2003年がスタートした。スポーツ部門をのぞけば明るい話題が少なかった2002年であるが、今年はどのような年になるであろうか?

 今年の正月で例年と明らかに違っていることがある。大規模な店舗を中心として1月早々から店を開けるところが増えたのである。バブル期までは元日に開いている店と言えばコンビニと映画館くらいなもので、パチンコ屋でさえ元日はしまっているところが多かった

 経営者がわから見ればビジネスチャンスであることは間違いない。「正月は何もすることがない」という人も確かに沢山いるので、店を開いていると集客は望めるかもしれないし、売り上げも上がるであろう。 正月くらいはゆっくり過ごしたいと思っている従業員も沢山いるはずであるが、この厳しい雇用情勢の中ではなかなか従業員の声も届かないのが現実であろう。

 便利になったと思う人も多いであろう。一方で一年に一度、家族みんな揃って雑煮を食べ、一年の計を語ることが出来なくなった家庭も多くなったのである。店も仕事も学校も一斉に休みに入り、年に一度家族が揃う貴重な時である。正月に店が開くことが普通になれば、正月もまた日常と変わらなくなるのである。ハレととケの違いがどんどん失われつつある現在、またその一つが失われて日常と化してしまうような気がする。

 

 元に戻る