[歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲(ロッシーニ)]
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歌劇の序曲だから本来ならさらりと終わるはずであるが、そこは弥生、普通の料理で終わらないのは演奏前から予想できる。できれば胃薬を片手にお聴きいただきたい。
[交響曲第7(8)番「未完成」(シューベルト)]
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今までのシューベルトは、野球でいえば真中直球ばかり投げていたが、この曲では最初から変化球に挑戦している。というのは、普通なら交響曲の始まりはフォルテの主和音であるが、この曲は意味深長な低音であったり、以前あまり用いたことのないシンコペーションを多用している、等の傾向があるからである。そして慣れない変化球を2楽章まで続けて投げたので疲れてしまったのだろう。3楽章の遺稿を見ると、以前の直球投手の姿に戻っている。
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