IT革命がさけばれるようになって久しい。ITが経済を引っ張っていくといわれているが、IT革命をイット革命と呼ぶような首相の下では発展どころか失速しそうな気配である。

 産業が発展するにはまずインフラの整備が不可欠である。日本は光ファイバーを敷設するには世界で一番有利な国の一つであると思われる。一番には国土が狭い。日本とは比較にならないほど広いアメリカ、中国、ロシア、カナダ等の大国は国中に光ファイバーを張り巡らすことはそんなに簡単にはいかない。そのための設備投資も膨大な物になる。

 一方国土の古いヨーロッパの方はというと、こちらの方は日本よりも早くから電気関係のインフラの整備が進んでいるために電線を地中に埋設しているところが多い。日本は大都市圏をのぞけば電柱だらけである。もし、地中に配管されているものを利用して光ファイバーを引くのは至難の業である。

 日本は国土が狭い上に、中途半端なインフラしか整っていなかったために国中が電柱だらけである。このことが光ファイバーを張り巡らし、ネットワーク網を作り上げるチャンスである。必要かどうかわからない新幹線や道路や空港を作るよりも投資効果は大きい物と思われる。

 21世紀はブロードバンドの世紀だと言われている。いろいろな規制や既得権益を守ろうとする力が働き、やっとナローバンドのフレッツISDNが普及しつつあるのが現状である。ブロードバンドという言葉自体が5年後には死語になるくらいに、日本は光ファイバーをはじめとしたブロードバンドのインフラを整備すべきである。

 元に戻る