子供達の通う小学校の近くに駄菓子屋がある。元々は文具店で、40年以上も前から文具や駄菓子を売っている。その駄菓子屋が今年か来年くらいにも廃業してしまうようである。子供達はずいぶん寂しく感じている。

 そういえば昔は小学校の近くにも、中学校の近くにも駄菓子屋があったが、今も営業している駄菓子屋はほとんど無い。コンビニエンスストアに役割を譲ったのであろうか。確かに、昔の駄菓子屋は地域と深く結びついており、駄菓子だけでなく、日用品なども売っていた。子供達がお金をはじめて使うのも駄菓子屋であった。親の方も、駄菓子屋では安心して子供達にお金を使わせることが出来たし、そこは一つのコミュニティーだった。

 コンビニエンスストアがあれば駄菓子屋は要らないのであろうか。確かにコンビニエンスストアは便利で品揃えも良い。ほしい物ならたいていの物は手に入れられる。一方でコンビニエンスストアは効率のみを優先させているので、店員はアルバイト、子供達が毎日行っても、店員はいつも違う人がいるし、子供達がお金を使いすぎてもたしなめてくれる人もいない。

 産業は時代と共に形を変えていくのは仕方のないことであろうが、今のコンビニエンスストアに駄菓子屋の代わりは出来ない。昔は駄菓子屋が地域の重要なコミュニティーであった。安心して子供が買い物が出来るところでもあった。駄菓子屋がコンビニエンスストアにかわったところも沢山あるはずである。コンビニエンスストアもただ、効率だけを優先させるのではなく、昔の駄菓子屋の要素を少し取り入れてほしいものである。そうすれば、地域により愛され、次世代の人間からも愛される店になるはずである。

 

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