私の勤めている高校でも今年からインターンシップというのものが導入された。制度そのものは学生時代に終業体験をさせて、社会的な見識を広めようというものである。

 インターンシップの導入は突然、行政の指導という形で導入された。生徒は夏休みに企業に研修に行く。その研修先は学校現場で探す。インターンシップに関する予算は無い。というものである。

 まず、受け入れ先の企業を探すことが至難の業である。工業関係の企業は危険が伴うので、なかなか実習生を受け入れようとしてくれない。また予算も全くないので、生徒は手弁当で、自分で交通費を支払って現地まで行って、さらに無給で働くこととなる。

 インターンシップの制度は確かにすばらしいものである。ただ行政はあまりにも現場任せではないだろうか?新しい制度を導入するのであれば、生徒の交通費くらいの予算をつけるべきではないだろうか?受け入れ先の企業についても行政なりに努力するべきでは無いだろうか?教壇に立たないものは何でも言うこともできるし、する事もできる。(教育の何を改革すべきか参照)

 行政は現場に対して命令するだけでよい。現場ではいろいろな矛盾を抱えながらも、生徒には少しでも教育効果が上がるように、企業に対しては迷惑をかけないように努力しているのである。

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