森(ぴー)が国会で…
自民党宮城県連のCMで「私が総理大臣になったほうがましよ!」と女の方が叫ぶ部分が「総理大臣」のところを効果音に修正して放送されるらしい。
テレビ番組でもよく「ピー、」と修正音を鳴らす場面によく出会う。更に、その発言をした人の口を画像修正で隠している。これは、ピーを鳴らしても発言者の口の動きから発言内容を推測されないようにするためであろう。このピーは放送上、不適当である内容の発言(差別発言や淫語)や内容が適当でも個人名などのプライバシー侵害につながる可能性のあるものにかけられている。
では、このCMでかけられる「総理大臣」は何にあたるだろうか。差別発言や淫語?そうだったら、まともな報道ができないであろう。総理大臣や首相というたびに「先ほど、不適当な発言がありました。お詫びいたします。」とアナウンサーが謝るはめになるからだ。経験上、そのようなこともない。プライバシー侵害にあたる発言だからであろうか?そもそも「内閣総理大臣」というのは個人名ではなく、役職名であるからそこにプライバシーを見出すことは難しいのではないだろうか。また、特定の総理大臣を指していても、当該人物は公人である。公人の名誉毀損は全くの私人と異なる扱いをされるのは、刑法の条文をみてもあきらかである。
このように考えると、このCMの修正音は全く必要性がない。むしろ、修正音を入れることで、自民党の一部には、一国の総理大臣は男性生殖器や女性生殖器、差別される弱者などと同列であるという認識を有していると捉えられても仕方がないのではないか。国のリーダーはその程度と認識していたり、はたまたそんなことを認識せずにこのようなコマーシャルを作る政党に誰が政治を任せるもんか。
2001/02/01
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Maekoh (maekoh@mwc.biglobe.ne.jp
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