fj.*の歩き方 (1996 Apr) (5.6)
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5.6「言葉の礼儀の問題」

博:ボケの死神博士です。
本:ツッコミの本郷です。


博:しかしなんですな、
本:はいな。

博:しかしなんですな。fj.*ってとこは、やっぱ怖いとこですな。
本:そうですねぇ投稿したら、何いわれるかわからないから不安ですね。

博:本郷君。もうかえろうよ。
本:なにを、博士、いたずらに怖がるのも問題ですよ。なにせ、敵ばかりではな
  いでしょ。あなたの友、味方、そういうサイドの人もいるはずですね。

博:横暴で怖い人もいるじゃないか。もう、なんていうか、そういう人も、な!
本:親切ないい人もいるじゃないですか。ほら、ここに、ほらほら。ここに、ね。

博:どこに、どこに。それはともかく、そういう味方もいないでもないなぁ。
本:そうですよ。仲間を信じて!より多くの仲間を味方にするように努力すれば、
  道が開けるものですよ。

博:そうか。へへへ。かるいもんじゃんかよ。へらへら。
本:でもねぇ、なめて、あなどってしまうと、怪我しますよ。

博:えーん。そうなったらどうしよう。あいつら殺したる。
本:敵対する人が、別の悪意があると思わないように。物事はいい方にいい方に
  考えた方が、精神衛生上よろしいと思いますけどね。


博:しかしなんですな。近頃の若者には腹が立ちますな。こらしめたろうか?
本:やめなさいって、特に、初投稿へのフォロー/リプライにはそれなりの気配
  りをした方がいいでしょうが。自分の場合を考えましょうよ。

博:そうすね、「刷り込み」の効果って非常に大きいですから、最初が肝腎です
  な。だから、鉄は熱いうちにうった方が。
本:こらこら。それはそうだし、初投稿だからといって、何をしても許されると
  いうのではないのね。そこらを履き違えていると、後が大変ですよ。周囲と
  摩擦をおこす危険が大きくなりますからね。そうなると、本人も大変だし、
  周囲も、fj.*全体もたまらんですからね。まあ、むずかしい問題ですわな。

博:ところで、もしかするとfj.*ってのは、SEXと同じかも。
本:うん、きもちいい人もいれば、いやな人もいる。

博:初体験に不幸な経験をすると、恐怖症になっちまう。
本:かといって、サルのセンズリみたくなってしまうのも、問題はあるけど...

博:下手に悪い体験をすると、あっちこっちで「fj.*って恐い所だ」なんて言う
  し。もう、えらいこっちゃで、そうなると。
本:そういうこと。で、ちゃんとやってね。

編集部註:ここから役目交替

博:おいおい、なれなれしいなぁ。俺は仮にも上司だぞ。
本:仮りでしょ。かりたらかえさんかい、この馬鹿もん。利子をつけて耳をそろ
  えんかい。

博:馬鹿とはなんだ、馬鹿とは。無礼者。
本:無礼者とはなんだ。いかに上司とはいえ無礼なのはそっちだろうが。馬鹿だ
  けでなく無礼なんだな。

博:無礼とはなんだ、無礼とは。そっちだろうが。こっちは正しいことをいって
  んだぞ。それに反対するとは、おまえ、何か悪意があるか馬鹿者なんだな。
本:あのねぇ、自分が正義の味方で相手が悪というのは、自己弁護の屁理屈にな
  りがちなんですよ。

博:そういえばお前はだなぁ、人を馬鹿という悪いやつだろうが。
本:何をいうんですか。まったく。そら、いいましたけど。でもね。悪人呼ばわ
  りはないでしょ。まったくガキの喧嘩じゃあるまいし

博:う、、、っ。すまん。いまの「人を馬鹿という悪いやつ」だが、「悪いやつ」
  が余計であった。つい感情にながされてしまったようやな。
本:あのなぁ。全国1千万とんで1人(笑)の読者の前で悪者扱いされた、このお
  としまえ、どないしてくれる?

博:すまん。単に「人を馬鹿というのはやめろ」といえばよかったし、ちょっと
  興奮してしまった。
本:しかたないな。あやまればいいんじゃ。

博:けっ、じゃ、今日はこのぐらいにしてやろう。
本:それが一言多いのだよ。



博:しかしなんですな。
本:なんですか。

博:どうしても売り言葉に買い言葉になってしまいますね。ああいうように、
  怒って投稿すると礼儀なんかぶっ飛びますが、あとで反省しても遅いわけ
  です
本:どうも商売が好きな人が多いようで。油売ったり、ひんしゅく買ったり...。

博:それはともかく。議論というか口論が激しくなるほど。「書く礼儀」と
  「読む礼儀」というのはやった方がいいなぁ。
本:まあ、礼儀正しく、よい子ならそれでいいってもんじゃないんですけどね。
  別に虚礼をしろというのではなく、そうする方が効果的であり有利だから。

博:そう、使う言葉に含まれる礼儀がわかって「あの人いい人」ってなるのと、
  なんとなく「あいつ暴言ばかりだな」と思われるのでは、やっぱ、なんちゅ
  うか所詮感情のある人間が読んでるわけだし、周囲にいる人から好感を持た
  れた方がいいですな。まあ、インギンブレイってのもあるし、よそよそしい
  過度な敬語を使うのも問題ですわな。

本:まあ、博士と私の間でも(ウフッ)言葉の礼儀はいるわね。だから、親しき
  仲であっても、最小限度の礼儀は必要なのね。妙な慣れ慣れしさとか、ハイ
  にうかれたのっては、親しみの表現とうけとれない人もいるしぃ。

博:まあ、そうさな。相手がいての表現といえますからね。でも、まずは、自分
  でも読んでほしいなぁ。自分でも読んでわからんのとちがうかって文章があ
  るからな。

本:そうすね、そういうソコツさってのは、読まされる方はたまらんですからね。
  だから、自分がポストする前に,それを読む習慣がほしいとこですね。
  特に怒ったりして興奮していると、自分でも何書いてるかわからん時ありま
  すからね。自分で冷静に読んでみて、自分ですらわかりにくかったり、誤解
  しないかチェックした方がいいですね。

博:そうそう、それに、ポストしてしばらくしてから、もう一度、自分の記事を、
  客観的によめば、ポストした時に気がつかなかった、注意すべき点が見えて
  くるかもしれんからな。そうして次に改善してみるのも、ひとつの手ではあ
  るな。

本:特に怒って記事を書く場合、フォローする元記事を読み違えてることもある
  わけだ。記事をきちんと読んでからフォローするのもひとつの礼儀ですわな。
  勝手に読みまちがえて、勝手に怒っているってことも、ないでもないですか
  ら。

博:さらに、自分の記事への反応を追うようにした方がいいでしょうし、そうす
  ることは、楽しいことでもありますよ。なしのつぶてと思っていても、1月
  ぐらいしてから反応があることもありけどね。

本:そういう時は、「もう、しばらく様子をみてみましょう」(三代目黄門)



博:でもなあ、なんですな。
本:なんですか。

博:そうはいっても、どうして、こう、めっちゃ、むかつくことを書くやつらが
  おるのかいなぁ。
本:でもねぇ、「書くな」というのはむずかしいですよ。それに、自分が逆の立
  場になってみると、書くのが禁止されるような世の中になるのもねぇ....。
  言論の自由というのは、自分の責任において何を言ってもいい表現の自由で
  す。だから、時には自分にとっては不快な記事が流れてくることもあるわけ。

博:まあ、何を読むか読まないかの選択の自由、そして相手を無視する自由も同
  時にわるわけで。不快が予想されてむかつくようなニュースグループや相手
  の記事は「読まない」という手もあるわけだ。そう、読みたいのを指定する
  ように、読みたくない記事も、読み手側が取捨選択すればいいだけだな。

本:「むかつくから書くな」というのと同様「俺のほしい記事を書け」という要
  望は、どちらもできるもんじゃない。だって、書いているのは、別に読み手
  にサービスしてお金もらっている人じゃないわけで...。

博:そう、べつに読むのだって、全部くまなく読まねばならぬ、というものでは
  ない。読みたいから読むんだから。無理して読まないでもいいでしょうな。

編集部註:
説明しよう。gnusやrn等のニュースリーダには、kill機能というものがある。こ
れにより、読みたくないと思うものは、なんと、指定することで読まずに済ませ
ることができるのだ。その指定は、特定の話題とか、特定の投稿者という形で設
定することができる。どのように使うかは、それぞれのニュースリーダのマニュ
アルでも見て欲しい。それじゃ、よい子の諸君、また会おう。

本:でもねぇ、見ないようにしたからといって、それじゃ問題は本質的に解決し
  ないんじゃないかなぁ。

博:そうはいうがな、じゃ、どうするの?そういう相手をつるしあげるの?
  おねがいすればやめる相手ばかりじゃないのだよ。それに、そもそも、君が
  不快ってのは、あくまでも君の主観であって、それを基準にして、魔女狩り
  みたいに、「あいつは悪人」とわめいて追放でもしようってわけ?

本:いや、だから、まともな世間なみの常識あるようになってもらいたいだけで。

博:それはそうだ。そうあってもらいたいものだ。でも、ね。それを自分で実行
  するように、まずはしようじゃないか。自分でする分ならいくらでもできる
  さ。でも、他人に何かをしてもらおうと要求するのは、むずかしいことだよ。

本:それはそうですけどね。でも、あんな奴らをほっておいていいものかと。

博:いやいや、単に君が相手を誤解していて、それをもとにして相手を攻撃しよ
  うとしているだけだったらどうなんだ。君が糾弾して追放しようという相手
  は、自分は無実の罪を君からいわれたと思い、今度は君を糾弾するかもしれ
  ない。

本:だから、ですね。

博:そら、私もfj.*を理性のある状態にしたいさ。でも、それはすぐにできない
  のさ。もちろんんその為の努力を忘れてはいけないのだけどね。だから、時
  には、やめてほしいという願いは、聞いてもらえることもあるけど、また、
  聞いてもらえないこともあるのさ。だから、たとえ本質的解決にならなくて
  も、便法として、読まないようにして、自分があえて不快にならないように
  する、ってのも精神衛生上の手なわけだよ。

本:やっぱり、それってずるいような気がします。

博:でもね、文字だけのコミュニケーションの限界とでもいうのか、相手を誤解
  し、話がすれちがってしまう危険が高いんだよ。そして、どうしても普通よ
  り怒りっぽくなってしまう傾向があるのさ。そういう場所で、冷静な理性を
  たもち、自己防衛には、君子あやうきに近よらず、ってのも手なわけだよ。

本:まあ、唯一絶対の手とは思いませんが。

博:その通り。これしかないという方法ではない。そら、どういう対処をするか
  は君の自由さ。ただ、こういう有効な方法もある、っていってるだけだよ。
  あくまで君が、相互理解のために、あえて暴言による口論になってもいいっ
  てなら、それはとめないよ。ただ、儂は、そういう筆禍事件をやって、疲れ
  てるし、そこまでfj.*にかかわる時間的・精神的余裕がないんだよ。

本:そうですか。



博:そうじゃ、こういう方法があるということを知ってもらいたいのじゃ。しか
  しなんですか、今の常連連中は、イニシエーションとかいって初心者をいた
  ぶったりしている奴らばかりですな。そういう奴にならないように、この本
  を一から十までよく読んでいただき、それを守って活躍してもらいたいので
  あります。

本:ケッ、偉そうなこというなこのボケぇ。黙ってきいてれば、えらそうなこと
  を。これを読んでいる人には、その人なりの方法があってしかるべきでしょ
  うに。なにも、この「fj.*の歩き方」にある記述を絶対視することはないわ
  けでしょうが。なにせ状況はどんどん変化しているし、書いてないようなこ
  とがどんどん発生するわけだ。そう、自分で判断して、自分の足で歩いても
  らうんじゃないの?そういうのに、なにさ、まるで自分が正論ばかりいって
  いるようにえらそうに、このカンプラチンキのトンチキ、スットコドッコー
  イのパイポパイポのシューリンガーのポンポコナーのポンポコピー。

博:本郷ちゃんごめん。 あ、 おほん。かように、いろんな価値が同時に存在
  するってのが、fj.*の特徴でもあるわけでして。ともあれ、いろいろいって
  まいりましたが、これ、すべて、fj.*を愛すればこそ。皆様のfj.*での御多
  幸を祈りつつ、これにて本篇は終らせていただきます。

本:附録もよろしくネ。

(c) 1994,1995,1996 Editors of "fj.* no arukikata."