秋になると、急に日の長さが短くなる。日が短くなると、人間の心も影響され、鬱病や精神が不安定な人が増えてくる。特に高緯度の、ヨーロッパではこの傾向が顕著に現れる。統計を取っても明らかに、日の長さと鬱病の発症の数は相関関係が見られる。

 日本でも欧米に合わせて、9月入学に変更すべきだと言う意見がある。確かに大学の留学の面だけを見れば、9月入学が便利がよい。一方で、9月に入学を変更すれば、卒業式、入学式、始業式、入社式はもちろん、新生活が一気に秋に始まることになる。入学や入社はもちろん、クラス替えなどのイベントも精神的な負担になるのは間違いない。

 何もなくても、日が短くなれば、秋になれば精神的に不安定になる傾向がある。もし、9月入学を導入すれば、新生活が始まる精神的な負担が加われば、現在5月病と言われているものが、10月に移行し、その数も膨大に増えることが予想される、現在の4月入学であれば、5月病と行っても、一番季節の良い時期であるし、夏が来れば開放的な気分になれるかもしれない。夏休みがあれば、気分もリセットされる可能性もある。

 精神的な負担を考えた場合に、9月に移行することは愚の骨頂である。9月に移行しても、便利なのは留学する生徒のみである。9月に移行することで、いろいろな新生活が秋に始まることで、精神的な負担を与えるコストを考えると、4月入学はベストな選択であるに違いない。むしろ、欧米が4月に変更した方が、社会的なコストは低くなるであろう。

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