がんばらな
くっちゃ
あまりキャプテンキャプテンといわないでくれ
はずかしいじゃないか・・・・・・
あのぐらいのボールで
にげちゃダメだよ
てほんをしめさなくちゃ
みんな なめてかかっちゃダメじゃないか!
だめなんだな
キャプテンがこう
あいまいな態度じゃ
・・・・・・・・・
ようし みてろ!
チームワークがどうのこうのと
いっているばあいじゃない
レギュラーから
はずされる
本人の気持ちになると・・・
プレイ中には先輩も後輩もない!
おまえのためにも第二戦は勝ってみせる
みててくれ丸井!
キャプテンのおれが
こんなことでいいのか
な・・・なんとかしなくちゃ
ちょっとまて おれたちさっきから
いったいなにをやってるんだ
野球をやっているんだぞ 野球をっ
もう小細工なんかやめて
おれたちの野球をやろう
おもいきり打って
おもいきり走って
それで負けるなら
しかたないじゃないか
まともに青葉と試合をするには
これしか方法はないとおもうんだけど
あしたから
じゃない
いまからだ!
いたかったらグローブでとれっ
青葉のナインとは
からだつきからして違うんだ
二倍も三倍もやらないと負けちゃうよ!
お・・・おれたちみたいに
素質も才能もないものは
こうやるしか方法は無いんだ
わからないか?
ほら 三分の一の距離から投げさせた
タイミングと同じじゃないか!
そうとう動揺しているな
青葉をたたくのはいまだ・・・・・・
がっちりいこうぜ!
じょうだんじゃない
ここまできて
試合をすてる
なんて・・・・・・
さあみんなかえろう・・・・・・
また つぎがあるじゃないか!
どうかしたのかイガラシ?
きょうは元気がなかったじゃないか
くよくよしたってはじまらないぞ
青葉に負けないように練習すれば
いいじゃないか
イガラシ
ここでおまえがくさったら
どうなるんだ
だいじょうぶです
指をかばえば
なんとかやれます!
やせがまんをしやがって・・・・・・・・・
しかし なんとしても
打たなくては・・・・・・・・・
いや・・・なんとしても打ってみせる!
いいか みとけ
これがおまえたちにみせられる
最後のバッティングだ!!
Return
内野ゴロに
しとめようって気らしいが
そうはいくか
谷口の名シーン名セリフを挙げるときりがないのですが
挙げてみました(笑)。とりあえず「キャプテン」編。
たまにテーマ別の私的考察が入ってたりします。
「曖昧な顔」
谷口の普段の顔を初めて見て、「カッコイイ」と思う人は、ほとんどいないのではないだろうか。
のほほんとした曖昧な表情は、スポーツ漫画の主人公にしては、やや迫力不足だと思うかもしれない。
事実、最初の頃の谷口は、頼りなげで、情けない表情をしていることが多い。
しかし話を読み進めるうち、ふと谷口の表情が変わっていることに気づく。
谷口の強い意志を彼の目に見ることが出来るようになる。
谷口の顔自体は最初と変わっていないのに、いつの間にか、とても頼もしく、カッコ良く見えるようになる。
「ムキになる」
内気で気が弱く、照れ屋、特に目立つ点の無い、どこにでもいる野球が好きな普通の中学生の谷口だが、
彼を特別たらしめているのは、野球に関してムキになる、という事だろう。
野球にひたむきに打ち込むわけだが、谷口の場合は若干違って、打ち込み方が尋常ではない。
目標と、それを達成するための方法が分かると、後はただ黙々とその方法を実行する。
そのプロセスが必要だと割り切ってしまえば、実行することに躊躇は無い。
谷口のひたむきさは、時にナイン達の反発を引き起こすが、時にナイン達を引っ張り上げていく力になる。
けれど、谷口に引っ張り上げられ、勇気付けられるのは、ナイン達だけではないはずだ。
「四番サード」
「サードはカッコイイ」というイメージが自分の中に今もあるのだが、そのイメージの元になったのは、キャプテンで見た谷口のプレイだ。
バウンドした打球に飛びつき、セカンドのイガラシとの連携で一塁、二塁のダブルプレイにするシーン、
怪我をした指に構わず、渾身の力で送球するシーン、
どのシーンも、特別な描かれ方をしているわけではなく、むしろプレイをしている姿だけを淡々と、シンプルに描いている。
シンプルだから、ダイレクトに伝わってくる。
野球をしている谷口は本当にカッコ良く、魅力的に見える。