fj.*の歩き方 (1996 Apr) (2.1)
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2.「fj.*参加者への箴言」


博:本郷くん。いいかね、まず最初に、「fj.*参加者への箴言」を示そうかな。
本:おや、死紙博士。ほぉ、これはまた、いったい、大層なものをするんですね。
  ところで、「箴言」って何ですか。....。あ、はいはい、自分で調べますよ。

博:まあ、これは、fj.*に参加する場合の、心得みたいなものをまとめたものだ。
  これらは経験則であり、「こう行動したり、こう考えた方が効率的なようだ」
  というぐらいなものだ。それ以上のものではない。それ以下でもないがな。

本:ということは、fj.*に参加する以上は、必ず守らねばならぬといった、原理
  原則みたいなものではない、ということですね。ううむ、逃げてるのかな。
博:そうだ。なにせ、時代と状況によりどんどんと変化していくものなんだな。

本:ま、ここに書いたのは、こういう考えもあるんだよって、ことなんですよね。
博:そうだ。それに、fj.*を造っていくのは、君達なんだから、自分達で変化さ
  せていくものだ、ってことでもあるんだ。ともあれ、まあ、以下に示すぞ。


・fj.*は、ネットワークのコミュニティ、すなわちそれは、人の社会ぞ。

本:どういうことです。結局は、機械が接続されたネットワークなわけでしょ。

博:まあ、接続しているという物理的な話ではそうだが、そこに参加している人
  のネットワークによって成立しているのも事実なわけで、そういう意味で、
  コミュニティ、社会なんだよ。それにだな、人間という矛盾しかつ完全でな
  い存在からできている社会ゆえに、fj.*という社会も、矛盾もあり、完全で
  はないんだな。そこんとこが、機械や数式のようには、そう簡単には割り切
  れない部分が多いんだ。割ろうとすると、余りが結構出てきちゃうんだな。

本:ということは何ですか、fj.*という社会には、会社や学校とかの人間による
  社会・組織と同様に、例えばですね、明るい面と暗い面があるわけですか。

博:そうだよ。だから、そこに参加していけば、例えば、腹の立つこともあるし、
  嫌な気分になることだってあるんだよ。いや、もちろん、影だけではなく光
  もあるさ。だから、例えば、何かに感動したり、良い目を見て得したり、何
  かを得ることだってある。そう、結局は、fj.*は、人間による社会なんだよ。

本:なるほど。だから良いこともあれば悪いこともある、ってことなんですね。

博:そういうこと。社会だと思っていれば、多少は気分が楽になると思うんだが。


・fj.*で、友を作ろう、若者よ、君の人生、豊かにぞなる。

本:そら、まあ、fj.*には、知り合いになる機会、友人を作る機会がころがって
  いますわね。見たことも会ったこともない人達と、話ができるわけですから。

博:そうだよ。機械いや、機会があるんだ。もっとも、友を持つのが嫌いな人も
  いるだろう。まあ、それはそれで仕方ないけど。でもね、これはあくまでも
  一般論だけど、友っていうは、君の人生を豊かにしてくれるんじゃないかな。
  無論、良き友ができるとは保障できないわな。悪い友人だってできちゃうな。

本:でも、それって、普通の社会とて同じことじゃないですか?それに、何が良
  い友人か、悪い友人かってのも、うーん、ホント、むずかしいとこですね。

博:とにかく、友人のできる機会が、他の社会同様に、fj.*にもあるはずだよ。
  喜びの時にはそれをわかちあえ、悩める時には相談ができる、そういうfj.*
  の知り合いを、いや、どういう場合でもそうだけど、持ちたいじゃないか。

本:そうですね。あ、博士。博士は、僕にとっては、「友人」で、しょうか?

博:本郷君。何をいっとるのかね。ネットうんぬんの前に、「上司」じゃないか。


・fj.*の、電子メールや、Netnews、とても便利だ、どんどん使おう。

本:確かに便利ですね。うん。そう思いますね。なにしろ、日本中、いや世界中
  とかの広い範囲に伝わりますもんね。それに、雑誌や新聞よりも反応が早い
  し、なにより気安く使えますよね。いやぁ、ホント、これ、便利ですもん。

博:そうだよ、便利さがいっぱいあるんだ。ぢゃが、その便利さや特性は、時に
  は、好ましくない方向に、物事を加速することもあるのだよ。例えば、だ、
  Netnewsの場合、結構広い範囲に伝わるために、予期せぬ反応が出てくる危
  険もあるのだ。そして、電子メールっていうのは反応が結構早いため、生の
  反応を相互にぶつけ合ってしまい、ともすると感情的になる危険もあるんだ。
  さらには、便利ということから来る気安さから、ともすると、下品で粗野な
  言葉を使ってしまいがちになる。そして、それが相手を怒らせたりするんだ。

本:ということは、電子メールやNetnewsの使い方には常に注意するべきですね。

博:そうぢゃ。ハサミだろうが原子力にしてもそうなんだが、強力で便利なもの
  っていうのは、「使いよう」が重要なんだな。でも、そもそも使わにゃその
  便利さは出ないわな。投稿できないサイト(「Read Only Site(ROS)」)
  ってのは、やっぱり、不便だと思うわな。ま、色々と事情はあるにせよ、ね。

本:まあ、そういう特殊事情の人は別として、ひとまず置いておいてナイナイし
  ておきまして。まあ、使えば便利なものだから、もっとより積極的に、もち
  ろん上手に、利用すれば、もっともっと便利で結構だってことなんですね。


・fj.*で、大人になれよ、若者よ、自己中心の、ガキになるなよ。

本:さっきから出ているように、fj.*ってのは、いってみれば、社会なんですね。

博:そうじゃよ。普通の社会同様に、行動するのに、それなりに良識と責任をも
  つべきだな。自己中心のガキにならず、一人の社会人として、つまり、大人
  になる必要があるのだな。その為には、自分のことばかり考えるのではなく、
  他人の権利を認めることが必要なんだよ。言うのは簡単な話ではあるけどね。

本:そうですね。そもそも、fj.*への記事ってのは、皆の目が通るんですよね。
  なんちゅーか、いってみれば、公共の場って感じかなぁ。そういう所に投稿
  するという意識がどこかに必要なんですよね。うーむ考えると大変だなぁ。

博:そうだな。でも、それは何も困難なことではないよ。はっきりいってしまえ
  ば、普通の常識で判断できることだし、誰だって、普通の社会の中では、そ
  うやってることなんだよ。法律とか規則がどうこうというより、それ以前に、
  社会常識として、暗黙の上にやっていいこと、悪いことってのが、やっぱり
  あるんだよね。それを知らないで行動するのが、悪い意味でのガキなんだよ。

本:まあ、あんまり常識にとらわれるってのも、ねぇ、どうかと思いますけどね。

博:何も嫌らしい大人びた行為をしろっていうんじゃないのさ。普通の常識を持
  ちなさいってことだよ。まあ、そこらは、自分で判断してもらいたいなぁ。

本:まあ、自己中心のガキ的にふるまっていると、長い目でみれば、結局は自分
  の損になることも多いんですね。周囲といらん摩擦をしないようにした方が、
  精神的にも楽なんですよね。だから、いい意味で大人になりたいものですね。


・fj.*の、慣習それは、伝統の、歴史経験、積みて作れり。

本:へえ、fj.*にも、それなりに歴史とか伝統ってのが存在するんですね。

博:そうだよ。まあ、京都遷都がどうとかと比較してはいけないな。あくまでも
  「それなり」だが。でも、結構長いといえば長いんだな。そういう社会だか
  ら一人の参加者としては、やはり、fj.*という社会のルールを、いや、暗黙
  的なものだから、場の空気っていった方が正確かなぁ、学ぶ必要があるんだ。

本:そうはいってもねぇ。fj.*の伝統とか習慣に、それも悪いやつに、無条件に
  何も考えずに従うってのも、それもどうかと、私なぞ思うんですけどねぇ。

博:そらそうだ。そこらは自分で判断すればいいさ。でもね、逆もいえるんだ。
  何も考えずに、それも何の理由もなくfj.*の伝統や習慣を破壊するってのも、
  fj.*って社会を混乱させるだけだよ。せっかくそこにある場の空気を、傍若
  無人に壊わすってのも、それは結構困る行為だよ。そもそも、fj.*の伝統や
  習慣っていうものには、それなりに過去の経験から得られた合理的なものも
  結構あるんだ。もちろん、古くなって化石化しているものだってあるけどね。

本:ふーん。合理的ねぇ。まあ、普通の社会の場合でもそうなんですけど、そこ
  の場の空気に溶けこむには、ルールっていうか、風俗習慣あたりを知り、そ
  れに慣れて、それからそれを改善していく、って方がいい場合が多いですね。

博:そうだよ。あまり意味のない対立構造を作って、不要な緊張を作ることはな
  いんだよ。まあ、fj.*も結構ダイナミックでね、そんなに捨てた所じゃない
  んだよ。悪習っぽいのは、だんだんと風化していって消えていくんだからね。

本:ま、そういうfj.*に自然に慣れていった方が、結局は「楽」ってことですね。


・fj.*で、読者の存在、重要で、無視せぬだけの、余裕あるべし。

本:どういうことかなぁ。読者ってのは、読む人でしょ。そら重要じゃないすか。

博:そうはいうけどね、議論になっちゃうと、どうしても、相手になっている活
  発な発言者だけしか意識できなくなる傾向があるんだ。そういう発言者って
  のは実は、あくまでも氷山の一角なんだよね。だから、記事の発言者だけし
  かいないと思って行動しちゃうと、氷山を見失なって、怪我するんだよね。

本:ふうん。ということは、fj.*っては、思ったより大きな「社会」なんですね。

博:そう、ネットの向こうには、君が思っているよりもはるかに沢山の読者がい
  るんだな。ゴキブリじゃないけど、一人反論者がいれば、その裏には30人
  いると考えてもいいかもしれない。だから、普段君が属しているような身近
  な日常のコミュニティよりは、はるかに多くの人がいるんだ。なにせ広い社
  会だろ、君の狭い範囲での常識が、他の人には通用しないこともあるんだな。

本:なるほど。それだけ広ければ、ネットの向こうには、同じ考えの人もいれば、
  もしかすると、違う考えの人もいる可能性が常にあるっていうことですね。

博:そうだよ。なにせ広い社会だから、こちらの善意が受け入れられるっていう
  場合だけではなく、時には、こちらの善意が悪意に取られることもあるんだ。

本:こちらは善意なのに悪意にとられてしまう、それって、本当に悲劇ですね。

博:そう。だから、自分の環境とかが、一般的であると思い込み、それを前提に
  してしまうのは、とても危険な行為なんだ。そして、自分と違う価値観や環
  境の人達を、ただ排除せず、度量を持って容認するだけの余裕がないと、悲
  劇はなかなか終らないのさ。自分と違う相手を憎んだり、被害者意識を持っ
  たりするのは、悲劇を長びかせてしまうことが多くて、あんまり効果的では
  ないんだ。そして、誰も彼も得することなく、ひたすら消耗してしまうんだ。

本:それって、戦争の悲劇ってかんじですよね。では、どうしたらいいでしょう。

博:だから、相手の立場や状況に立って物事を考える、そしてそれができるだけ
  の精神的余裕を持ちたまえ。なあに、ゆとりがあれば、気の持ちようで、悲
  劇的状況も楽になるし、解決できないことも、解決できるかもしれないから。


・fj.*よ、相互扶助する、社会たれ、可能な人から、それをやるべし。

博:fj.*では、困っていれば、特別の係ではなく、普通の参加者が助けてくれる。

本:じゃ、困っている人を見つけたら、なるべく助けてあげるべきなんですね。

博:そうだよ。fj.*では、みんなにボランティアになれる資格があるんだ。それ
  は義務というよりは、権利といってもいいな。そうであっても、ボランティ
  アをしていくことが期待されているから、義務といってもいいね。義務であ
  れ権利であれとにかく、相互に扶助していこうじゃないか。いや、そういう
  行為をするように、常にfj.*に対して参加していく、という積極的な行動を
  するという姿勢にこそ意義があるのだよ。参加することに意義があるんだ。

本:そうですか。でも考えてみると、相互に助け合うのは、なにもfj.*に限った
  ことではないですよね。普通の社会だって、直接であれ間接であれ相互に助
  け合うじゃないですか。fj.*ってのは、もっと焼肉定食、もとい、弱肉強食
  の怖い所じゃないかと思ってましたけど。怖い所という噂もありますから。

博:「タフでなければfj.*には参加できない。しかし、優しくなければ、fj.*に
  参加する資格はない」ってとこかな。「自分には厳しく、他人には優しい」
  そういう姿勢といえばわかってくれるかな?そのタフさは必要なんだよね。

本:ふうん。互いに肩寄せ合ってタフに生きていく、いわば、そんなんかなぁ?

博:そうそう。それに、相互に助けるのって、何も誰かに命令されたり、規則に
  あるからするってのじゃなくて、やっぱり、自発的にやってきたいよね。

本:なるほど、相互に助けていけば、自然と住み易くなってくってことですな。


・fj.*よ、自治と民主の、社会たれ、合意とるにも、大変だとも。

本:fj.*ってのは、権威とか、権力ってのは、やっぱあるんですよね。

博:うーん、経験的にいっても実際にも、fj.*には、権威とか権力なぞないのだ
  が、それがあると思い込んでいる人は存在するな。まあ、そう思っている方
  が楽である場合もあるからね。他人に従い、誰かに言われるままに行動して
  いくって方が楽な場合もあるわけだからね。そういう人生は否定しないけど。
  だって、自分達のことは自分達で決定していかねばならない、ってのは、結
  構大変なんだね。それなりにエネルギーはいるし、責任もあるわけだしね。
  でも、ホントいうと、fj.*には、権威とか権力っていうものは、ないんだよ。

本:へえ。じゃ、何か特別の権限を持って、それがあることで、他の人を従わせ
  るような、「お上」みたいなことって、fj.*においてはできないわけですね。

博:fj.*には「お上」的なものはないっ!まあ、皆が賛同した意見は、その賛同
  があったということで、強い力のある意見になるけどね。だからといって、
  少数の意見を無視していいというわけではないぞ。ともかく、皆の賛同をも
  らうことが必要なんだ。いいかえれば、fj.*では、何らかの形で、皆に問題
  点を問い議論をし、その上で合意形成ということをしなければならないんだ。

本:で、その合意形成された結果が、それが効力を持っていく、ってことですね。

博:そういうこと。でも、合意形成の手間ってのは、目茶楽ではないんだよ。意
  見を認めさせるには相手を説得し、賛同者を集るという、いわば民主的な手
  順が必要だからな。多くの人からなる社会のfj.*では、民主的な自治をやっ
  ていく以上は、多少の手間は必要だし、それを避けては通れないんだねぇ。

本:でも、それって、fj.*だけのことではないですね。またもやですが、普通の
  社会も同じですよね。で、多少の面倒や手間はあっても、効率が多少悪くて
  も、fj.*においては、自治と民主は維持してきたい、ってことなんですね。


・fj.*は、個人が参加、するものなり、肩書きなどは、気にするなかれ。

本:ということは何ですか、個人でしょ。所属する組織上の地位や立場を離れて、
  自分個人として物を言うことになるわけですよね。だから、自由に発言でき
  るし、肩書きで物を言うようなことは歓迎されないし、肩書きによる弊害が
  ないってことですね。うーん、これって、日本社会では珍らしいですよね。

博:まあ、そうだけど、現実的にいえば、誰しもそうだけど、所属する組織から
  は、完全に自由ではあり得ないのさ。そりゃそうだよね。なにせ人間社会だか
  ら、1か0かというもんじゃなくて、そう簡単に割り切れるもんじゃない。
  でも、範囲が限られていても、fj.*では、なるべく個人として自由に発言し、
  またそういうことが出来る場所であり続けるように、努力したいものだね。

本:でもねぇ、いかにネットワーク上でも、博士ってのは、私にとっては、やっ
  ぱ上司ですからね。こら仕方ないですよね。相手の所属を意識しないように
  するってのには、こら、もう、ものすごいなお一層の努力が必要なんですね。

博:そうだよ。あらゆるしがらみから切り離れた個人には、そう簡単にはなれな
  いのさ。それに、あったっていいじゃないか。そうでなくても、fj.*で活動
  していれば、fj.*の中でのポジション、fj.*という社会での位置ってのがで
  きてしまうんだな。例えば、fj.*の御意見番とか、初心者の質問に回答して
  くれる人とかね。そういうのからも、常に離れていられるかっていると、ま、
  むずかしいね。だから、読む方も、そういうのを気にしないようにしたいね。

本:ということは、いわば、できる範囲でなるべく努力する、ってことですね。

博:そういうこと。無理は何事でもいけないからね。まあ、無理のない範囲でね。


・fj.*で、言葉を選ぶ、努力さえ、何事ならん、意図が伝わる。

本:fj.*ってのは文章ですよね。文章作法からいえば、よく考慮された、簡潔で、
  しかも的を射、当を得たた言葉の方が、相手に意図を伝えやすいんですよね。

博:そらそうだ。なにせ、fj.*ってのは、人と人とがコミュニケーションをとる
  ってのが根本の目的のひとつだからな。その目的のためには、一番効果的・
  効率的に書く、ということを、参加者は常に考えていかねばならんだろうな。

本:でも、どう書けば、より効果的に自分の意図を相手に伝えらえるかというの
  は、結構大変ですよね。特に、fj.*みたいに不特定多数のような状況ではね。

博:そうだよね。それに、やっぱ、文字だけの情報ってのも、おのずから限界と
  いうものがあるんだよね。なかなか、文字だけでは、相手に自分の本意が伝
  わらず、もどかしい事も多いんだよね。もう、見せればそれで済むのにね。

本:そうですよ。そして、相手によっては、悪意かどうかは知らないけど、書い
  た本人が想像だにしない、変な解釈しちゃうことも、結構あるんですよね。

博:まあ、fj.*では、いや、どこでもそうだけど、書いて伝えるのは大変だ。で
  も、皆、それをやってるんだよ。誰しもそれなりに努力はしてるんだよ。書
  きすぎても相手に誤解されるしね。逆に、何も書かねば、何も伝わらないん
  だ。ある程度は書かないと、うまく伝わらないんだよ。だから、あまりに簡
  潔すぎて舌足らずになるのも困るしね。まあ、一言多すぎず、かといって、
  一言足らないこともないような、そこらの塩梅は、自分で判断してほしいね。

本:わかりました。まあ、多少は意識して、相手に伝わるように書きましょう。
  そういう努力ってのは、いつかはむくわれるし、その努力を惜んでいると、
  結局かえって意志疎通ができなくて、余計な手間がいるわけですからね。


・fj.*で、人格変わる、人もいる、字面で判断、後で後悔。

本:よくいわれることですけど、「運転すると人格が変化する」といいますよね。
  fj.*でも、投稿するとなると、暴走っていうかそうなる人もいるんですか。

博:そうなんだ。「投稿すると人格が変化する」人って、案外いるんだよ。多い
  のは、夜郎自大のようになって、傍若無人な発言をしてしまう人かなぁ。そ
  うでのあくもて、フランクで堅苦しくなくしようとして、野卑で粗な人格に
  なってしまう人も多いんだよね。でも、そういう人って、会ってみるとそう
  ではなく、むしろ気の小さい人だったりするから面白いといえば面白いけど。

本:じゃ、普段はそういう発言などは、とてもしそうもないような人なんですね?

博:そう。普段は大人しいのに、いったん投稿となると、もう、すごい人格にな
  ってしまう人ってわけでだ。だから、そういう人が書かれた記事を読んで、
  「その人の隠された本当の人格が出ている」と、感じてしまう事も多いんだ。

本:え、そんなぁ。それはちょっと考えすぎですよ。隠されてるだなんて、ねぇ。
  ネットの上だけの人格というか、わざとしている人だっているんでしょうよ。

博:そうかもしれない。そうであるとしよう。そう、たとえその人格が、ネット
  の上だけの人格であったとしても、だ。fj.*では、その人格が全て、それで
  判断されてしまうんだよ。そういう人となりであると判断されてしまうんだ。

本:あ、それは偏見ですよ。相手の人格を文章だけから判断して、それも問題だ
  けど、さらには、その判断から、記事を色眼鏡で見るならば、危険でしょ。

博:そらそうだよ。偏見を持って読むのはいけない。でも、そうしたくなる人が
  いても仕方がないんだよ。でもね。何もそう思われるような、人格を疑われ
  るような文章を書くことはないと思うよ。何もわざと偏見をもって見られる
  ことはないじゃないか。だから、自分の文章を、冷静に他人の目のつもりで
  チェックしてごらん。それでいいのかどうか、気をつけてみた方がいいよ。


・fj.*の、書き過ぎ常に、事故のもと、相手を馬鹿と、言うは禁物。

博:まあ、誰しもそうなんだけど、若さゆえってのかな、思い入れとか正義感っ
  てのがあって、カッとなるタイプの人はいるよね。でも、それってのもほど
  ほどにしておかないと、周囲の迷惑だ。カッとしたら頭を冷やしてほしいな。

本:まあ、議論している人達が熱くなればなるだけ、外から見ると滑稽に見える
  だけですもんね。いや、見ているぶんには、結構面白いもんじゃないですか。

博:そう。それは否定できない。それにまぁ、相手が曲解するのは、相手に悪意
  があるせいだけではないんだよね。自分の書き方が悪い場合もあるんだから。
  そういうわけで、他人の記事は、怒るんじゃなくて、善意に解釈しようよ。

本:それから、これは私がいいたいことなんですけど。自分の記事やメールって
  いうのが、相手にとっては、凶器になることを知っておいてほしいんですよ。

博:何度も言うことになるけど、やっぱり、投稿したり出す前にもう一度、自分
  の記事とかメールをよく読んでみるだけの余裕をもちたいね。そうやること
  で、自分の記事を客観的に見るようにしたいものだな。そうして、言いすぎ
  たり、感情的すぎないか、チェックしたいよね。実際にやるのは、難しいが。

本:どうも、ついつい言葉が過激になってしまうのは、fj.*の傾向みたいですね。
  どこか人格が変化するせいか、皆さん、普通の生活では到底言わない過激な
  発言を平気で、しかも、多発ぎみにしてしまいがちな傾向があるようですね。

博:まあ、普通の社会でもそうなんだけど、社会性のない人っていうのは、日常
  から過激な発言をしている場合が多いね。またそういう発言をすると、狭い
  好意的な知り合いだけの範囲コミュニティなんかだと、一目置かれるような
  傾向があるるよね。だから、過激な発言をするのが癖になっちゃっている人
  も、結構いることはいるんだよね。でも、そういう過激発言の癖っていうの
  は、広いし、好意的な知り合いだけがいるわけではないfj.*では、あんまり
  通用しないと思った方がいいね。むしろ、嫌われるだけかもしれないよね。

本:博士、私、思うんですけど。ネットの上の表面的な議論の結論なんて、実は、
  全員の結論ではないように思うんです。広いネットのむこうには、私みたい
  に、冷めた目で見ている読者が、いっぱいいると思うんですよ。また、運営
  だの何だのならともかく、論争の中でも、好みや価値観の問題になると、必
  ずしも結論を出す必要がないし、そういうものものも多いんじゃないかなぁ。

博:まあ、そうかもね。議論に参加するなら、そこらも考えておいてほしいね。

本:ま、感情的になって言いすぎると、結局自分の為にならないってことですね。


・困ったら、嘆く前にぞ、fj.*で、広く浅くに、皆に聞くべき。

本:まさに困った時のfj.*頼みですよね。

博:でも最初は、自分の周囲で解決できるならば、そこで解決した方が効果的だ
  よ。地域性のあるようなことは、そっちの方が楽なこともあるわけだしね。

本:でも、fj.*に聞いた方が効果的なことだって結構あると思いますよ。なにし
  ろ、fj.*に質問すると、直接解決する意見がきけなくても、参考意見はきけ
  るわけですから。それに、狭い範囲では見つからないことも見つかりますね。

博:でもねぇ。、電子メールだってあるし、郵便だって、電話だって、FAXだって、
  何だってあるんだよ。fj.*だけが唯一無二だと思い込んでしまうと、思考が
  硬直してしまうぞ。なにがなんでもfj.*でなければ駄目などと思い込まない
  ようにしてほしいな。fj.*は、いくつかある選択肢のうちのひとつなんだよ。

本:fj.*を、賢く使って、いいくらし、っていうことですかね。


・読みたいと、思う記事書け、若者よ、fj.*へと、貢献するべし

博:自分の記事の最初の読者は、すなわち、自分なのである。その自分ですら読
  みたくないような記事を書いたとして、いったい誰が喜ぶというのだろう。

本:でもですよ。博士だって判るでしょう。投稿行為自体の楽しみもあるんです。

博:でも、投稿する楽しみよりも、読んで反響があった方がよりうれしいぞ。だ
  から、せめて、自分だけでも読みたいという気の記事を書こうではないか。

本:そういえば、人の記事を批評したり、下らない屑だ、塵芥だと、けなすのは
  簡単ですよね。そういう意味で、人に読みたい記事を書けとか、読みたくな
  い記事は書くなと言うだけではなく、それよりも、自分が良いと思う記事を
  自分で書いていく方が、いってみれば、よっぽど建設的行為なんですよね。

博:そのとーり。自分が読みたいと思う記事を、皆で書いていこうではないか。
  そうしていけば、fj.*も少しずつだが、変化していくのではないだろうか。

本:でもぉ、良い方か悪い方か、どっちに変化してくかはわからないけどね。

博:そうなんだけど。でも、ま、少しずつでも、fj.*を変化させていこうよ。ね。

本:そうですね。そういう、ちょっとちょっとの積み重ねで、fj.*が良くなるっ
  てのが、結局、一番効果的な方法かもしれませんね。王道に近道なしってね。

博:そういうことじゃ。よいかな。では、以上でこの章を終るぞ。次は何かな。