第五回・町田温泉 ロテン・ガーデン

近い! 大きい! 本格的!...な温泉銭湯ができました。

国道16号の旧道を車で橋本から八王子方向に走ると、町田街道を過ぎて間もなく左手に 滝が流れている建物??が見えてくる。

    
平成10年10月10日のオープン。営業時間が10−24時なので時間も入れて10並びでスタートしたのでしょう。十月十日の誕生を意識したのかな?
スタートにこだわるだけでなくロテン・ガーデンは温泉銭湯として十分にスペックにこだわっている。競争相手の多いこの頃ですのから見劣りしないことが必須条件。立地、外観、風呂のデザイン、泉質・湯量、コストパフォーマンス。どれをとってもロテン・ガーデンは余裕のスタートという印象です。

では、ご紹介にかかるとしましょう。

1Fの入り口の池を見ながら奥に進むと、そこにはエレベーターの入り口だけ。
建物の本体は高台の上にあるので、フロントは上の階にあったのです。前述の滝はエレベ−ターの通り道の外側、建物の外壁に沿ってデザインされていました。夜もライトアップされてとてもきれいです。

靴の履き替え場所も広々して段差も小さい。ここに限らず館内の段差はバリアフリー仕様で、お年寄りへの配慮が行き届いている。(でも段差がないとトイレのスリッパを履いたままでてくる人が多いらしい...余計な話しでした!)
チケットを買う。大人1000円、子供500円。安い!タオルはさすがに付かないが、シャンプー、ボディシャンプーは備え付けがあるので持っていく必要はない。緑色のロゴ入りのタオル は250円だったかな。オープン記念におひとついかが?

    
フロントに靴箱のキーをあずける。このシステムは裏返すとキーを取りに行くまで何度でもお風呂に入っても良いということ。実にありがたい。

ロッカーキーを受け取り風呂の入り口ののれんをくぐる。
2つある入り口のどちらをくぐるかは偶数日と奇数日で異なる。奇数日は洋風が男性、和風が女性だったと思う。サウナにこだわる人は洋風・和風で仕様が違うので日を選んだ方がいいかも。

さて、洋風、和風ともに内湯、露天のそれぞれにアワブクとかの複数の風呂があるが、風呂に入って驚くのは内湯、露天の風呂面積がほとんど同じであること。露天にこれだけ広さを持たせた所はこの近くでは見たことがない。そのおかげで内湯からガラスの仕切りを通して見える露天風呂はちょっとした庭園のよう。空間をとても広く見せている。
内湯はバイブラバス、寝湯、サウナ用水風呂がありこれは共通仕様。洋風・和風の違いは露天風呂のデザインにある。洋風にはヨーロピアン調の大風呂とジャグジー、ハーバルバス(ハーブの臭いがする)がある。和風には岩組の大風呂とその上流??の渓流風呂がほぼ一体になっており、真ん中には檜の材木を並べたような橋がかかっている。風呂を細かくせず橋をかけてスケール感を出しているところがとっても良い。檜風呂も位置が奥まっているが木の暖かさがあっていいですね。一人でゆっくり入りたいな。
お湯は透明な黄褐色で、そのため風呂水は焦げ茶色っぽく見える。50センチくらい手を沈めると見えなくなる。臭いはなく、味はかすかにしょっぱい感じ。汚れた感じはない。毎分280リットルも湧出量があるそうなのでお湯はきれいに保てるのでしょう。単純泉ながら、体感的には温泉の湯らしさがかなり感じられて印象は良い。
泉質はアルカリ性単純泉とある。pH8.75。食塩泉と重曹泉がミックスしているタイプ。
色の原因は有機物かもしれない。大昔の海草の堆積物が変化したものかなぁ。そういえば八王子福福の湯、そしがや21、新宿十二社温泉等、みんな同じような色がついていた。東京はみんな海の底だったのだろうか・・・。

着替えをしていると係りの人が整備のために作業をしていた。よく見ると若い女性なんですね。他の施設では見たことがありません。オジサンにとっては恥ずかしいような嬉しいような複雑な印象でしょう。でもこれも新しい施設ならではの試行錯誤。彼女たちさえ嫌でなければ続けていただいてもいっこうに構いません・・・新鮮でいいよね(笑)?!
のれんをくぐってフロント前にでる。目の前の喫煙コーナーが煙りモクモク。これは女性には不評でしょう。せっかくのシャプーのいい香りが台無し。あんま機の位置と入れ替えた方がいいんじゃぁないでしょうか??
壁にはパネルがあり削掘の経過がかかれている。石油の削掘チームが1381mを2ヶ月で掘ったとか・・・、地層図とかボーリングのビットも展示されている。温泉分析申請者は橋本自動車学校とある??? 教習所の多角化?? 意外な事実でした。
一通り読んで休憩コーナーで一服。ゴロゴロできる広さがあり、タタミが心地よい。なんとテレビは壁掛け。座布団を枕にいい気持ち・・・。
自販機のビールと軽食を買って食べている人が多い。飲食物持ち込み禁止なのでここで買って食べるしかないですね。しっかりした食事処があるといいんですが。これは将来に期待しましょう。

帰りは、靴を履いて今度は建物の外の階段で駐車場へおりた。30階くらいあるようなタワーマンションが見える。橋本の夜景は意外にきれいだった。屋上の散歩道がオープンしたらもっときれいな景色が楽しめるでしょう。

これまで3回車で行ったが、駐車場は100台くらいは入るし、休日のメチャ混みの時以外はすんなり駐車できる。バスも八王子・橋本からかなりの本数がでている。町田街道と旧16号交差点の坂下のバス停で下車、八王子方面に向かって3分道を上る。帰りは下りなので汗はかかない。お酒も考えているならバス利用がおすすめ。
橋本南口の不動産屋さんの前からは1時間に1本の無料送迎バスもある。
道が空いていれば駅から大して時間はかからないので気楽に行ける。近くにこんなに手軽な温泉銭湯ができたことはとっても嬉しい。
最初の取材日は軽食コーナーや屋上遊歩道はまだオープン予定であった。マッサージや食事処、レストルーム、カラオケもないが、いつかは新しい要素を加えて銭湯を脱皮してゆく施設だろう。
これからも時々足を運びたい一湯である。

ロテン・ガーデン:東京都町田市相原町358

TEL 042−774−2681

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