博:ふう、やっと本郷君とのコンビになったぞ。 本:ああ、先生役も疲れるなぁ。 博:なんだ、さっきの先生ってのは、本郷君だったのか。ちーとも知らんかった。 おや、それにしては、矛盾があるような気もしないでもないでもないでも...。 本:そういう楽屋裏の話はともかく、先生、さっきのケンちゃんから質問が...。 「自分の記事に問題があったら、キャンセルした方がいいのでしょうか?」 ということです。 博:お答えします。記事というのは、あなたの責任ですから、あなたの御自由に 煮るなり焼くなり、どうなりとして下さい。 本:博士。そういってしまっては身も蓋もないではないですか。一応の目安とい うものがあるんでしょ。例えば、誰が見ても明らかに問題があり、その記事 が残っているというだけで、ネットワーク社会の存亡に係わるといった場合 とか、ね。そうは多くは発生しないでしょうけど、それはキャンセルしなく てはならないでしょ。 博:そうはいうがな。キャンセルというのは、あ、キャンセルっていう言葉はわ かるな。わからない人はおいてくぞ。小学校じゃないんだから。キャンセル ってのはだな、基本的には、記事を書いた本人が、自分の記事を消すことだ。 実際には、特定の記事を消去するようなコントロールのメッセージが投稿さ れ、これが消される方の記事同様に伝達していって、その記事を消していく というやつになっているんだね。どうやるかは、Netnewsを読むソフトによ って違うから、その方法まではここには書かないが、マニュアルを読めよな。 本:そうでしたか、また、何かの魔法があるのかと思ってました。 博:んなことはない。あらゆる現象には、科学的根拠というものがあるものだ。 たいていの場合はプラズマではあるがな。それはともかく、書いた本人が キャンセルするのが基本だ。となると、書いた本人が納得して行うべきな んだな。キャンセルしたくなければ、しなくてもいいことになるのだ。 本:博士、過去のキャンセルに関する議論からいうと、「記事を気軽にキャンセ ルしてほしくない」という意見もfj.*にはあるんですよね。キャンセルして しまうと、元のどこが誤っていたかわからなくなるし、フォローされている のに元記事がないとわけがわからなくなるから、気軽にキャンセルしてほし くないという考え方でしてね。 博:また、こういう意見もあるぞ。「文字コードが間違っているのに、それをキ ャンセルしないで、単にお詫びだけを投稿しているっていうのは、嬉しくな い」という意見もあるぞ。まあ、君の紹介した意見も儂の紹介した意見も、 どちらも、個人の気分というか、人によってとらえ方に差がある意見ではあ るな。まあ、ここらは各個人で考えてもらうしかないな。 本:あとですね、「どうせすぐに消えちゃうのだから、キャンセルなど必要ない」 という意見もありますね。 博:それはちょっと違うぞ。確かに、expireというものがある。expireについて は、かなり前に説明したから繰り返さないが、普通は、ある一定期間がすぎ ると記事というのは消されてしまうというのがあるのだな。しかし、その期 間をどのぐらいに設定するか、というのは、各ニュースサーバによって違う のだな。 本:ええ、もしかすると、永久保存しておる所もあるんですか。あんなに山のよ うにあるものを。 博:永久保存をする場所は、実在している。まあ、テープといった媒体に落とす ようなことが多いのだが、でも、ある時点までの過去の全記事を保存してい る所は結構あるのだよ。 本:え、記事というのはそのうちに消えていくものじゃないんですね。 博:そう、それに、そもそも、ほっとけば消えるからといって、問題のあるもの を投稿していいというものではないだろうに。そこらへん、常識をわきまえ た方が、よろしいのではないかな。 本:しかし、実際問題として、そこまで明白に問題があってキャンセルする場合 はそうそうないでしょ?普通にみかけるのは、問題になるかどうなのか、い まだ議論の余地のあるようなものが多いんじゃないんでしょうか。そういう 投稿に対して、文句を言ってくる人がいる、だからキャンセルしろしないに なるってなもんでしょ? 博:文句というのもナニで、忠告とかアドバイスというものと考えるべきだな。 まあ、いえるのは、誤字や脱字といった、ちょっとの間違い程度でキャンセ ルして訂正版を投稿することもないだろう、ということだな。その程度なら 正誤表を投稿すれば済む話だよ。それに、だなぁ、多少の誤字程度なら、誰 も気にはしてないのじゃよ。おっと、投稿する前には、一応のチェックぐら いはするべきじゃがな。いや、一応なんてことじゃなく、ちゃんと、ちゃん と、しておくべきなんだよ。 本:しかし、ちょっと文句が出たからといって、すぐにキャンセルというのも、 どうかと思いますけどね。ちょっと問題がある程度なら、そういうのを残し ておいた方が、後々のためになると思いますけどね。議論のある所ですが。 博:そうはいうが、キャンセルするかどうかの判断は、最後は投稿した者がする ものじゃな。だから、人の記事の中に問題がありキャンセルした方がいいと 思ったなら、投稿した人にそのことを説得させるように言うべきじゃろう。 本:おやおや、結局のところ、投稿した者の判断にまかせるということですか? 博:そう、極端な場合、例えば、その内容を投稿することが公職選挙法違反とか 業務上背任行為になるといった重度の問題がある場合や、誤字・脱字程度の 問題については、キャンセルするかどうかの判断は、比較的簡単であるな。 しかし、表現が無礼だとか、気に入らないといった、まあ、主観的というか、 判断が人によって違う場合とかになると、判断しにくくなってくるのだな。 本:そういう場合に、安全サイドをとるべきか、多少の危険というのも覚悟すべ きか、また、そういう場合のマージンをどの程度とるべきなのか、そういう ことって、最後は、要するに、個人の判断ということになるのでしょうね。 博:そうじゃな。まあ、書いた人の都合や意図も、もちろんそれは重要じゃが、 その記事を読む人や、ネットワーク社会というのも、考えてほしいものじゃ。 本:となると、一生キャンセルをしないですむ、ということはないかもしれませ んね。時と場合によってはしなければならない場合もあるでしょうから。 博:そう、キャンセルという手段は使えるように、練習をしておいた方がいいぞ。 いざという時にできないと困るからな。また、自分ではできないといって開 き直るというのは、さらにみっともないを通りこして、あきれてしまうな。 本:そういえば思い出しましたね。まさに、マーフィの法則ですね。失敗しない ということはありえないし、いつかはキャンセルせざるを得ない状況になる。 で、キャンセルの方法を知らない時ほど、キャンセルをせざるをえない状況 になるということですな。あぁ、そういうことなんだな。よしっ、やるぞぉ。 博:そうそう。でも、キャンセルできるからといって安心せずに、投稿するとき に十分注意する方が重要だな。まあ、投稿する前に、一回ぐらい読み直した りすることも必要だな。特に、頭がカッカとしている時なんかは、特に冷静 になってから投稿するぐらいにした方がいいぞ。トラブルの元だからな。 本:そういえば、ヘッダにSupersedes:ってのを使うと、前に投稿した記事を今の に置き換えるようなことをしてくれるんですよね。 博:まあ、重要な情報で、同じ内容の記事が複数あると混乱する場合に使われて おるが、まあ、前のをキャンセルをする機能もくっつけた投稿ができるな。 でも、まあ、これを使うも使わぬも、まあ、投稿する人の趣味ではあるな。 本:あと、expireにしても、ヘッダにExpire:で、expireされる期間を設定する とかの機能があるんですよね。 博:そうだな、そうしておけば、その時点ではすでに、自分の記事が古くなって いるから、その時に消すとか、ある時点まではなるべく残してもらう、とい ったように、expireの期日指定だと思えばよろしい。これを指定しないと、 ニュースシステムごとに設定した、そのある一定期間がデフォルトになるわ けですな。 本:だから、自分の投稿した記事が古くなったと思って、毎回毎回キャンセルす る必要はないんですね。そういうことが心配な人は、Expire:を指定すれば いいでしょうね。 博:ということで、キャンセルの話はひとまず終るが、実際にどうキャンセルす するかは、ソフトによって違うからなぁ。また、設定が悪いと自分の記事を キャンセルできないことって結構あるのだ。しかも自分じゃなくて、システ ム側の設定に問題がある場合もあるんだ。だから、一回はローカルでもテス トして、うまくいかなければ、管理者に言った方がいいよ。 本:ということは、キャンセルのテストは、ローカルでも何でも同じですか? 博:そう、基本的に同じだから、何もfj.testでやらなくてもOKなんだよ。そ れだけじゃないよ。fj.*のどこかのNGに投稿ができるかどうかというのを、 そのNGでやる必要はないんだ。まあ、何らかの特殊事情があれば別だが。 普通は、fj.testでやれば十分なんだよ。まあ、テストの話は前にしたけど、 あそこで言い忘れたことがこれだな。つまり、普通のNGへテストの記事を 出すと、厭な顔をされやすいし、テストはfj.testでやれ、とか、いわれるの オチだということさ。まあ、もし、テストであれ何であれ、まちがって出し てしまっても、キャンセルすることができれば、すぐに撤回できるから、ノ ープロブレムですませることができるのだよ。だから、キャンセルは大事だ。 本:つまり、fj.*では、fj.testではない普通のNGでテストをするのも、自由だ しそれは禁止できない。が、fj.*では同時に、テストしたことについての反 応についても、それも自由である。ましてや、そういう行為について、皆が 好意的な反応をするとは、あまり保証できないfj.*であることよ、はっぱふ みふみ、はなもげらかな、ということですね。 博:まあ、そういうこと。まあ、普通のNGでテストをどうしてもするならば、 ついでにキャンセルのテストもして、さっさとそのテスト記事を消すという 手もあるな。まあ、そうやったとしても、場所によっては歓迎されないと思 うなぁ。いずれにせよ、不要なテストとかはやらない方が得だと思うけどね。