フリーターと言う言葉がマスコミで使われるようになって久しい。はじめはフリーアルバイターという英語ともドイツ語とも言えない言葉であったものが、略されてフリーターということばが生まれた。

 毎年100万人とも言われるフリーターが新たに生まれ、政府もようやくフリータ対策に向けて動き出した。現在15才から35才までの人口の20%程度がフリーターだとも言われている。晩婚化、少子化に影響するのはもちろん、将来家や車などの消費活動や年金の問題など影響は重大だと思われる。

 なぜフリーターが増えてきたのであろうか?デフレのため雇用機会が減り、若者が就職しようと思っても、思った就職先がないのが大きな原因だと思われている。企業でもはじめから正社員を採用せず、派遣社員や臨時社員から正社員を採用する傾向も見られる。一方で、「自分にあわないから」とか「何をしてよいのか分からない」という理由で就職しない若者も多い。親の方も自分は苦労しても子供には苦労させたくないし、好きなことをしてもらいたいと思っている。その結果、自分のしたいことが見つかるまでとりあえずフリーターをするという若者が多いのも事実である。

 景気が良くなり雇用情勢もどんどん良くなり、企業も新卒を採用する余力が出さえすれば、若者も雇用が増えれば自分に合う就職先が見つかるだろうと思っている。親の世代も景気さえ良くなれば子供達が自分にあった就職先を見つけるだろうと思っている。時代はどんどん動いている。就職に必要な技能や技術もどんどん変わっている。残念ながら今フリーターをしている若者の多くは就職に必要な技能や技術を持っていないことも事実である。フリーターは景気が回復しても就職できないことが危惧され、そのことが経済活動に悪影響を与えることになるのである。

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