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医療を考えてみよう


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 Since April 1996  


神野正博よる医療経営のホームページです
 理事長をしている恵寿総合病院グループにおける取り組みや、雑誌等で公表された自著、医療経営に役立つ情報等を掲載しております。また、医療経営についてディスカッションするフォーラムも開設しております。

*** HEAD LINE ***

 5/ 3 My Articlesに「医療法人制度改革の動向」「不透明な時代の病院経営戦略」を掲載。
 5/ 3  今月の巻頭言を更新しました。私の講演予定を更新。
12/  7 最近の話題を改訂。医療法改正や社会医療法人など掲載。
12/  7 ご意見・往復書簡に大学病院事務のY氏からいただいた書簡を掲載。
12/  7 My Articlesに「患者の視点重視のための具体策」を掲載。
10/  8 My Articlesに「医療における個人情報保護対策」を掲載。
 8/  2 My Articlesに「地域連携と電子カルテ」を掲載。
 7/  1 My Articlesに「医療の質向上と効率化経営は両立するか」を掲載。
**独自ドメインhttp://www.e-iryou.com (いい医療 ドット コム)もご利用ください**
**医療経営フォーラム開設中。情報交換の場として利用ください**
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医療経営のためのビジネストレンドBOOKs for Medical Management開設中**

*** 今月の巻頭言 ***

前から後ろへ

 医療連携には「前方連携」と「後方連携」がある。「前方」は診療所から病院専門科への紹介である。しかし、「後方」は病院から診療所への紹介にとどまらず、患者を軸にした継続的な医療を双方が連携しながら行っていくものである。
 この流れは、この4月の診療報酬改定の底流に流れているようなのである。3.16%のマイナス改定は病院にも診療所にも極めて大きな影響を与える。その中でも、病院における紹介率を担保とした急性期加算の廃止は、強引に紹介率を上げてきたいわゆる都市型大病院で億単位の減収を招くという。特に、紹介率アップを目的とした外来分離を敢行した病院においてその影響は大なのである。
 私は、この紹介率アップを目的とした外来分離には大儀はないと主張してきた。というのは、患者の視点では、外来〜入院が分離されるわずらわしさがあり、さらに同じ医療を受けても医療費が高くなってしまうこと、病院の視点では人員や設備の重複配備を免れず効率性に欠けることなど両者の視点からすると、何らメリットはないと思ってきたのである。
 これに変わり、今回の改訂では在宅医療、特にかかりつけ医(家庭医)による終末期在宅医療に潤沢な診療報酬が付けられたのである。さらに、一部の疾患だけではあるものの地域連携パスという概念が新たに取り入れられたのである。
 まさに、従来の連携とは名ばかりの新患紹介重視から、退院後の患者のライフサイクルに合わせた連携の必要性が認められたということになろう。患者のライフサイクルの中では、必ずしも入院または在宅ときれいに分けられるものではないだろう。入院があり、在宅があり、また入院に在宅にとその病期に応じたサイクルがあるに違いない。そのサイクルの中でおのおの最も適切なサービス提供者が密接に連携していく姿が求められていくだろう。
 今の医療制度の改悪を嘆いてもしょうがない。今与えられている条件の中で、患者〜医療機関の双方の視点で最も取組まなければならないことは、この「後方」連携であることを肝に銘じて、連携のあるべき姿を模索していきたいものである。

今月の巻頭言バックナンバー

 www.mayo.edu

神野正博

特別医療法人董仙会 理事長
恵寿総合病院 院長

kanno@keiju.co.jp

神野正博(H12.4大阪にて)

恵寿総合病院
(東側より増築棟を望む)

病院最上階展望露天風呂

病院内健康介護ショップめぐみ
(特別医療法人直営)