

 文系の学部の場合、国立と私立の学費の差はあまりなくなってきている。さらに国立大学へ行っても、特別な技術や技能を持っていないのであれば、特別に就職に有利なわけではなくなってきた。国立大学も近い将来、定員割れする学部がでてくるに違いない。現在、独立行政法人化などの大学改革が叫ばれているが、大学改革のスピードは遅々としたものである。独立行政法人化する前に定員割れする学部が出てくるだろう。そのとき、国立大学はどのような改革をするのだろうか?

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