博:本郷君。抗議^H^H講義にいってくるぞ。 本:博士、何ですかその"^H"ってのは。 博:これは、fj.*ではよくあるやつでな。Backspaceのつもりだよ。 本:ああ、前の字を消してるということですね。 博:ま、お遊びみたいなものだよ(^_^;)。 本:最後のは、いわゆるひとつの顔マークですね。ふむ。fj.*でも使うんですね。 博:そうじゃ。fj.*の場合には、横になった :-) なんてのがよく使われておった。 本:おったということは、現在形ではないわけですね。 博:そう。:-) は、USENETの方で使われているやつで、ちょっと前まではfj.*で は、:-) とかが主流であったのだが、今では、横ではなく普通に見える(*_*) のようなのが主流のようだな。まあ、流行ってのもあるのだ。(_ _)。 本:博士、脱線してますよ。でも、ニュースグループの話で、例の作成とかのす る話をするつもりですか。 博:うん。するかもしれない。 本:でも、それって上級者向けの話じゃないんでしょうか。 博:まあ、そうではあるが、「どうしてhogeのニュースグループがないのぉ」と いう素朴な疑問に対して、マジに答を出したらこうなったんだ。まあ、知っ ておいて損はないから、まあ、面倒なら読みとばせばよろしいだけのこと。 本:まあいいや。博士、ニュースグループの話の、時間ですよぉ〜。
死紙です。それでは、えー、今回の抗議、もとい、講義をはじめることにする。 ニュースを読むの時に、読みたいニュースを探したり、毎日どういう順番でどの ニュースを読んでいくかを決める手がかりになるのが、ニュースグループ(News group、NGと略されることが多い)である。 fj.*にはたくさんのNGがあるのだ。といって、これを全部読むのは、かなり根 性がいるはずだし、そもそも、自分が興味も何も無いとこを無理に読むことはな いのだな。気になる人はここの付録でも見てもらいたい。数が結構あるだろう。 だいたい1日に千近い投稿があるんだ。これを全部読んだら、日が暮れちゃう。 だから、読みたい所を読む。その為に、NGがあるのだ。普通は、ニュースを読 むソフトには、そのNGを読む(subscribe)、読まない(unsubscribe)を、それぞ れのNGごとに設定をする機能があるはずだ。そういう機能を利用して、自分が読 みたいものだけ、興味あるものだけを読むようにすると楽であるぞ。 どんなNGがあるのかといった一覧表は、fj.news.listsやfj.archives.answers に定期的にポストされているはずだ。自分の読みたいものを読みやすくするため にも、一度は目を通してみるといいと思うぞ。まあ、ここの付録にもあるが、こ れとて最新ではないんだ。リストの最新のものは、ポストされているものを見た 方がいい。 「えっ、こんなの」といった、意外なNGがあるかもしれんし、自分の興味のあ る分野のものがなかったりするかもしれん。また、「fj.rec, fj.comp, fj.lang とかと、fj.booksが並んでいるのがなんとなく変」などと思う人もいるはずだな。 どうも自分の趣味とは合わない分類と思ったり、なんだかわけがわからないなぁ と感じる人もきっといると思うぞ。いや、思わん人もいるかもしれんがな。まあ、 どうでもいい話ではあるが。 だいたいの構造は、fjの下に、大分類があり、だんだんと細かくなっているのだ。 例えば、recは「娯楽」であり、socは「社会」、compは「計算機」、sciは「科 学」等がある。でも、必ずしもそうでないものが結構みうけられるということだ。 何事にも「例外」というものがあるというわけだ。 実はだな、fj.*のNGは、その時々に便利になるように少しずつ作られ改良され、 かつ、使われた状態でそれがおこなわれているのだ。そのため、なんとなく「変 化の途中の状態」のままになっているのだ。これは、多くの人が住んでいる街で、 街並みを区画整理しようとするのが結構大変ということにも通じると思うのだな。 そして、こうした、いわゆる「歴史的理由」によって、そういう経緯を知らぬ人 から見ると、いや、そういうのを知っている人であっても、ちょっと不合理な状 態になっていることがおきてしまうのだ、これが。 だが、fj.*のニュースグループの構成は、未来永劫ずっと保存されるものではな いのだ。それどころか、動きは少しずつかもしれぬが、時代とともに変化してい るのだ。そして、その変化は、諸君らの提案によって発生することもできるのだ。 もちろん、fj.*は多くのネットワークで流れており、それぞれで、fj.*を購読し ておる多くのサイト、いってみれば、会社や学校があるわけだ。そして、かなり 多い人達がfj.*に参加しているのだ。そう、多くの人からなる社会なのだ。だか ら、諸君が一人で提案したからといって、すぐにそれが実現する、というわけに はいかないのだ。まあ、これはどの人間社会でも同じことであろう。 何よりも、多くの他の人達が、NGの構造の変更の提案を認められることが肝腎 なのだな。こうしたNGの構造についての変更の提案を処理するためにfjの皆が 作り出したのが、「fj.*のNG管理の手引(NGMP)」というもので、これに したがって、fj.news.groupおよび、その下のfj.news.group.compといったNG で、提案、議論、承認といった処理がおこなわれておるのだ。 そして、変更については、ニュースグループ管理委員会が、実際の作業のために 必要な手続きを代行してくれておる。 このNGMPが採用しているニュースグループ変更を認める規準は二つある。 一つは、fj.news.groupなどで二週間その提案に正式な反論がないことを規準と しておる。もう一つは投票を使う方法だな。 前者は日本的方法で後者はアメリカ的方法といえるかもしれんな。 より詳しく変更手続きを述べる前に、fj.*では、どのようなニュースグループの 構成になっているか、どういう変更がおこなわれてきたか、どういう方向に変化 していこうとしているのかを知っていて欲しいと思う。まあ、できれば、だが。
で、現在のfj.*のニュースグループの大きな特徴は、 (1) 木構造だが大半は大分類と小分類の二階層の構成になっている。 (2) ニュースグループの構成を管理する委員会はあるが、個々のニュースグルー プの面倒を見るSYSOPのような人はいないのが普通。 ということである。つまり、NGというものはパソ通の会議室などとは違って、 単なる分類あるいはキーワードに近いものといえよう。そして、あまり厳密に考 えることもなく、割と話の内容が近ければ、たいていはそこを使ってもかまわな いと思っていていいと思うな。 実際には、厳密に考える人も多くなっているようだが、あくまでNGというのは 目安ぐらいに考えておき、文句が出たら移動するぐらいのつもりでいいと思うぞ。 ただし、そうしたからといってトラブルがあっても、こっちは責任はとらないか ら、自分で考えて行動してほしいぞ。 また、パソ通のシスオペみたいな人はいないとさっき言ったと思うが。しかし、 個々のNGには良くポストする人達がいて、なんとなく実質的に世話人みたいに なって、そのNGを盛り上げていることが多いな。例えば、何かの質問があれば、 なんとか答えてあげようとかしてくれる人達が、結構いたりするのだ。だが、そ ういう人達は、厚意でやってくれているわけで、そういう人達が答えられなかっ たり、答が期待したものでなくても、まあ、文句を言ったりしないようにしてほ しいな。そうしないと、厚意でやっている人のやる気がなくなるからな。 構成の話に戻そう。現在は第二階層として、計算機関係fj.comp, fj.os, fj.sys, fj.unixなどと、大分類fj.sci, fj.soc, fj.rec, fj.misc、さらに第二階層で単 独的なNGであるfj.living, fj.soruces, fj.meetingsなどが混在しておるのだ。 このように、fjの分類は単なる形式的な綺麗さを追及したものでなく、むしろ実 用性や習慣性や歴史的理由にもとづいて構成されているのだ。 こういう状況であるが、さらに便利にしたい、さらに判り易くしたい、という潜 在的な欲求が存在する。やっぱり使うなら楽な方がいいからだな。そのため、例 えば、第二階層以下のNG(fj.sys.next, fj.rec.gateballやfj.sci.bio)を、さ らに話題の広がりに対応して充実させたり、第二階層単独のNGを整理統合する (例えば、fj.os,fj.unixとか)が課題と考えられておる。 特に、fj.*の広がりにより、非計算機系のニュースグループの重要性が高まって いくものと思われる。これが具体的にどういう動きになるかは、fjに参加してい る人達の提案によって、これまでそうであったように時代にあわせて変化してい くはずじゃ。 しかし、こういう時代に対応するような場合でも、新しい末端のNG、つまり、 自分の下のNGが来ないようなNGを作る事は比較的容易だな。しかし、例えば、 fj.lang -> fj.comp.langのような、大規模な整理統合は、かなり難しいと思っ ている人が多いのだ。これは、街並みの場合でいえば、一軒家や一部屋を移動し たり増築するのよりも、街全体、ビル全体を移動したり新築するのが大変なこと と同じであるのと対応するといえば、なんとなく理解できるかな。 そして、より便利に、より判り易く、より楽に楽しくするためとはいえ、何の方 策もなくやれば、また同じことになる可能性があるのだ。そこで、整理統合して いく時の規準として、misc制、親グループ制、軸による分類、が提案されている。 misc制は、fj.hogeの下にあるfj.hoge.aaa等に入らない話題は、fj.hoge.miscで吸 収するという方法だ。しかし、miscというものの考え方とらえ方は、人によって 差があり、miscというものがいいのか悪いのか疑問視する人もいる。これに対し て、親グループ制は、fj.hoge.miscを作らずfj.hogeを直接投稿可能にしていく方 向だ。どちらの方向がいいかは、諸君らも自分で考えてみたまえ。 また、軸による分類とは、これまでのNG構成のように整理せずに作るのではな く、fj.archives.document.dなどのように属性を表すキーワード(この場合 archivesが「保存」の属性を現す)として階層をとらえていく方法だ。しかし、 この方法も、単純な木構造で、はたして奇麗に分類できるか、また、奇麗に分類 されたからといって、それが使い易いかという、むずかしいという問題を含んで いるのだ。 NGの作成における規準は、どれも正式に採用されたわけではなく、一部で試行 錯誤してみている段階だ。現実的には、実際に人がいて、使っているfj.*のよう な所では、そこの「住民」が、「俺達はうまくいってるんだからこれでいい」と いう、悪くいえば住民エゴとでもいう意識を持ってしまい、一時的とはいえしば らく不便になるのをいやがるという傾向がないとはいえないのだ。 でも、これはこれで仕方がないとは思わんか。やはり、人間は機械ではなく、慣 れたものに愛着を覚えるし、そうでなくても、新しいのでうまくいくかというの に少しでも不安があれば、うまくいっているものをわざわざ変更してまで改編し ようという気にならないのも仕方がないことだな。なにせ、「慣れ親しんだもの が変化するのは嫌だ」という感情は、人間としてはある種自然だからな。 だから、これまでのfj.*では、規準による劇的な変化がおこることは難しいで あろう。こうした規準によって作られるとしたら、fj.*より後発であるjp.inet, tnnなどで発生する可能性があると思うぞ。まあ、わからんし、よお知らんが。 しかし、fj.*とて、現状に安住している訳ではないのだ。以上はこれまでのfj.* の話だ。fj.*はしっかりと動いているのだ。少しずつかもしれぬが、より便利に、 より使い易いように、より楽に、より楽しい、という方向へ皆で努力しているの だ。ただ、そういう将来へのビジョンには、個人差があるので、その摺り合わせ のために、構成の変革よりもはるかにエネルギーが消費されてしまっているのが これまでといえよう。しかし、それでもfj.*は動いてきたのだ。 今後はさらに、fj.*の過去のごたごたににとらわれない諸君らが、より積極的に 参加していくことで、よりよいfj.*にしていってほしい。
歴史的には、fj.*がJUNETと一体である頃、fj.*というのは最初は、いわば無法 地帯だったな。なんとローマ字でjokeを投稿したりしていた時代であったのだよ。 まあ、カオスの時代といってもいいな。 しかし、一応、当時あった、net.*等のUSENETの分類を真似して作られつつあった。 その後も、USENETの分類を参考にするという傾向は続いている。これは、うまく いっている例を参考にするという以上の意味はないのだ。 その後、「管理人」(最初のものは、正確にいえば管理人集団)というものが、 ほとんど自然発生的、歴史的必然により登場したのだ。管理人には、 NG構成についての議論をまとめ、最終判断する、 変更のためのコントロールを発行する NGの表を管理する 等の役目があったのだ。管理人の世代交替というのは、前の管理人が、多忙にな ったりして、負荷のために管理しきれなくなり、作成等がとどこおると、「それ なら俺がやってやる」という形で継承されていったのだ。 その後、「管理人」の時代の末期には、「管理人制度の崩壊」を主張する人まで 登場し、さらには、「合意形成」についても明確でなかったため、はっきりいっ て訳が解らない、いわばカオスの状態におちいってしまったのだ。 1993年4月。こうしたカオス状態から決別するためにも、また志願しているとは いえ「管理人」という負荷の一局集中を避けるために、新しいfjのNG管理方法 が提案されたのだ。 この方法こそ、NGMPである。この方法とは、それまでが暗黙のうちに各自が 勝手に考えていた手順について、はじめてちゃんと明文化したという意義がある。 これは、それまでのものが、「なんとなくそんなかんじ」というだけのものであ ったために、その解釈が人によって差があり、どちらも正しいと主張してしまっ て、その結果、さらに問題をややこしくしてきた、という経緯があったからだな。 1993年。「ニュースグループ管理(NGMP)の手引」の内容と実験結果とも、 かなり満足できるものになってきた為、正式に旧JUNETのNG管理人からNG管 理を引き継いたのだ。 まずは、6ヵ月間の試験運用ということで、そのための準備委員会の信任投票を することになった。投票総数856票というfj.*史上空前の多くの票を集めた投票 の結果、賛成多数で準備委員会(総勢10人)が発足しだのだ。 実は、現在はこの試験期間を過ぎているのだが、多数の人がこの方法を基本的に 支持しておるため、さらに継続的に運用されておる。 もちろん、実際に使ってみてこのNGMPにも問題があるという意見の人がおり、 そういう人達によって、さらにNGMP自体を、より便利に、使い易く、より楽 に、より楽しくできるようにするために、いくつかの改善案が提案されておるぞ。 NGMPの体制も、それ以前と同様に、fj.*参加者全員の議論によって意志決定 するという根本は変わっていないのだ。管理の負荷分散と手続きの明文化が行わ れたところが重要で、手続き自体は今までも行われてきたことを連続的に引き継 いでおるのだ。 これから、NG作成手続きについてちょこっと述べるが、これは、NGMP以前 に行われてきたことを踏襲したものであるのだな。
ニュースグループの変更に関する議論は、fj.news.group、またはその下にある、 fj.news.group.rec等で行われておる。その議論の結果、NGMPに従って合意 がとれれば、作ってもいいということになるのだ。そうなれば、NG管理委員会 (fj-committee@etl.go.jp)がnewgroupコントロールメッセージを流すぞ。 各サイトの管理者は、それを見て、必要かどうか判断し、購読するかどうか決め るのだ。自分のサイトに来ていないニュースグループで読みたいのがあれば、自 分のサイトの管理者にお願いすることになる。 過去、ニュースグループの変更の議論は白熱したな。何ヵ月にもわたる議論も珍 しくなかったぞ。これは現在もその傾向が残っているな。まあ、将来はわからん が。 明文化されて、かなり改善されたとはいえ、未だに、NGの名前程度のことで、 論争の相手の人格を全否定するかのごとく怒ってしまう人がいたり、冷静に考え れば、そこまで固執しなくてもいいようなことで、もめていることが多いのだな。 これから、NGの作成においてどういう論点があり、どうすれば支持を得やすい かについて、少し考えてみるぞ。 過去におけるニュースグループ作成に関する議論の論点は、主として以下のよう なものがあった。一応こういうのがあるということは知っておいてほしいぞ。 まず、新しく作ろうとするニュースグループの名前をfj.hogeとするぞ。 (1)よくある議論は「fj.hogeができたら、どれだけの記事が見込めるかどうか?」 だな。 具体的にいえば「今までhogeに関する記事がどれだけ流れたか」とか「hogeは一 般的な話題か」とか「hogeに興味を持っている人の数は多いか」とか「これから hogeに関する記事が増える見込みがあるか」という議論であるな。 これについては、反対や賛成について、支持/反対の意見をfj.news.group.* にポストしたり、これまでどのような話題が出たかを、具体的にアピールする ことで、作成にしろそれに反対しろ、支持が得やすいと思うぞ。 (2)次に、よくある議論は「fj.hogeがないと本当に不便なのか?」である。 これについては「fj.hogeがないとして、どこに投稿すればいいのか」という形で 議論されておる。 しかし、NGはそれほど厳密なものではないと思うのだな。ま、一種のキーワー ドだ。だから、別に、fj.hogeが無ければhogeの話題がポストできない、というほ どのことはないのだな。 だから、作成したい人は、例えば、fj.*.miscなどにSubject: [hoge] yyy などと 投稿して、どのような記事がでるのかデモンストレーションをやるわけだ。そう して、その話題に関心のある人を集めれば、さらに作成への足がかりになるはず だ。 また、作成に反対する人は、より適切なニュースグループがあるなら、そこを指 摘したらいいわけだ。でも、「俺はそれは嫌いだからその話をするな」といった、 いわば狭い心だけの考えでなく、より多くの人が便利だからという視点から発言 した方が、より説得力が増すと思うが、どうだろうか。 (3)それから、よくある議論は「fj.hogeの名前はこれでいいか?」だ。 まあ、どうでもいいような議論かもしれないが、「わかりやすいか」とか「他の NG名との整合性」とか「hogeに関する話題が色々NGに分散してしまわないか」 とか「他のNG群との整合性」という所で、結構これが紛争の種になったりする のだな。 NGの構成において、バランスは難しい議論になりやすいからだろうな。また、 いかに分類の構成をしても、話題によっては分類し難いものがあるのだ。例えば、 MS-Windowsはmsdosの下だろうか、windowsの下だろうか?そういうこともある。 でも、どういう名前にしても難しいならば、どれでも同程度に良いとも言えるわ けだ。だから、名前にあまりこだわってしまって、肝腎の作成ができなくなって しまうことは避けたいのだ。まあ、結構こういうことはありがちなことだな。 そのためには、候補をしぼって選択肢を簡単にするといいだろう。でも、あまり あせっても駄目なんだな。いきなり候補をしぼってしまうと、反発だけが多くな り、議論が発散する危険性があるんだ。 なにせ、候補として完全無欠なものはなかなか出ないし、どうしても一長一短が あるもんだ。だから、各候補の利点や欠点を、ある程度ちゃんと議論すべきだな。 まあ、それぞれの候補の長所短所が出れば、まあ、議論としては十分だろう。そ れ以上ディベート的にやっても、単に互いのけなし合いになってしまうだけだ。 長所短所がわかった所で、皆の判断が同じ方向になるのが理想だが、実際には、 多少のばらつきがある。そういう時には、アンケートなどで候補をしぼり込むの が有効だ。といっても、最後までどれか一つにしなければいけないわけでもない。 なにせ、実際の所、「和の国、日本」では。あまり激しい論争になると、シコリ ができたり、後に禍根を残すと考える人も多いんだ。だからそういう中だと、自 分の意見をごり押ししようというタイプは嫌われるんだ。そして、たかが名前の ことでも納得できない人ができてしまい、何かというと騒動になる種になるんだ。 いや、単に「あまりごり押しをしない方が結果的に良い」ということなんだ。合 意形成というのは、どういう形式でするか、という問題ではなく、どう対立する 人達を納得させるか、ということなんだな。 だから、たかが名前のことだけど、人々が納得できるように進めていった方がい いと思うね。なあに、決定できなければ、最後は投票という手段になるのだから。 (4)その次によくある議論としては「fj.hogeの憲章(説明文)は何にするか?」だ。 憲章というのは、そのNGが何であるかということを記述したものなんだな。 これについては「わかりやすいか」とか「fj.hogeの目的や話題の範囲と一致して いるか」という形で議論されておる。 憲章はニュースグループ名と同時に提案する方が望ましいのだ。色々な事情から、 日本語だけでなく英語版も必要なのだ。憲章はなるべく簡潔であることが重要だ。 だから、時に憲章を決定するために、かなりの議論の時間を費すこともある。 しかし、まあ、たかがキーワードだから、あまりそれにこだわってしまうのも、 はたしていかがなもかと思う。儂が思うに、憲章がいかように書いてあるか、と いうのはそれほど重要ではなく、そこに投稿する人達がどのようなものを投稿す るか、それが重要ではないだろうか。 なにせ、憲章は、NGをよく知らない人がそのNGがどういうものか参考にする 程度のものと思うな儂は。だから、憲章からちょっとでも外れていれば、それは 不許可というような類のものではないはずだ。ま、あくまでも、目安ぐらいなも のだな。 わかりにくいのは問題だが、必要以上にこだわることはないと思うが、いかがか な。 (5)最後によくあるのは、「fj.hogeなどいらない」という議論。 これによくあるパターンは「fj.*に相応しくない」という議論でうかがえる。 だいたい「fj.*に相応しい」という議論になると、これは泥沼になる。というの もfj.*には、「fj.*とは何か」、という合意のとれた明文化した「憲章」のよう な記述がないのだ。だからこの「fj.*の歩き方」でもそれが出てこないのだ。あ ればどんなにこっちは楽になるか。(^_^;) それはともかく、そういう状況の為、「fj,*に相応しい」かどうか、というのは、 いわば、各自の頭の中で定義されたfj.*について、それにふさわしいかどうか、 という議論になってしまうのだ。 この各自が定義しているfj.*に差がある以上、なかなか、「fj.*に相応しい」と いう形での議論はできない、というか、水掛け論的になるしかないのだな。 ま、せいぜいが、それを作成することで、日本の法律上、または、社会通念上、 著しく問題があるぐらいの場合には、「fj.*に相応しい」といえるかもしれんが。 でも、それは、「fj.*に相応しい」という以前に、「一般的社会でも問題がある」 という場合だと思うが。いかがであろうか、諸君はどう考えるかな。 それに、使われないようなニュースグループなら削除する必要があると思うな。 だから、fj.hogeを作ることに反対ならば、ユーザが少ないといったことを示すこ とがかなり有効だ。つまり、作らぬことによって不利益を受ける人が、ほんの少 人数の場合、それは必要性が薄いということになるのだ。 というのも、fj.*においては、案外メジャーなものがまだまだ作られていないの だから、マイナーなものより、よりメジャーなものを優先して作成したいと思う のだが、いかがなものであろうかの。 すなわち、できるだけ支持を集めるならば、むしろ「fj.*に相応しい」という大 上段からの言葉はあまり使わない方がいいと思うな、儂は。 なにしろ、「個人的に嫌いだから」という理由だけであっても、もしたくさんの 人がそう思っていれば、その理由だけでも作成反対、削除の理由に十分なるのだ から。 だから、「嫌いだ」というのが理由ならば、「fj.*に相応しい」とか言わずに、 素直に「嫌い」といって、同じ「嫌い」という仲間からの支持を集めるようにし て合意を形成すればいいのではないかな。 まあ、こういった形で議論がされるのです。こうした議論の後は合意形成だ。 合意の形成方式は、「NG管理の手引」に詳しく書かれている。それを参照願お うか。まあ、この本の附録にもCFXについてちょっと述べてあるから、参考にし てほしい。 で、こういうNG管理体制において、委員会は何をしてくれるのかというと、委 員会は現在のfj.*のニュースグループの一覧表とモデレータの一覧表を管理して おる。もちろん、NGの作成、削除のコントロールを発行することもする。 さらに、fj.news.group.*で作成削除が議論されている時に使われる公的な手続き を記録しfj.news.announceで公表してくれておる。まあ、ここらを読めば諸君ら も動きがわかるだろう。 しかし、管理人が、個人の考えを強く出して、自分の好みを出しすぎていくのは、 独裁的になるということで、民主的なfjでは望ましくないという意見があってな。 そのため、良識ある管理人は、自分の意見をなるべくおさえ、公平になろうとし、 自分の意見を言う場合も、控え目な提案をしたり、控え目に方針を出すようにし ているのだ。 だから、普通にfj.*に参加していると、時として、管理人という存在があまり目 につかぬかもしれんな。まあ、そういう人達がいるということは知っていてほし いと思うぞ。
本:博士、博士、博士、死紙博士。あのう、fj.*でよくみる、miscって何ですか? 博:辞書を引け。以上終り。 本:そんなぁ、私の辞書にはmiscという文字はない、なんですよぉ。 博:安物を買うからそうなる。miscはだな、私の英英辞書によれば、 misc., 1. miscellaneous, 2. miscellany. ほら、ちゃんとあるじゃないか。miscellaneous, miscellanyを引きたまえ。 本:ええと、miscellaneous、種々雑多な、いろいろな。miscellany、(種々雑 多な)寄せ集め、ごた混ぜ。文集、論集。へえ、そういう意味があったのかぁ。 博:そう、まあ、「種々雑多」という意味だな。fj.*の場合は、たいてい、misc ってのがある所ってのは、他の何かがあるんだ。で、そこに入らないものを、 ごた混ぜて使うという、ま「その他大勢」的な使い方が、ほとんどだな。 本:ということは、考えるのが面倒になったら、miscを使えということですか。 博:そうではない。他にいいのがあるならば、そこを使う方がより効果的だな。 君だって、ごった煮のように入っている所をいちいち見て自分の興味がある ものを拾うという閑はあるまい。 本:すみませんですね。私、そういうのが好きなんですけどね。 博:まあ、そういう人もいる。でも、やっぱり、miscより、それに相ふさわしい 所においた方が、より良いレスポンスを期待できないかい? 本:ま、そういう人が多いならそうでしょうね。ということは、まずは、適して そうな所をさがし、どうしてもなかったら、ちょっと関係しそうな所をさが し、それもなかったら、そこでmisc的なとこに投稿するんですね。 博:そう、それで、ここのニュースグループにしたらいいという指摘をうけてそ う思ったら、そこに移動すればよろしいのさ。何も、常に最初に投稿した所 じゃないければ話が続かないというものでもないわけでね。まあ、移動する よってことは、皆にいってかないとびっくりしちゃうから、そこらはタイミ ングが重要かもしれないな。 本:そうかmiscってのは、省略形だったのか。またひとつかしこくなったぞ。 博:とはいえ、ニュースグループなんてのは、そんなに深刻に考えることはない んだよ。結局いわゆるひとつの目安でしかないからね。 本:ま、そうはいっても、そう思っていない人もいるわけですから、そのNGの 様子を見て利用しますよ。 博:そうそう。どんなNGなのか様子を見るというのも結構大事だからな。
本:announceってことは、「お知らせ」ってことだと聞いたんですけど。私が書 いてもいいの? 博:えーと、fj.announceは、1996年5月10日をもって削除されてしまったんだ。 本:なんでそうなっちゃったんですか。「全員にお知らせしたい話」があれば便 利なのに。どうしてそれがなくなっちゃったんですか。 博:そこなんだな。「fjに広く知らせたい」というのを判断をするのは投稿する 人なわけだ。とすると、読む人としては、「何で、これがッ」というもので も、出す人にとっては大事だったりするともいえるわけだ。 本:でも、何も考えてないようなもの多いですよ。例えば、単なる質問とかいう のもありますよ。あれのどこが、「全員にお知らせしたい話」というのも多 いですよ。だから、面倒だから読み飛ばしてます。 博:そうなんだ。実際には、「多くの人が読んでいる」という部分を、まあ、悪 い方に解釈して、宣伝をしたりする人が増加しちゃったんだな。おかげで、 本当に伝えたい信号がノイズにうもれて伝わらない状態になってしまったん だ。それに、そもそも、「全員にお知らせしたい話」というのは、実はそれ ほど多くはないはずなんだね。 本:それはそうですね。そら、告知専用のNGがあった方が、便利は便利だと思 いますね。でも、学会とかならばfj.meetingsとかがあるし、fj.net-people だってあるし、投稿数からいえばfj.jokesだし、....。 博:そうだね。だから、ネットニュースにかかわる全員に伝える話ってのは、 fj.news.announceですればいいんだね。だから、ゴミが多くなってしまった fj.announceやfj.followupを廃棄してしまうことになったんだ。 本:へえ、そういうもんですかね。NGって消しちゃっていいもんなんですかね。 博:というか、NGってのは、そもそも、未来永劫ずっと永久的に存在すべきもの ではないんだよ。便利になるためには、変更して当然さ。fj.*の社会だって話 そこで出てくる題だって変化するんだからね。時代にあわせて変化しなくちゃ。 どんなニュースグループだって、「あると便利」ぐらいなものじゃよ。なけれ ばないで、知恵さえ絞れば、他の方法があるもんだわな。まあ、NGなぞ、所 詮は、入れ物の箱でしかないのじゃよ。それをどう使うか、有効かどうかとい うのは、参加している人達、そう、使う人次第じゃな。NGだって、使いよう でいくらでも生きてくるし、スカにもなるんじゃな。 本:ということは、fj.announceを殺してしまったのは、我々自身ということですか。 それに、なーんか、理論的じゃないなぁ。ぐちゃぐちゃしてるっていうか....。 博:まあ、我々の使い方が原因だということになる。なにせ強制のできないfj.* という社会じゃからな。それに、そもそも社会じゃから、色々と矛盾もあれば、 苦労もあるし、例外も多い。プログラムとか数学の問題のように、スパッと割 り切れる世界ではないのだな。結局最後は、やっぱり、参加各位が判断してい くしかないのだ。 本:そうなると、多くの人の目にとまるには、クロスポストをしまくるしかないん ですね。つまり、ヘッダのNewsgroup:とかいうとこに、複数のNGを書きまく るわけでしょ。 博:うむ、それって、第五章あたりで説明される話ではあるが、まあ、簡単にい えば、NGは一つしか指定できないのではなく、同時に複数を指定できると いうことだ。しかしクロスするNGが二つや三つならいいけど、十も二十も あると、結構大変だぞ。毎回毎回、山のような数のNGにクロスポストする のも面倒だしな。それに、複数のNGにマルチポストしたりクロスポストす る記事ってのは、EMP,ECPと呼ばれていて、そういう投稿のやり方をするだけ で、ゴミ扱いされることが多いんだな。 本:えー、それじゃどうすればいいんですか。 博:今後は、例えば、fj.recとかfj.socとかfj.compとかそういう大きな分野ごと にannounce的なものができていくぢゃろな。そうして、大きな分野ごとに興 味ある人に対する広報ってのができていくのだろうな。でもって、全体に関 係するのは、fj.news.announceが使われる。そういうようになるぢゃろなぁ。 本:でも、やっぱりfj.annouceと同じようになりはしませんか。 博:ま、fj.annouceとアルファベット順で上の方にあるってのが問題だといえる なぁ。これが構造の中の方に来れば、少なくとも軽減されるかもしれないね。 本:fj.announceが分裂したようなのができても、読まなくてもいいんでしょ。 博:読みたくなければ、な。しかし、考えてほしいのは、fj.*というのは誰かが 運営してくれているのではなく、いわば、皆で協力して運営しておるのじゃ。 皆が参加しているということかな?参加するという意識で、fjについて重要 な話を読むという姿勢があると、いいんじゃないかなぁとは思わないかい? 本:そらそうですけどねぇ。でも、もっとNGの構成をちゃんと理解し易いもの にしてほしいなぁ。 博:それは、今後、より使い易いように変更されていくと期待しようじゃないか。 いや、その構成の変更だって、本郷君、君も参加していけるのだよ。そこが fjのいいとこでもあり、また、ある意味では、しんどい所でもあるのじゃよ。 まあ、fjというのはひとつの社会じゃからな。しかも、社会を構成する人そ れぞれについて、全員へと発言する機会が開かれている社会じゃ。そこに暮 らすのは、面倒でしんどいこともあるじゃろうが、また利点もあるのだよ。 本:うーむ。でも、そうはいって、現実はそうでもないような気がしますけどね。 博:まぁ、現実は慣性というものがあるから簡単に変革できないが、でも、その 変革のための機会は、何時でも誰にでも提供されているんだな。それを生か すには、やっぱり、賛同者を集めて、それなりのパワーに結集していく、そ ういうことも必要じゃないのかな。fj.*というのは、くどいようだが、プロ バイダによるサービスではないんだ。文句をいえば提供側が変更してくれる というのはないんだ。自分達の存在する現実社会同様に、自分達の手で改革 していくしかないんだよ。そこを誤解してほしくないなぁ。 本:ま、あまり急がず、皆に訴えて、おいおいやってきますよ。自分に無理がな いペースでやってきますよ。 博:そのぐらいのスタンスでいいじゃろう。まあ、無理ないスタンスが一番じゃ。