今年はゴールデンウィークといっても暦のパターンが悪く、小規模な連休となっているところが多いようである。この時期、国会も実質休会となり多くの議員が海外へ出かけている。小泉首相もその一人である。

 外国に目を向ければ、イラク戦争は終結しアメリカ軍は大量破壊兵器を見つけようと躍起になっているし、北朝鮮に目を向ければ核兵器の保有をちらつかせて、瀬戸際外交の危うさを感じさせる。国際情勢が不安定なのに加え、アジア諸国では新型肺炎が猛威をふるい、連日新しい感染者や死者が報告されている。

 連日新聞やニュースのトップを飾っているのはそのほとんどが戦争の話であったり、新型肺炎の話題である。国内の話題がトップに上ることがほとんどない。国内に目を向けると、株価はバブル崩壊後の最安値をつけ、銀行や生命保険会社をはじめ多くの企業を揺さぶっている。国会の会期中であるにもかかわらず、この大変な状況の中でも国会の論戦も伝わってこなければ、政府の姿も見えてこない

 サラリーマンの健康保険の負担は増え、発泡酒やワインは増税された。国民の負担は増すばかりで、改革の先の光は一向に見えてこない。確かに新型肺炎もイラク戦争も重要な問題であるが、日本国内の問題はそれ以上に深刻だと思われる。マスコミも興味本位の情報を優先するのではなく、国内問題にももっと目を向けて欲しいものである

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