なぜ四国遍路なのか自分探しに巡礼する人が増えているという。そこに何があるんだろうか |
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上はスタート直後の筆者。下はそれから 20日後の姿。この間に体重は約5キロ 減っていた。さて心のぜい肉はとれてい るのか。 |
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話はそれるがアタック33に臨むにあたって、何をすべきかと考えた。好きな歴史ものの舞台を訪問するとか、最新の情報産業を見てくるとか、語学研修にでかけるといったことも考えてみた。実際、会社には中国への語学研修の短期留学というプランで提出していたが、この計画が昨年、自分の異動期に引っ掛かり、その後は年間企画、選挙などに忙殺され、一年延期せざるを得なかった。そして今年もスポーツ行事の多い夏にとるのが支局業務に最も負担をかけないということから、時期的に留学計画も困難になっていた。さて、何をしようかと思っていた折、四国遍路のニュースを耳にし、八十八カ所を歩いてみるのは「一ヵ月まるまる使って」とか「アタック(挑戦)する」といった研修のニュアンスに合っているんじゃないか、という気がしてきた。
私にとって、ぜい肉は精神的な問題だけではないのだ。入社以来、二十キロ近く体重が増えている。身軽とは言い難い体格になってくると、取材も機敏とは言い難い。炎天下、記者の原点である「足」で稼ぎながら、心身のダイエットをしよう。それが旅のねらいのひとつである。
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