モデル試算 安全確保コストは病院経費の2.1%
四病協が試算。割に合わない診療情報管理!?
コスト内訳
コスト
出典
医療の質の向上に必要なコスト 2,042,000円/月 100床規模モデル推計 電子カルテシステム等導入に伴うコスト システム導入総費用:
100床あたり117,135,000円
システムメンテナンス費用:
100床あたり10,811,000円/年53病院調査・平均404床 IT関連コスト(レセコン、院内LAN、オーダリング、院内PHS) メンテナンス費用
100床あたり6,919,000円/年78病院調査・平均215床 廃棄物処理に必要なコスト 100床あたり3,564,800円/年 243病院調査・平均366床 診療情報管理に必要なコスト 100〜399床 約1,400,000円/月 「カルテ等診療情報の提供のための支援事業」報告書 病院団体が診療報酬の増額を求めた際の根拠である。不断の努力として、また医療機関のMissionとして、安全確保などに取り組まねばならない。また、それを怠れば、評判は落ち顧客離れが起こってくるものである。そういった意味では、技術料の中から捻出すべきものかもしれない。しかし、技術料や検査料が引き下げられて、かつ安全や安心につながるコスト負担が大きくなってきている現状なのだ。
しかし、電子カルテそのものも、メインテナンス費用もちょっと高すぎるのでは?病院側の企業努力も必要ですよね。
“CSR”とはCorporate Social Responsibilityの頭文字をとった表現で、日本語では「企業の社会的責任」と一般的に言われる。
「 近年は、従来とは違った角度から企業の社会的責任が議論されています。その背景には、「マルチ・ステークホルダー・エコノミー」と呼ぶべき新たな時代の到来があります。企業と何らかの利害関係を有する主体はすべてステークホルダーです。
ステークホルダーには、顧客、株主、従業員のほか、取引先、地域住民、求職者、投資家、金融機関、政府など、実に多くの主体が含まれます。企業にとって、これらのステークホルダーそれぞれとの関係をこれまで以上に大切にし、具体的かつ実効性のある配慮行動をとることの重要性が増しているのです。その結果、現代企業に求められる社会的な責任は、従来の経済的あるいは法的な企業の責任を大きく超えた概念にまで広がったと言えます。」企業にとってCSRを重視することは、いわばSocial Satisfactionにつながり、消費者の心をつかみ、株価も上昇するという。医療機関においても、企業と同様にHospital Social Responsibilityを絶えず見据えながら進むべきであろう。
サービス産業として健康サービス産業(あえて医療関連ビジネスといわない点がミソか!)創造を検討。
経済産業省のスタンスとしては従来、医療や福祉そのものも産業として振興しようとしていたようである(参照:本ページ「医療問題研究会報告書」)。しかし、ここにきて厚労省、健保連など抵抗の大きさに押されて、医療費にかかわる医療機関振興そのものから決別し、新しい健康に関するサービスを創出して産業を盛り立て、しかも医療費を削減するという研究のようである。
診療報酬の削減、銀行の体力低下に伴ってにわかに資金調達に絡む医療評価・格付けの動きが激しくなってきた。 特に、アメリカで病院格付けを既に行っている外資格付け機関の動向に注目したい。従来の医療機能評価機構やISO9000シリーズでは乏しかった経営の評価を前面に出すものとなる。
病院側にとって外部へ経営情報を公開することによってインセンティブを得ることができるような時代となりつつあるエポックメーキングの時のようだ。医業経営評価の基本概念(あおぞら銀行)
私、神野正博も12年度に引き続き研究班に参加した。私は、「医療機関における経営改善事例調査研究」研究班(西田在賢班長)で論議した。
中小病院における経営改善のためには、専門特化(フォーカスファクトリー)というものが最も考えやすいものの、できるだけそれ以外の事例の検討にも努めてきた。そこでは、右図のような地域ニーズ、収益性と医療サービスの質という座標軸のもとで考えることが必要となろう。
電子カルテの現状把握、電子カルテと診療報酬請求明細書との連動を含めたシステムの現状把握、電子カルテに対応した指導(監査)のあり方についてを課題とした標記検討会の平成13年度報告書について掲載。主に事例分析からの検討
医療の質の問題と保険診療の問題について提言。現状では請求システムとの連動が不十分であるとし、今後ASP化もありうることを示唆。・・・そんなことを言われても、すでに導入した病院はどうなるのか?今までの補助金はなんだったのか?
私、神野も委員として参加した平成13年7月〜11月にわたって経済産業省にて開かれた医療問題研究会(座長:川渕孝一東京医科歯科大学教授)の最終報告書。
我が国の医療システムの基本的な方向として、第一に、「規制による質と量の確保」から「患者による選択を通じた質と効率の確保」への転換が求められる。医療については、これまで、情報の非対称性、需要構造の特殊性、外部不経済等の側面が強調され、一般の財・サービスとは異なる位置付けが自明のものとされてきた。しかしながら、国民の新たな期待やニーズに応え得る医療システムを再構築するためには、現行の様々な規制の合理性を改めて問い直し、医療の特殊性を踏まえつつも、可能な限りその特殊性を克服し、国民本位の医療を実現していくことが求められる。
第二に、国民本位の医療を実現するためには、サービス産業としての医療産業の健全な発展を促進することが求められる。単に医療費を抑制するだけでは、質の高い医療に不可欠な優秀な人材の確保は困難であり、粗診粗療の蔓延という国民にとって望ましくない結果を招く恐れもある。質の高い効率的な医療サービスの提供を確保するためには、国民皆保険制度の維持を前提とした枠組みの中で、公的保険範囲外の医療サービスの拡大等により、医療産業の健全な発展を可能とする環境を整備していくことが求められる。
以上の視点から、医療サービスの効率化と質の維持及び多様なサービスの提供を医療機関に動機付けるため、<1>医療の経営主体、<2>医療提供価格の体系、<3>医療提供量の管理方法、<4>患者によるサービスの選択をどう見直すべきかについて検討している。
医療もコストではなく産業であるという経済産業省ならではの視点に立っていることを読み取っていただきたい。
医療費抑制のトレンドの中、調剤薬局が気を吐いている。スーパーマーケットの中に調剤薬局を開店することで、顧客の固定化を図るという。
そもそも、薬価切り下げ、薬価差縮小の中で調剤薬局がこれほど活況を見せているのは何故か?医療費抑制と病床規制のなかで医療機関の出店(!)規制がなされているにもかかわらず、調剤薬局のみ野放図でよいのか。医薬分業で患者の負担、保険の負担は増大した。しかも、製薬業界の決算は良好である。そもそもの目的の、薬剤使用量の減少の確証もない。
医薬分業で医療費は2兆円増加
東京医科歯科大の川渕教授が予測
東京医科歯科大学大学院医療経済学の川渕孝一教授は7月6日、高知市で開かれた全国自治体病院開設者協議会・全国自治体病院協議会中国・四国地方会議のシンポジウムで基調講演し、全病院が医薬分業を行うと「医療費は2兆円増える」と予測。国家財政が急迫する中で、「果たして医薬分業を推進していく意味があるのか」と疑問視し、病院の中に薬局の開設(院内薬局)を認める規制緩和について検討すべきだと強調した。(後略)
(Japan Medicine 2001年7月9日号より)
自院が行っている医療の「ベストプラクティス」を創り出すことは、患者にとって医療の質の担保となることはいうにおよばず、医療者側にとっても知識の交流・共有化という面(ナレッジマネジメント)できわめて重要である。著者はそれをベンチマーキングの手法で具体化すべきであるとする。
著者は、「私たち一人一人が、医療を再構築する役割を担っている。リストラクチャリングやダウンサイジング以外の戦略が見い出し、患者にとって有意義で持続可能な成果を提供することが極めて重要である。」といい、そのツールとしてベストプラクティスを創り出すことを提唱している。
わが国においては、クリティカルパス論議が盛んである。クリティカルパス万能の感さえ見受けられる。しかし、それはベストプラクティス創りの一つの局面であるに過ぎないように思う。
経済構造と変革と創造のためのプログラム〜通商産業省 2000年12月
小泉内閣において今まで以上に経済構造改革が強調されている。昨年の暮れに通産省(経済産業省)から、各分野における構造改革と雇用、市場予測が発表されている。前の森内閣でどのようにこのデータが活用されたかは定かではないが、いろいろな議論の裏づけになるデータかもしれない。
その中で、医療・福祉分野は際立った経済効果を生み出すという。もちろん、医療・福祉分野そのものの構造改革が求められているわけで、今のままで「のほほ〜ん」としていて雇用、市場の拡大の恩恵を受けるわけではない。
小泉総理は「民業を圧迫するものは、私の内閣では許さない」と強い姿勢を示した。同様に、この分野でも規制を緩和し、民活を進めてほしいものである。
現 状
2010年
雇用規模予測
約348万人
480万人程度
市場規模予測
約 38兆円
91兆円程度
(注)サービス業、製造業等の市場の合計
「目前に控えた超高齢社会において、国民が安心して生活していくためには、良質で効率的な医療の確保が不可欠です。高齢化の進展とともに、経済の基調が大きく変化している現在、医療制度の直面する問題について考えていくことが求められています。」から始まる厚生労働省の論点整理とともに国民への問いかけである。
・利用者の視点に立った効率的で、安心かつ質の高い医療の提供
・健康寿命を延ばし、生活の質を高める保健医療サービスの提供
・国民に信頼される持続可能で安定的な医療保険制度の構築
が柱となっている。もちろん、高齢者医療制度や、薬剤参照価格の問題など「憎き日本医師会」やら「憎き製薬会社」、「憎き政治家」によって潰された積み残し事項(?!)への執念も忘れてはいない。
全国の病院の7割が赤字である最大の要因は、経営モデルと管理手法が未確立なことにあるといいきる。そこで、病院管理手法としてベンチマーク分析を紹介している。そのなかで、総合的なパーフォマンス指標として、1)提供する医療の質、2)運営効率、3)コスト−の3つを適用し、院内分析、同レベルの他の病院との比較分析を説いている。
組織心理学者マイケル・E・カーツによるレポート。
現時点で、医師は医療教育を受けても、マネジメントや管理職のトレーニングを受けてはいない。メディケア、メディケイド、HMOなどからの要求に対し、医療スタッフと管理者との橋渡しをする役職、医師エグゼキュティブ Physician Executive の必要性とその資質についてレポートする。意思決定、問題解決、マネジメントへの医師の必要性が増加するにつれ、経営管理分野で十分な教育を受けた医師に対する需要が出てくるという。
21世紀の新しい医師の専門分野として、日本においてもトレンドになる内容と思われる。
東北大学院医学系研究所 濃沼信夫教授のセミナー内容より
3つの指標(平均在院日数、病床数、職員数)から日本の医療の構造的問題について分析している。平均在院日数だけ単純に減らすと、病床利用率が減るため、病床を埋めるために病院の経営努力が必要となる。たとえば、200床規模の病院では、平均在院日数を20日から15日におとすと242床の努力が必要となる。すなわち、単純な平均在院日数の短縮は仮想病床数の増加とそれに引き続く医師数、看護婦数の不足を招くことになることを今後の問題点としてあげている。
これは在院日数の短縮と病床のスリム化をペアで促す必要性を説いている。しかし、スリム化は自院にとって容易なものではない。私見としてはケアミックスの推進、急性・慢性のメリハリ化が求められるように思う。
黒田浩一郎氏(神戸女学院大学総合文化学科教授)の論文である。
医療社会学、医療経済学、医事法学、医療倫理学、医哲学、医学教育学、医学史、医療人類学など医療を取り巻く学問は百花繚乱の時代である。
ここで医療社会学の視点で見ると、「病気」は社会統制からの逸脱であり、「医師・医療の役割」は病気を治すだけでなく、社会的に認知された病人を作る制度である。したがって、医療施設、医療保障が充実し、その利用が容易になれば、社会的に認知された病人は増えるという。
一応理科系の小生にとっては、ビアスの「悪魔の辞典」のようにも感じられる。
日本政府の抱える長期債務残高の概算値をリアルタイムで表示し、「日本経済が破綻するまで動きつづける」そうです。「ぎょっ...!」
CS(Customer Satisfaction)という言葉も、医療の世界では常識となっている。例の東芝事件を「顧客関係性マーケティング」の観点からみた文教大学 根来龍之教授のレポートである。
東芝事件を「危機管理問題」「消費者の質の強化」「アフターサービス」の問題として捉えることができるが、根来教授は「企業は戦略的判断として、顧客との関係をどう設定すべきか」という立場で理論を展開し、東芝は潜在的な「伝道者となる顧客」を、初期対応を間違えて「バリアーとなる顧客」に変えてしまったという失敗を起こしたとしている。これは、われわれ医療機関においても、患者からのクレーム処理を行ううえでの重要な事例を示してくれているように思う。
同研究所総合研究部 副主任研究員 新開保彦 氏によるレポート。高齢化の進展による医療費の高騰に対して、医療サービスの効率的な配分という観点でのレポート。アメリカにおけるマネージドケアを系統的に整理し、日本における保険者の本質的役割について「医療の質を確保しながら、同時に医療費の適正化・効率化を如何にしたら進められるか」に期待している。
昨今日本においても、戦略上病院の系列化、合併、M&A論議が始まりつつあるが、アメリカにおいてはこのような動きはマネージドケアが始まってから動き出していることを押さえておきたい。いづれにしても、本稿はマネージドケアを整理する上で教科書的なものとして確認したい。
8月10日に発表された99年厚生白書に先駆けること半年前の同研究所会長の櫻井孝頴氏によるシンクタンクレポートである。厚生白書で言う「エイジレス」と同義語で「エイジ・フリーの原則」を提唱。「高齢者は皆弱者で、国家が一律に保護する」という硬直的福祉思想の見直しを提言している。
参照:最近の話題「99年度版厚生白書の概要」
NTT DATAシステム科学研究所ホームページ:Networking Design Forum
朝日新聞社論説委員の大熊由紀子氏の講演内容。情報というのは出し方や切りとり方によって、部分的なことしか伝えなかったり、人々にすごく違った印象を与えることがある。その例として、「日本の医療費は高くない、高齢化は世界一ではない」「地域格差が大きい在宅福祉サービス」などについてデータともに解説。
その他、前後にNTT DATAにおける豪華な講師陣によるお勉強ぶりがうかがえる。
朝日総研総合研究センター主任研究員・西岡三夫氏のレポート。労働力率の低下、貯蓄率の低下、国民負担率上昇に伴う勤労意欲の低下という3つの時代を覆うドグマに対しての過剰反応に警鐘を鳴らしている。
三菱総研が自治体向けに発行している月刊誌・Web「自治体チャンネル」の特集記事。同総研 生活・福祉研究センターの小宮清、藤井賢一郎氏による分析。ヘルスケアからヒューマンケアへ、サイバーネットワーク型の医療、介護を説いている。無料配布されている全国の自治体3,300でどのような感度でこの記事を読んでいるのやら・・・・。
住友商事情報調査部、橋本尚幸氏の分析。日本の構造改革が進まないので日本経済の過小消費体質は、牢固として「改善されずに」維持されるとすると、21世紀において日本の防衛費と要介護老人の介護費用を払うのは、アメリカの納税者ということになる・・・という話しを統計的根拠をもって開示。日本人よ、卑屈になるな!?
東京都立神経病院、脳神経外科Ide Katsuhisa先生のページ。どこかで見た資料の羅列だが、日本と先進諸国のデータの比較によって、日本の医療費や福祉予算は先進諸国に比べて極めて低いことが浮き彫りにされている。
アメリカのManaged Careの種類とその特徴について整理されている。「医療サービスの質も価格次第」という自由市場原理を鮮明にしている。日本における医療費自己負担が増加してくるならば、民間医療保険としてHMO的な商品が出てくるかもしれませんね。
アメリカのManaged Care (ここではHMO中心)をサプライコントロールとデマンドコントロールの両面から解りやすく説明している。HMOにおける検診などの予防施策実施率のデータは日本の市町村や保険指導の実施率に比べきわめて高い点は、コストという担保がある以上は当然のこととはいえ、注目!
医療のサプライチェーンにおける各プレイヤーそれぞれが医療コストを下げようとするアメリカと、そのインセンティブがかかっていない日本の比較。コスト削減に向けたアメリカの巨大病院チェーンのM&A手法に見直しがかかってきたそうです。隣の芝は青くも見え、また枯れても見え。
弁護士 藤田康幸氏(東京弁護士会所属)のページ。今年に入ってから、不幸な医療事故が続きました。仕事をする限りは事故の危険性は必ず発生する。ハインリッヒの法則というもので事故の確率が引き合いに出されるが、弁護士の立場から医療事故について、「患者が情報を提供されること、その上での患者自身の決断(インフォームド・コンセントあるいはインフォームド・ディシジョン)という要素を重要なものとして考えざるをえない。」と述べている。
その他、医療機関情報、医療と人権( Medicine and Human Rights )、患者の権利( Patient's Rights )、診療記録の開示( Access to Medical Records)、医療事件の実務( Practice in Medical Malpractice Cases )等、われわれが問題にしている事柄を詳細に掲載する。
敵に回したくない弁護士さんですよね。
東京都地域福祉財団東京都福祉機器総合センター所長の土肥徳秀先生のページ。専門家の目からみた介護保険制度における要介護認定業務の問題点を提示している。「一部の高齢者を切り捨ててしまうのか、新一次判定」と実際の現場ならではの懸念を表明されている。
コンピューターによる一時判定ということで認定作業員の主観は入らないことになっている。しかし、このコンピューター判定のロジックを作るのは人間であり、それが不完全なものであるならば、現場の混乱は避けられない。与党にとって大票田である高齢者やその世帯から出る不満を介護保険法案を通した代議士先生方は吸収できるのでしょうか。
あの「超」鋭い野口先生の文章である。さすが、元通産官僚。経済学者がみた保険料率の見解である。恥ずかしながら、医療経営者である私は日本の年金は「賦課方式」であると思っていました!?
厚生省のHIV疫学研究班・医療情報解析グループの一員の市川誠一博士による第12回日本エイズ学会総会の発表をもとにした記事。エイズ患者一人当たり1300万円を超える医療費というデータと今後の急激な患者増を考えると医療経済の立場でもぞっとする。
朝日新聞社会部記者、AERA副編集長、週刊朝日編集長、女性誌uno!マネジャーなどをへて、おなじみアサヒ・インターネット・キャスターとしてご活躍中の穴吹氏の27日にわたる手術、入院生活をパソコン、デジカメを駆使してリアルタイムに発信していた個人日記的ページ。すごい!
医療者ではなく患者の立場の葛藤(!?)は、なかなか本音を聞けない、聞かしてもらえない者にとって貴重な声か。
インフォームドコンセント(患者に診療の目的・内容を納得できるように説明し、了承を得て治療すること)と流行の言葉で言うのは簡単でありますが...。キュブラー・ロスの臨床心理学の視点で編集。まだまだ、医療者の論理での一方的な説明と納得のようで。
(このリンクに関しては新山さんを含めて、リンク先にお名前が上がっている方々に転載許可をいただきました。)
97/07/10 病院長からの医療システム回答〜神野さん
97/07/22 老人ホームについての返信〜大塚さん神野さん
97/08/06 医療サービスのBPR〜神野さん
98/12/22 個人医療履歴情報の共有化のメリット〜神野さん
99/03/03 SPとは?〜神野さん+日独環境ビジネス交流会〜菊地さん
99/11/18 オンライントレードと介護保険〜神野さん
2000/06/16 医療コールセンター業務開始〜神野さん
日本総研調査部研究員 飛田英子氏の論文である。「在宅サービス水準、就業率、医師数等、医療保険制度と直接関係しない要因によって老人医療費が影響を受けていることを勘案すると、老人医療の抜本的な見直しには、患者自己負担の引き上げをはじめとする制度改革のみでは不十分であり、政府、医療担当者、高齢者が三位一体となって自己改革に取り組む必要がある。」という結論に至るまでの解析手法はさすが一流の総研!
医療費を押し上げている原因についての調査研究である。1)医療費上位1%の患者が医療費全体の25%を費やし、上位5%の患者が53%を、上位10%の患者が62%を費やす。このほとんどが国公立病院と学校法人(大学病院)である。2)外来自己負担の増額は受診抑制となっていない。というデータが示される。
国は外来受診に対して、病院機能別の受診抑制をかけようとしている。医療経済の観点からはこのような「外来いじめ」をしたところで何ら意味のないこととなるようである。
何といっても医療経営・病院管理の真打(!)、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室の池田俊也講師のレポートである。最近の流行に当てはめれば、過程(process)にはクリティカルパス、成果(outcome)には顧客満足(CS)、職員満足(ES)、紹介元満足(DS)ということになりますか。
三重県の第三銀行のニューヨーク駐在員事務所長・宮門邦年氏の寄稿文。HMO下のアメリカにおける医者のかかり方や医療費還付の方法の他に、なぜアメリカ人の歯がきれいなのか(!)を解き明かしてくれる。