fj.*の歩き方 (1996 Apr) (3.1)
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3.「入り口はこちらの巻」



3.1「fj.*って何?」

博:fj.*を知らずしてfj.*を語ることなかれ。fj.*を知り、fj.*を使わば、百戦
  危うからず。百読は一投稿に如かず。fj.*によるfj.*のためのfj.*によるfj.*。
本:博士、いったい何のことをいってるんですか。ちぃとも、訳がわかりません。
博:こういうのをアイキャッチといってな、あまり意味はないのだ。ま、fj.*と
  は何か、というのを、だいたい、でいいから、知っておいてほしいのだな。


3.1.1「fj.*って....」

本:博士、fjって何ですか。ま、まさか、一部業界で使っている用語ですけど、
  Fujitsuのことですか?ふうむ、富士通もやるもんですね。なるほどねぇ。

博:ちゃうちゃう。アブソリュートリィちゃうよ。ニュースグループのトップド
  メインの1つで、起源をいえば、From Japanからきているんじゃよ。だから、
  jp.inetとか、tnnとかと同じトップドメインなんだよ。ま、たしかに一部で
  FJとかfjと書くと、Fujitsuと思うおっさんもおるんだな。だから、それが
  厭で、なるべくFujitsuと区別する為に、fj.*と書く人もいないでもないな。

本:ということは、from japan、日本から、ですから、世界へ、ってことですか?

博:ま、語源的にいえば、compとかrecがnetだった昔、from ARPAということで、
  faってのがあってな、それからfjってのができたというわけなんだな。まぁ、
  今は、米国、欧州、豪州、などでも読めるわな。国内だけでなく、国外にも
  配布されており、外国から投稿している人もいるのだよ。だから、fjといっ
  ても国内だけではないんだな。それに、jはjでも、Japaneseのことだと思っ
  ている人は多いな。まあ、ジョークだが、For Japaneseだという人もいる。
  あ、それにだな、Internetの本というのが米国などでいくつか出版されてお
  るのだが、そこにもfjについての記事がしっかりあり、「日本語でおこなわ
  れる」と書かれたりしておる。それで、かえって混乱していないでもないな。

本:ということは、fj.*とは、日本におけるInternetのこと、でいいんですか。

博:いや、そうでもない。fj.*とはむしろ、Netnewsというサービスのことを指
  すんじゃよ。ま、それは基本的には、まあ、広い意味でのBBSの一種だと思
  っていれば間違いがない。だいたい、大学とかの研究室とか、計算機センタ
  ーとか公的機関や企業、はたまた個人が持っている計算機からも使えるのじ
  ゃが、そうだな、いわゆるパソ通(パソコン通信)とは違うのなんじゃな。

本:Netnewsっていうのがよくわからないけど、パソ通とはどう違うんですか。

博:それは後でゆっくり説明するとして。まあ、何万何千という人が、同時に、
  分散的に、読んだり投稿したりしている、日本でも最大規模の非営利的な
  Netnewsのサービスといっても過言ではないな。ちょっと言いすぎかなぁ。

  あ、それから、この「非営利」ということなんじゃが、この用語の定義は結
  構むずかしくてな。またfj.*をどうするかというのも人によって意見が違っ
  ていて、例えば、「会社員が参加していればそれはすべて営利だ」という人
  もいれば「アカデミックなればOK」という人もいれば、「ネットに参加す
  る人に利益があれば営利だってOK」という人もいるんだ。そこらはまだ議
  論があるところだ。でも、昔からfj.*は、「非営利」ということになってい
  たし、そうでなくても「露骨な営業活動」は嫌われるから、まあ、露骨な営
  利主義の行動は、今でも、fj.*においてはやらない方がいいと、儂は思うぞ。

本:でも、あのう。Netnewsって何ですか?なぁんとなく、わかるんですけど。

博:簡単にいえば、NetのNews、ネットワークでのニュースだ。以上、終り。

本:あ、あのう。後で説明があるにしろ、もうちょい説明して下さいよ。ねえ。

博:簡単にいえば、Newsといっても、新聞というわけではないんだぞ。というか、
  誰でも、記事を書いても読んでいいという、公開されている場所だ。もうち
  ょいいえば、読み書きにより参加している人達が、連絡だの告知だの、議論
  だの会議だの、いろんなふうに相互にコミュニケーションをするための場所。

本:なんとなく、コミュニティの集会場というか、なんとか倶楽部の会報という
  か、うーん、むしろ、駅の伝言板とか、掲示板みたいなものなんですか?

博:まあ、そんなとこだ。で、fj.*というのは、そういった場、いや、コミュニ
  ケーションをする、コミュニティ、社会ということだな。まあ、ここらはま
  た後で話をすることになるけどね。お、それより、講義の時間だ。失礼。


3.1.2「fj.*とその周辺」

死紙です。えー、では今日の講義を開始します。テキストは、USO-800だ。

まず、fjとJUNET, WIDE, TISN, SINET, ...という関係について説明しよう。

数年前の昔はともかく、fj.*とJUNETとは別のものです。昔は JUNETのニュースグ
ループがfjでしたから、いわば、fj.*とJUNETは一体のものでした。しかし、今は
別のものです。そして、JUNET以外のキャリアーのネットワークができると、JUNET
はfj.*にとって、主要なキャリアーのネットワークという以上の意味はもたなくな
ったのです。

そのJUNET協会も発展的解消が予定されており、JUNETという言葉も過去のものに
なりつつあります。これも時代というものでしょう。

fj.*はいくつかのネットワークの上を流れていくサービスと思えばよろしいでし
ょう。そのネットワークとしては、JUNET, WIDE, TISN, SINET, WINCなどがあり、
さらには、外国にまでいくとNSF-NETやUUNETなどが含まれているのです。この頃
は、SPINだのIIJといったものもでてきております。

基本的には、Internet形式で(user@domain というアドレスで)メールをやりとり
できる、その到達性のある所では、fj.*を読むようにもっていくことができます。

次に、fjとtnnとjp.inetの関係について説明しましょうか。

tnnもjp.inetもfj同様に、主に日本語で使われることの多いNetnewsです。
Netnewsのソフトの上で、fj.*と同じように読むことができます。しかし、キャ
リアーのネットワークによっては、流通に制限もあったりしますし、また、
jp.inetやtnnにもそれぞれ独自の運営方針等があるのです。jp.inetやtnnについ
ては、それぞれの参加方法等を参考にしてほしいと思います。

この中では、fj.*についてのみ言及していますが、かなりの部分は、jp.inetや
tnnでも参考になることもあります。しかし、基本的に別なものですので、そこ
のところは混同なさらないように、ここでお願いしたいと思います。