恐山へ -- 長野隆に --

2003年10月31日

nomadologie

masatsune nakaji
中路正恒




恐山へ -- 長野隆に --



夕光に真白に (わた)は湧き立ちて、宇曽利(ウソリ)へ向かう ああ尾花道


亡きひとの遊びておらむ 霊場に 君に逢はむと こころときめく


秋の日の 下北 田名部 恐山 「花舞う街で」を 君に手向ける


                 平成十五年十月九日




恐山の秋の大祭。 田名部から恐山への十五キロの参道は、
これから霊場へ向かうこころをときめかせてくれる。
陽光そそぐ尾花道。そして林道に入れば、
黄に染まる木々が、今はもう秋が深いのだと教えてくれる。
そして、一歩一歩の道程を確かめさせるように、
道端に、新しい、赤い涎掛けをした、観音さまがたたずむ。
もう少しで恐山。
「あそこへ行けばあの人に逢える」
それは、心をときめかせてくれる思いではないか。



2003年12月23日



長野隆を悼む 五首
悼 永井陽子 二首

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