環
集合 R に2つの演算、
加法 a + b、
乗法 ab
が定義されていて、
次の3条件が成り立っているとき、R は
環
であるといいます。
-
R は加法に関して
可換群
である。
すなわち
-
( a + b ) + c = a + ( b + c ) (結合法則)(associative law)
-
a + b = b + a (交換法則)(commutative law)
-
ある R の元 0 が存在して、すべての R の元 a に対し
0 + a = a + 0 = a が成り立つ。0 を R の零元(zero element)という。
-
すべての R の元 a に対して、加法の逆元が存在する。すなわち
b + a = a + b = 0 をみたす R の元 b が存在する。
この b を -a と書く。
-
R は乗法に関して結合法則が成り立つ。すなわち
(ab)c = a(bc)
-
分配法則(distributive law)が成り立つ。すなわち
a(b + c) = ab + ac、
(a + b)c = ac + bc