fj.*の歩き方 (1996 Apr) (3.2)
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3.2「fj.*のサービス」

本:で、博士。fj.*はだいたいわかりました。本当はまだわかんないけど。
博:「代替」でわかられても困るのだがな。
本:博士、私は、「大体」っていったんです。
博:それならそれでよろしい。では、Netnews以外に話が移るぞ。


3.2.1「fj.*と電子メール」

本:えーと。fj.*では、Netnewsだけなんですか?

博:まあ、Netnewsでは、reply mailといって、ニュース投稿に対して電子メー
  ルでもやりとりできるのが普通だから、まあ、各ネットワークの上でサービ
  スされている、電子メールも、fj.*の一部とも考えられないこともないな。

本:では、fj.*には電子メールもあるということなんですか?Netnewsだけでは
  ないんですか?とすると、話が変になりはしませんか。

博:そうそう先走らないように。まあ、電子メールはfj.*とは直接関係はない。
  だからといって、完全に無関係でもない。まあ、ここはひとつ、ついでに説
  明をしていると思ってくれたまえ。

本:では、電子メールは誰にでも届くんでしょうか。この頃は、海外からの投稿
  も増えてますし、また、fj.*に投稿した記事に対して海外からreply mailが
  来ることも珍しくないですね。

博:しかしだな。日本では学術関係は、Internetとして海外と電子メールをやり
  とりできるのが保証されておる。問題は、企業の場合だな。

本:え、企業だと海外と電子メールがやりとりできないんですか。

博:いやいや、どのネットワークに接続しているかによって事情が違うのだ。
  だから、場所によっては、というか、かなりの所では、海外とメールをやり
  とりできる所がある。しかし、fj.*が読めるネットワークに接続しているか
  らといっても、未だに海外へメールを送れない場合があるんだ。

本:え。まあ、色々と事情というものがあるんでしょうね。

博:そう。簡単には言えないようなものがある場合がある。まあ、そういう海外
  とのメールのやりとりのできない場所の人が、例えば、海外からreply mail
  をもらうとする。そうすると、日本に到着しないこともあるな。そうでない
  場合でも、何らかの警告付きでメールが来たりする。

本:でも、到着すれば勝ちですよ。そんなの、無視してもいいんでしょ。

博:おいおい。こうした警告を無視するのではなく、なるべく早い時期に海外と
  のメールが可能になるように、何らかの努力をしてほしいのだな。まあ、商
  用のInternet接続をサービスする会社や、地域でInternet接続をする組織体
  が増えてきてるから、そういう所を利用すれば、できるようになるはずだな。
  これからの時代、なるべくそういうのができるようにしてほしいものじゃ。
  色々と事情はあるとは思うがな。でも、そういう訳にはいかんじゃろうて。

本:ふーん。でも、海外にいる人は、日本の企業の中には海外からメールを受け
  取らない所もあるのだ、ということを知らないんじゃないのかなぁ。

博:まあ、そうなのだ。せめてこれを読んだ人は、そういうこともあることを知
  っておいてほしいのだな。

本:ところで博士。電子メールを出す場合に注意しなければならないことって、
  何かあります?

博:まあ、本文の内容とか表現については、常識で判断すればOKだろうな。あ
  とは、コード系だな。通過する場所によっては8ビット目が通過しないこと
  もあるから、EUCだのShift-JISだのといったのは、注意しないと駄目だな。

本:でも、博士。通る所もあるんでしょ?うちの学校の中なんかOKですけど。

博:そら、通過するのがわかっている所や、相互に知った相手ならば、別にそれ
  ほど意識することもないのだな。どういうコード系を使おうが、どういう方
  式を採用しようが勝手じゃな。でも、fj.*で見かけた相手にはじめてメール
  するような場合には、確実に受けとってもらえそうな、7bitのJISでいくの
  が無難じゃないかな。まあ、場所によっては、自動変換してくれたりもする
  から、あまり気にしないで済むかもしれない。でも、ビット落ちして暗号と
  化したメールになるのは気にした方がいいぞ。

本:そうですね。で、博士。電子メールがらみで、あと注意した方がいいことは、
  何でしょうか。

博:To:だのCc:だのの所で、送る相手の宛先のアドレスを書くわな。

本:はい。どうせ後で説明があるでしょうが、hoge@hoi-hoiとかのやつですね。

博:そうそう。その時に、それを書く時と、そして、相手に出す時、その両方で
  それが誤ってないか確認をすべきだな。いや、ちゃんと確認しないた駄目だ。

本:でも、博士、まちがっていれば、メールってのは戻ってくるんでしょ?

博:まあ、受け取る人がないような誤り方ならば、まあ、それで済むんだ。
  しかし、例えば、IDに番号だの何だのを使っている所もあるし、そうでなく
  ても、ichikawaとishikawaのように、1字違いで別人になる場合もあるぞ。

本:おお、そうか。ishikawaさんに送るつもりでichikawaさんとこに届いたら、
  こら、ichikawaさんに失礼ですよね。

博:そうじゃ。エラーで返ってこないからといって、ミスがなかったという証
  拠にはならんのだよ。わはは。そうでなくても、変なメールをもらった
  ichikawaさんは困惑するし、ishikawaさんには連絡がとれないわけだな。
  で、送った方が自分の誤りを認めないようだと、もう、大混乱になるのだ。

本:ほんと、宛先のアドレスってのは、よーく確めないと、いけないんですね。

博:そうじゃ。「アドレスは、百回は確認してもまだ十分ではない」という言葉
  もあるぐらいでな。まあ、少なくとも、二回以上は確認をしてほしいものだ。

本:でも、相手に届いたかどうだか確認するにはどうすればいいのでしょうか?

博:まあ、確実な方法としては、「乞返事」とでも書いておくことだな。

本:わかりました。「もらったという」、返事をもらえばいいってことですね。

博:まあ、それって、電話でもいいけどね。返事をしあう方法であっても、
  「白黒山羊の手紙」問題が発生するな。どういう問題なのかは、各自で考え
  てもらいたい。まあ、アカデミックにいえば、通信損失が大きい場合でのア
  クノレッジを得る手順の問題ってことだ。まあ、がんばってくれたまえ。

本:あっ、めっちゃ手抜きぃ。

博:いいの。これでいいの。さあ、次、いこうか。

本:でもねぇ。到着したのがわかるようなネットもあるって聞きましたよ。

博:うう、しつこいなぁ。だから、電子メールはfj.*じゃないんだから。それは
  その人が使っているネットとかシステムによるのよ。わかったかなぁ。

本:うう、fj.*とは無関係だといったり、一部だといったり、違うっていったり、
  いったい電子メールって、fj.*の何なんでしょうね。

博:ま、電子メールについては、詳細は近くの人に聞いとくれ、ということさ。
  ということで、次いってしまうよ。いいね。

本:....。


3.2.2「fjにおける、電子メールとMLとNetnewsとは何だらほい?」

博:で、電子メールというのは、簡単にいえば、手紙です。一人とか、少数に私
  信を送るというかんじです。個人的な通信は電子メールが一番であるな。

本:そうですね、特定な人にだけ送るわけですから、読んでほしくない人にはい
  きませんもんね。

博:そうでもないぞ。エラーなどがあったりするとPostmasterの所に行くことも
  あるんだぞ。それに、さっきもいったが、相手を間違うことだってあるのさ。

本:ひえー、そういう危険もあるんですか。

博:あるのだよ。まあ、本当にプライバシーやセキュリティを保証してほしいな
  らば、暗号化するとか、手紙だの電話だの、より秘守性の高いメディアを利
  用することも考えるべきだな。まあ、普通の場合ならOKではあるがな。

本:わっかりました。まあ、そこらは便利さとセキュリティのバランスの問題で
  すね。ところで。いきなりですみませんが。MLって何でしょうか。

博:ML(mailing-list, mail-listともいう)は、電子メールの上に作られた同
  報通信サービスだな。これは、ある所に電子メールを送ると、自動的に登録
  した人それぞれにメールが送られるというやつだ。特定のグループの中で話
  をするには、MLが一番といっていいだろう。

本:そうですね、fj.mailとかfj.archives.answers等に、広く公開されている
  MLの一覧が結構あって、そこには参加する方法とかが書いてありますね。
  でも、非公開のMLってのもあるわけで、まあ、それはそうしている理由が
  あるということなんでしょうね。

博:そうそう。公開、非公開ってのは、そこのポリシーだからな。それに、茶々
  ばかりになる危険のあるニュースよりはMLの方が質が上がるという傾向も
  あるようだな。もっとも、茶々をやるためのMLってのもあるようだから、
  いちがいにはいえないようだが。まあ、広く公開されているものは、fj.mail
  あたりで、その活動状況なども書いてあるから、それを参考にしたまえ。

本:でも、まあ、MLに参加しようというだけ意欲のある人達とか、気心が知れ
  た人達がいるわけですから、ある意味で、居心地がいいと思いますね。それ
  にニュースってのは、いっちゃなんですけど、とんでもないアブナイ人がか
  らんできたりしますし、それこそ、あれですよ、こっちが盛り上がってるの
  に、なーんか、野暮ないちゃもんがついたり、イヤミな指摘とかが入るし。

博:ま、そこまで言うことはないのだが。まあ、そういう傾向はある。なにしろ、
  fj.*といったNetnewsは、広く門戸を開いているわけだ。まさに新聞的なも
  のだな。それはまあ、ゴミとか屑もまざるリスクはあるけれども、色々な意
  見を、広く聞くことができるわけだ。まあ、広い範囲の多数の人と話をする
  には、Netnewsが一番といっていいだろう。いや、MLによっては、読みたい
  人が多いと、fj.mail-listの下にもあるように、ニュースになって回覧され
  ているものもあるんだな。

本:とにかく、Netnewsだと、MLと比較すると、はるかに広い範囲で読んでも
  らえるわけですね。でもですね、さっきも博士がいってましたけど、あんま
  りうれしくない茶々とか雑音とかが入りやすいともいえますね。

博:まあ、それは、メディアとしての特性が違うんだから、仕方ないだろうな。

本:それに、Netnewsったって、fj.*のように日本中、いや世界中に出るものも
  あれば、地方とか組織でローカルに運用されているものもあるでしょ?そう
  いうのは、やはり伝達する範囲が色々あるわけで、だから、そこはやはり、
  いちいち選択して使わないと駄目なんでしょうね。

博:それは仕方ないな。まあ、何にしろ選択の余地があるということだ。これは
  結構便利な話だな。で、これをふまえて次の話にいくぞ。


3.2.3「メディアの選択」

博:そういうメディアとしての特性があるわけだな。だから、fj.*に参加してい
  る人は、何も無理して何が何でもNetnewsを利用しなくてもいいんだな。特
  定の相手に対してだったら、電子メールで十分だし、それこそ、相手によっ
  ては、電話だって、FAXだって、手紙だって、直接合うのだってあるわけだ。

本:そらそうですよ。荷物を送るのには、電子メールは使えませんもんね。彼女
  の声を聞きたいのに、電子メールじゃ、ね。

博:そういえば、こないだ本郷君は、彼女と5時間も長電話をしていたそうだな。

本:それは、プライベートなことです(きっぱり)。それに、それは過去の話です。
  もうとっくに振られました。あ、何を言わせんですか。とにかく、何を使うか、
  の選択は、メディアの特性を考えてやるべき、ということなんですね。

博:そうだな。他のメディアがあるんだから。それをうまく利用した方が、より
  便利になるということだ。

本:そうですね。特に、全くの特定の個人への用件でNetnewsを利用するのは、
  ちょっと問題ですね。

博:そうそう、それが、電子メールで済む内容ならば、電子メールの方がいいか
  もしれないのだな。なにしろ、Netnewsで話をすれば、それに対して広く反
  響が返ってくるのだ。そして、その反響は予測できないし、個人的な話でも
  Netnewsでした場合には、プライバシーは保証できないんだな。

本:そうですよ、だって、誰が見ているのか、予測できませんもん。

博:でもかなり個人的なメッセージであってもだな。より多数の利益になると思
  うなら、そういう内容ならば、ぜひNetnewsに情報を流してほしいと思うぞ。
  それは、fj.*というネットワークの社会(コミュニティ)の利益になるわけだ
  からな。

本:ま、そこらは、各自が判断するということですね。

博:そうだよ。その場合もあまり堅く考えないことだ。柔軟に対処したまえ。そ
  うそう、相手によっては、パソコン通信を多く利用している人もいるわけだ
  から、ネットの連携で電子メールをするという方法もあるわけだ。なにしろ、
  今や、いくつかのパソ通とInternetの間では、相互に電子メールをやりとり
  できるのだからな。