医療経営Archives

日本病院会 全国事務管理研究会シンポジウム(熊本)

これからの病院経営

病院生き残りのための4つの適合

シンポジスト 竹田 秀(竹田綜合病院理事長)氏抄録より(日本病院会雑誌1996年4月号)

registration date: 1996.4.3


(前略)

今後の病院経営の方向ということでございますけれども、これは病院に限らず、どんな企業組織もそうですが、やはり、環境の変化に適合していくということが大きな課題でございます。そして、今後、生き残れる病院組織でございますけれども、4つの分野に適合していく必要があるというふうに考えております。

1つが、制度適合ということですが、これは、現在進んでいます医療制度改革に適合して、自分たちのポジションを明確にして、経営方針を作るということでございます。2つ目は、市場適合で、これは高齢社会をむかえて、ヘルスケア市場に参入していく。3つめが、技術適合でございますが、高度情報化の技術を使って、現在進んでおりますコンピュータの技術を使って、高度情報化のホスピタルを目指していく。そして4つめが、顧客適合と、これが一番重要かもしれませんが、やはり、病院のベッドがどんどん減っているということで、供給過剰状態にあることは確かです。そのためにたくさんの競合も起きているわけでございますけれども、その中で、患者さんという意識から、あくまで「お客様」という意識、顧客第一主義ということを、やはり病院全体として、組織風土の中に息を吹き込んでいく必要があるだろうと思います。

(以下略)


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