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弥生室内管弦楽団第2回演奏会




[指揮者挨拶(小出英樹)]

 ・・・・・・・・・ところが、例えば本日演奏されるベートーヴェンの第7交響曲が初演されたときは、第一バイオリンが4名。これを含めて弦楽奏者は15名程度であったと伝えられています。
 弦と管の演奏者の数がほぼ同じ、というのは今日の感覚からはアン・バランスのようにも見えますが、それがベートーヴェンの考えていた音響であったとするならば立場は逆転します。つまり、弦楽奏者を20名程度に減らしたときはじめて本来の姿、正しいバランスが得られる、というわけなのです。・・・・・・・・・・大編成でゆったり演奏するベートーヴェンも美しいとは思いますが、オリジナル編成に求められる想像を絶するひさむきさこそ現代が失ってしまった古典の精神ではないか、と我々は考えますし、敢えて小編成で取り組む大きな理由なのです。・・・・・・


[弦楽のための三楽章「トリプティーク」(芥川也寸志)]

 ・・・・・・・・・5年前に、千葉大オケでは芥川氏を指揮者にお招きし、ご指導いただいたことがありました・・・・・・・ その時の鋭い指摘の一つをご紹介しましょう。Tuttiの途中でした。指揮棒を止めた芥川氏”これじゃキャベツの大盛りだ”と叫ばれたのでした。何を言われたのかわからず、キョトンとしている私達に、彼は、”トンカツを食べに行ったのにキャベツばかりでカツがちっともでてこないんだよ。伴奏が大きすぎて、旋律が聞こえないんだ”と親切に説明して下さったのです。・・・・・・・・・・・・


[交響曲第7番(ベートーヴェン)]

 ・・・・・・・・・・ところで、この交響曲は第4番と共通しているところが多い。前作の第5、第6に比べてトロンボーンが姿を消し、第1楽章に長大な序奏が復活しているなど、古典への里帰りがある。また、第3楽章の主題は第4交響曲のそれときわめて似ている点などを見いだすことができる。これは、4と7が「スジ」という関係にあることや、永遠の愛人テレーゼとの婚約時に作曲した第4番とは、当時アマーリエ・ゼーバルトという歌手と親しい仲にあった事も、その一因ではないかと私は推測する。・・・・・・・・・・・




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