突然変異について

突然変異にも種類がある、有利か、不利かだけど


突然変異ってなに?

 染色体や遺伝子に起こる変化です。
 進化論での突然変異は染色体ではなくて、遺伝子の変化です。この突然変異のうちで生殖細胞のは遺伝します。
 形態(姿や形、その他の性質)に変化があっても、突然変異とは限りません。子供にもその性質が伝わらなくてはなりません。環境などにより遺伝子の性質と違う性質が現れます。また、形態にあらわれなくても、突然変異で遺伝子が変化していることもあります。
 突然変異は(細胞が増えるときに)遺伝子を増やすのに間違って、できるものです。つまり、進化の始まりは失敗からになります。
 突然変異は大変少なく、10万個とか、20万個に一つしか起こりません。しかも、そのほとんどは、形態に影響を与えません。このような 突然変異を「有利でも不利でもない」とか「中立」というように表現します。
 突然変異が形態に影響を与える場合は、その大多数が「不利な」ものです。


有利な突然変異ってなに?

 生きていくためにより有利な形態になる突然変異のことです。実際に自然界で発見された例は少ないのです。「有利な」突然変異は計算すると0.0000・・・・と0が600万個も続くほどのとっても少ない確率です。かぎりなくゼロに近いのにどのようにして進化したのか、これが進化論の一番大きな問題です。
 病気や薬に対する抵抗力などでは上記の確率とは別に、よく発見されます。しかし、病気や薬に対する抵抗力は、普通の突然変異とは違うことが分かっています。病気には直ぐに対応しなければならないので、遺伝子という設計図をすぐに書き換えることができるようになっているのです。ほかの性質まで簡単に書き換えられたら、キリンの子供にゾウが生まれたりして、大変ですよね。・・・でも面白いかもしれない。

 「ほぼ中立説」などは、有利な突然変異の進化への役割をほとんど認めていません。


不利な突然変異ってなに?

 生きていくためにより不利な形態になる突然変異のことです。外から分かる突然変異は、ほとんどが不利なものです。不利であっても生きていくのに致命的でなければ「ほぼ中立」とも呼ばれ、中立の突然変異として扱われることがあります。


不利でも有利でもない突然変異ってなに?

 中立の突然変異ともいいます。遺伝子は変化しているけれども、形質に変化がなかったり、あっても意味のない変化で特に、生き残るのに有利とも不利ともいえない突然変異です。
 ほとんどの突然変異はこの中立の突然変異です。