高齢化社会の到来を迎え、日本全体がどうやって高齢者を支えていこうかといろいろと模索が続けられている。若者が将来は3人で1人の老人を、もっと先には2人で1人を支えて行かなくてはならないと言うような声も聞かれる。

 一方で若者はなかなか就職しようとしない。(就職しない若者たち参照)推測するに、大学の学部の卒業生(4年生)のうち就職するのは半分くらいであろう。なかには大学院や専門学校に行ったり、留学するものもいる。高校生でも関東では卒業生の半分以上がフリーターを希望している。

 共通していえるのは、大学院へ行っても留学しても、フリーターをしているにしても、経済的には親に依存していることである。フリーターの大半は親元からアルバイトに出かけ、食・住の大半を親に依存しているし、大学院生や留学生も親から学費や生活費を出してもらっているものがほとんどであろう。

 最近は若者だけでなく、自立を拒んでいる中年にさしかかろうとしているものや、離婚して子供と共に実家に戻って、親の経済力で生活しているものもいる。今の50代や60代の世代は経済的に豊かになって子供も少ないので経済的にゆとりが生まれた。その結果、若者が高齢者を支えるのではなくて、高齢者が若者を支える世帯がどんどん増えている。パラサイトという言葉がどんどんメジャーになってきているが、寄生する世代がどんどん老いていくと、何に寄生するのであろうか?

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