学校現場にパソコンが導入され始めて10年ほどが経過した。はじめはNECの9801シリーズのVMあたりから、学校現場にパソコンが見かけられるようになった。その後台数は順調に増え、生徒用のパソコンは学校に40台くらいはあるのではないだろうか?

 生徒用のパソコンは10年間で順調に増えてきたが、教師用のパソコンといえばほとんど存在しない。要するに予算が付かないのである。教師用のパソコンを購入するためには、一般備品の予算を使うしかなく、1年に1台か2台しか購入できないのが現状である。

 ふつうのオフィスでは1人1台が常識化しているのに、学校の職員室はお寒い状況である。パソコンを使いたい教師は自分でパソコンを買わざるを得ない。学校の予算を当てにしていても、いつになったら最新鋭のパソコンや周辺機器が買えるかわからない。パソコンを使いたければ教師は自分で買わなくてはならない。私も10年間で8台のパソコンを買い、現在は2台を家で、1台を職場で使っている。たぶん300万円くらいはパソコン及びその周辺機器に出費している。

 生徒用のものを使えば良いという意見もあるんだろうが、授業中は使うことができないし、放課後等も生徒が使っている中では、生徒に見せることができない資料等も作らなければならないので、生徒用のコンピュータを教師用に使うことは事実上不可能である。

 生徒用のパソコンは最新鋭のものがあるのに、教師は最新のパソコンやソフトを使うことができない。文部省はパソコンの台数を増やせばそれで良いと思っているようである。職員室は個人で買ったパソコンがバラバラに存在しているのが現状ではないだろうか?まず、教師が最新のコンピュータを使える環境を構築することが、生徒を指導する際にも大切なことだと思われる。

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